フネさんのワンピースを見つけたのは一昨年の事だ。

一昨年の11月、綿子さんが腰椎骨折で入院してからわたしとかつおさんは茂&綿家の大掃除をすることになった。
その時に見つけたのだ。

綿子さんが急に入院することになったので着替えや必要な物を取りに綿子さんちに入ったが、何がどこにあるのやら。
しかもそこら中、不要なものであふれていた。
この時まではそんなに家の中をウロウロ見る事もなかったので気付いてなかったのだ。

茂造さんの服も見当たらない。
茂造さんは綿子さんのセーターを着ていた。

「これ、ハセ(ボタン)が違うとるが。女物かのう?」

「そうやな。それ綿子さんの服やろ」

代わりの服を探すが見つからない。
出てくるのはかなり古い物ばかりだ。
しかもきれいに洗濯できてないのか首回りが酷く変色していたり、虫食いの穴が開いているものばかりだった。

こんなん捨てろよ!
これでももとは白かった

綿子さんのパジャマや下着も病院に持って行けるようなものは無かった。
どれも汚れていたり、シミだらけだったり、くたびれた物ばかりだった。
なので全て新しい物を買って届けたのだった。

そしてフネさんの部屋もフネさんが亡くなって10年以上が経つというのに全く手を付けていなかった。

かつおさんと私は決意した。

綿子さんがいない間にこの家の大掃除をしよう!

これが本当に大変だったのだ。

続く


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