今日はかつおさんが綿子さんを認知症外来のある病院へ連れて行った。
昨日苦労して書き上げた予診票を持って。

半日はつぶれる覚悟で出向いたのだったが思いのほかあっさり終わったそうだ。

実は数年前、茂造さんがまだ車の運転をしていた頃、赤信号を無視して警察に捕まったことがあった。
その時、警察官から「認知症の疑いがあるので病院を受診してください」と言われた。
その時、今回の病院ではなく警察官にきいた病院を受診したのだがそこでは色々な検査をしたり、外部から専門の方を呼んでテストをしたりとずい分時間と手間がかかった。
なので時間がかかるものだと思っていた。

しかしこの病院は全く違っていた。
持参した予診票を見ながらいろいろ質問してくる。
綿子さんとかつおさんと先生の三者面談の様な雰囲気だ。
で、今どんな事に困っているのか?とか
どういうときに認知症ではないかと思ったのか?とか聞かれたそうだ。
かつおさんは一生懸命、野焼き事件のこととかIH&照明のスイッチが分からなくなることなどを説明した。
しかし、綿子さんのいる所で
あの聞き分けのない子供の様に手を振り回して自己主張したことや
スーパーで般若の様な顔をして手当たり次第に買い物かごに商品を入れていったこと、
リハビリ野郎に執着していたことなどは話せる訳もなく。
綿子さんに聞かれても当たり障りのないことだけしか喋ることができなかった。
そして脳のレントゲンを撮る訳でもなく、テストをする訳でもなく診察は終わったのだった。
セーラー綿子

先生いわく認知症の程度は【低】なのだそうだ。
そして治療といっても薬を飲むくらいだが、この薬というのも「痴呆が治るわけでなく進行を遅らせるだけのもので副作用もあるし飲んでも効果が出ない人もいます」と言って積極的な治療は勧められなかった。というか治療には消極的な感じを受けたそうだ。
そして「薬どうします?」と尋ねられたのでかつおさんは断ったそうだ。

かつおさんは

「何しに行ったんか分からんわ。
  こんなんやったら行くんでなかったわ」

とぼやいている。

「前に茂造さんを連れて行った病院に行けばよかったわ」

と後悔している。

評判がいいときいて行ってみたが、うちには合わなかったようだ。
やっぱり病院選びは難しい。


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