こないだの金曜日はお彼岸のお中日。
朝一でかつおさんと近くの産直へ行きお花を買ってお墓へ向かった。
案の定、お墓は全く手入れがされず、放置されたままだった。
綿子さんは『彼岸』という事を忘れているのか?
それとも『彼岸』という事は分かっているが、お墓の掃除をするという事とつながらなくなっているのだろうか?
先日の火曜日、ちょうど彼岸の入りの日だった。
綿子さんは電池を買いに行くと言って止めるのも聞かず買い物に出かけたのでもしかすると花を買ってきてお墓に行くのではと少しだけ期待していたのだがやはり期待は外れてしまった。
これからはお墓の事はわたし達がやらなくてはいけないようだ。

「おかんはもうお墓のことはまるで頭に無いんやなぁ」

ちょっと寂しそうにかつおさんがつぶやいた。

そして家に戻るとちょうど麦さんが綿子さんに会いに来ていた。

「お彼岸やから栗おこわ作ったんや。綿ちゃんに食べてもらおうと思って持って来たんやけど留守みないなんや」

「今日はデイサービスに行っとるんや。祝日でも関係なく受け入れしてくれるんや」

「そうやったんな。そしたら戻ったらこれ渡しといてもらえる?」

「ありがとうございます。おかんも喜ぶと思うわ」

「かつおちゃんが居ってよかったわ」

「いや、わしも今帰って来たところなんや。さっきまでお墓に行って掃除しよったんや」

「お彼岸やもんな」

「入院したりする前まではおかんが行っとったんやけど、もうお墓のことは忘れてしもうとるみたいで今日もお墓に行ったら放ったらかしやったんや」

「そうな。かつおちゃんも大変やなぁ」

「そうなんや。ここんとこ涼しんなってきたやろ。そしたら外でゴゾゴゾして困っとるんや。こないだやって歩いて買い物に行く言うてきかんし、畑でゴミ焼くんや言うてきかんし。それだけ動けるんやったら墓の掃除したらええのに。それに家の中もちょっとは掃除せえよってぐらい汚いんや」

「分かるわー。ほんまにだらしないやろー。これは内緒やけどな、わたしあの家で出された物はよう口付けれんのや」

「正解!気持ちわるーて食べたり飲んだりできんよな!」

すっかり意気投合したのだった。

かつおさんは麦さんにグチって大分スッキリしたようだ。

麦さん、いろいろ気にかけてくださってありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
腹壊しそう



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