昨日の続き


「わし、もう無理やと思うんや。
  もう入所させんとこっちがもたん」

「そやなあ」

「ほんだきん、かっちゃんに米子さんを入所させた時のことを聞きに行ったんや」

米子さんというのは綿子さんの実の姉で光三さんの奥さんなんだけど、2年前から施設に入所している。
かっちゃんは米子さんの娘さんでかつおさんの従姉になる。
米子さんも痴呆のため入所させたとは聞いていたが、どの程度だったのか?とか、決断の決め手は何だったのか?を聞きに行ったのだった。

米子さんの場合、夫の光三さんがしっかりしていたので、普段は光三さんがフォローして何とか生活できていたが、痴呆が進み外出すると家に帰ることができなくなったりしていたそうだ。
終いに光三さんが根を上げたため、かっちゃんとゆきちゃん(かっちゃんのお姉さん)が施設を探して入所させたそうだ。

かつおさんがこのところの綿子さんの様子を説明すると
「それは要介護①で無いよ。もっと上やわ」と言ったそうだ。
そしてやっぱり「もう施設入れた方がええんとちゃうかな」とも言われたそうだ。

それにしても綿子さんのエピソードの中で1番かっちゃんの印象に残ったのは昨日の野焼き事件だったそうだ。
「怖いなぁ。米子さんもいつもポケットにマッチが入っとったんや。姉妹やなぁ」
と言っていたそうだ。
放火姉妹

かっちゃんに相談し、背中を押してもらったかつおさんはとうとう決心した。
綿子さんを施設に入れよう!

続く


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