昨日の続き

綿子さんは迷惑がられていたが、実は茂造さんにも周りはかなり迷惑していたらしい。

とにかくよく事故を起こす。
トラクターを収納庫にぶち当てて壊したり、免許がある頃は軽トラで荷物を運んでいてぶつけたり、交通事故もよく起こしていたらしい。
なので二人とも引退してほしいのかと思ったらちょっと違っていた。
水の管理は茂造さんにやって欲しいと言うのだ。

米作りに水の管理はとても重要なのだとか。
田んぼに水を入れるには水路の水をせき止めて田んぼに流れ込むようにするのだが、上流の田んぼでそれをやると下流に水はこない。順番待ちだ。
そして田んぼに必要なだけ水が入ったら早くせきを外さなければならない。
かと言って水が入りきるまでずーーっとついて見ているわけにもいかない。(結構時間がかかるので)
なので勤め人は夜中に水入れをする。
本当に大変なのだ。
だから少しでも人手が欲しい。

昨年の春はちょうど綿子さんは退院して家にいた。
そして水の管理を引き受けてしまった。
それもなんと13枚の田んぼを。
しかも引き受けた田んぼは水の管理だけでなく畦の草刈りや夏に草抜き(田んぼの中)もしないといけないそうだ。

かつおさんが「そんなん無理やろ」と反対したが、「私がじいさんに言うてさせるから大丈夫や」と言ってきかない。
この守銭奴め

本当に困ったもんだ。
ハッキリ言って営農集団に80歳オーバーの人はこの二人だけだ。

いつまで金儲けするん?
そんなに年金少ないの?

続く

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