いつもは週末になるとかつおさんが綿子さんをスーパーへ買い物に連れて行っている。
が、かつおさんは出張中で、今日帰宅予定だが早くて夕方だ。
なので今日はわたしが綿子さんと買い物に出かけた。

「何を買いたいん?」

と尋ねると

綿「食べるもんやな」

「衣料品とかはいらんの?」

綿「そやなぁ。でも食べるんもんだけやな」

と言うので近くの小さめのスーパーへ行った。

綿子さんと買い物に行くのは久しぶりだったんだけどかなりヤバくてびっくりした。

大体スーパーって回る方向が決まっていて、まず果物そして野菜、次が魚というふうになっていると思うんだけど綿子さんはそんな流れなど無視。
目についた物の所へ行く。そこでひとしきり品定めして振り向くと、また目についた物の所へ。
なので同じ所に何度も行く。
そしてどんどんカゴの中に入れていって下の方に入れた物のことを忘れてしまう。
綿子の軌跡

店に入ってまず一番にリンゴを3個と柿を2個、バナナ1房をかごに入れていたのだが店内を行ったり来たりしているうちにまた果物コーナーへやって来て

綿「わたし王林好きなんや~」

と言いながらまたリンゴをかごに入れようとしている。

「王林やったらもう3個カゴに入っとるで」

綿「えっ?!そうやったんかな?」

次はバナナだ。

綿「バナナは買うとったっけ?」

「バナナも入っとるで」

次はいちごだ

綿「果物は毎日、朝食べるんや」

と言いながら1パックカゴに入れた。
これはさっき取ってないな。

そしてまた進むと漬物コーナーへ。
べったら漬けをカゴに入れる。

「それ同じのがカゴに入っとるで」

綿「ま、2本買っても日持ちするきん大丈夫やろ」

賞味期限を確認すると5日後だ。

「5日で2本も食べるんな?また来週買ったらわ」

綿「そやな~」

そんな風なので綿子さんにつきっきりだ。自分の買い物どころでない。
で、結局魚コーナーも肉コーナーにも立ち寄っていない。

「肉や魚は買わんでええの?」

綿「ん~、まぁええわ」

調理しないといけない物は要らないようだ。
かごの中には大量の品が入っているが、ほとんどが果物(リンゴ、いちご、柿、バナナ)と漬け物(べったら、らっきょう、キムチ)とお菓子と菓子パンなのだ。
あと温めたらいいだけの茶わん蒸し2個とお惣菜コーナーにあったいなり寿司5個入りとひじきの煮物1パック。あ、あと卵を1パックと豆腐1パック。

それで1週間もつのか?

一応、声をかける。

「次、また買い物に来れるのは1週間後やで。
  それだけで1週間もつん?」

綿「大丈夫やろ。足りんかったらなんでも家にあるもん食べるきにいけるわ」

そんなことないやろー。
どうせまた、あれがない、これがない、買うて来てとか言うんやろ。
知らんでー。
無謀な献立

まっ、来週はかつおさんもおるし後はかつおさんに任せようっと。

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