かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

2022年01月

今朝もかつおさんは茂造さんの様子を見に行った。

茂造さんはもう起きていて朝ごはんを食べていた。

「綿子がおらんが」

「昨日、入院したって言うたやろが」

「おー、そうやったわ。
  どこが悪いんや?またケガか?」

「あたまや」

「ほうかー。
  ほんだら綿子も長ないのぉ」

かつおさんは吹き出したそうだ。

茂造さん朝から笑いをありがとう!
(本人は笑わそうとして言っているわけではないが)

同じこと言われてああ(笑)

そして夕方わたしとかつおさんは揃ってケアマネの川上さんのいる老健施設へ出向いた。
川上さんに先日退院してからの綿子さんの様子を伝えてもう入所させた方がいいかどうか相談するためだ。

退院してからの綿子さんのエピソードを次々と話すと川上さんもかなり驚いていた。

「いやー、大分、痴呆がすすんでますね」

「そうなんです。なんかもう凄くて」

「でもね、今は多分、急性期だと思うんです。
  なのでもう少ししたら多少落ち着くんじゃないかとは思うんです。
  認知症が進むと意欲も落ちますしね。
  今はいわゆるまだらボケの段階じゃないですかね」

とおっしゃった。

「やはり痴呆症の専門医に見せた方がいいですかね?」

「その方がいいと思います。治療もしてもらえますし」

「それでもう施設に入れた方がいいですかね?」

「う~ん、難しいところですね。
  入所するとやっぱり出来ることがどんどん減っていきますからね。
  でも火は怖いですね」

「そうなんですよ。人の言う事全然聞かないんでね。
  ずーっと付いて回る訳にもいかないし」

「そうですよね。ところでみどり整形はいつまで入院する予定なんですか?」

「一応、3カ月は居てもいいそうです」

「そしたらとりあえず何ヵ所かの施設に入所の申込みだけでもされておいたらいかがですか?」

​か「そうですね」

そして川上さんは老健施設とグループホームの違いなどを詳しく教えてくれた。
どちらにせよ直ぐに空きがあって入所できるわけではない。
とりあえず3カ月の猶予があるので申込みだけはしておいて、ゆっくり考えましょうという事になった。

さすが川上さん。やっぱりプロだなぁ。
ここ最近の綿子さんの様子を身近な人に話すと皆、口を揃えて
「それはもう入れないかんで」と言うのだが、川上さんははっきりとは言わない。
今はいっぱいいっぱいで思い詰めているかつおさんを見て一旦、時間をとってゆっくり考えようと言ってくれたように思う。
でも申込みをするだけで少し安心できる。
さすがだ。


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昨日の続き

とうとう決心したかつおさん。
とにかくケアマネジャーに相談しようということで川上さんにアポをとった。
翌日の夕方5時半に川上さんのいる老健施設でお会いすることになった。
やっぱり即、対応してくれる。頼りになるなぁ。

それにしても川上さんも綿子さんが入院したと伝えると「ええっ!」とかなり驚いていたそうだ。
そうやんな。誰でも驚くやろな。

ところで茂造さんはというと
夕方かつおさんが帰宅すると畑の方まで出てきてウロウロしていたそうだ。

「綿子がおらんのや。どこ行ったんやろか?」

「ばあさんやったらまたみどり整形に入院したで」

「またケガしたんか!」

「しばらく帰ってこんからの」

「あいつはイカンのぉ」

と言いながら家に戻って行ったそうだ。

夜、様子を見に行くと

「綿子がおらんのや」

「入院した言うたやろが」

「おー、ほうか」

また一人になってしまった茂造さん。
茂造さんのボケはこれ以上進みませんように。

情はある


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昨日の続き


「わし、もう無理やと思うんや。
  もう入所させんとこっちがもたん」

「そやなあ」

「ほんだきん、かっちゃんに米子さんを入所させた時のことを聞きに行ったんや」

米子さんというのは綿子さんの実の姉で光三さんの奥さんなんだけど、2年前から施設に入所している。
かっちゃんは米子さんの娘さんでかつおさんの従姉になる。
米子さんも痴呆のため入所させたとは聞いていたが、どの程度だったのか?とか、決断の決め手は何だったのか?を聞きに行ったのだった。

米子さんの場合、夫の光三さんがしっかりしていたので、普段は光三さんがフォローして何とか生活できていたが、痴呆が進み外出すると家に帰ることができなくなったりしていたそうだ。
終いに光三さんが根を上げたため、かっちゃんとゆきちゃん(かっちゃんのお姉さん)が施設を探して入所させたそうだ。

かつおさんがこのところの綿子さんの様子を説明すると
「それは要介護①で無いよ。もっと上やわ」と言ったそうだ。
そしてやっぱり「もう施設入れた方がええんとちゃうかな」とも言われたそうだ。

それにしても綿子さんのエピソードの中で1番かっちゃんの印象に残ったのは昨日の野焼き事件だったそうだ。
「怖いなぁ。米子さんもいつもポケットにマッチが入っとったんや。姉妹やなぁ」
と言っていたそうだ。
放火姉妹

かっちゃんに相談し、背中を押してもらったかつおさんはとうとう決心した。
綿子さんを施設に入れよう!

続く


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昨日の続き



夕方、帰宅するとかつおさんも戻っていた。
みどり整形に行って状況を聞いてきたらしい。
かつおさんの説明によると
綿子さんはリハビリを受けようとみどり整形へ行ったらしい。
どうも歩いて行ったようだ。(←ここは確認するのを忘れたそうだ)
それでリハビリ室に行ったら、リハビリ野郎B がいなかったそうだ。
それに予約をしていないとマッサージ等は受けられないシステムらしい。
がっかりした綿子さんは

綿「もう痛うて帰れん」

と言い出したそうだ。
そして

綿「痛うて動けんから入院させてくれ。
  ほんで1週間ぐらいで帰るわ」

と言ったというのだ。


「なんやそれ。ホテルとちゃうで」

「そやろ。わしも病院も同じこと言うたわ」

「アホちゃうか?それで病院もよう入院させたな」

何もかも無茶苦茶やん。

「えっ⁈ちょっと待って!
  てことは痛くて我慢できんから入院させて欲しいって病院に行ったんではなくて、
  リハビリ野郎Bに会えんかったら急に入院したいって言い出したってこと?」
PKをもぎ取れ

「そうや」

「入院の準備はしてなかったってこと?」

「そうや。ほんだからわしが夕方持って行ったわ」

「ええーーー!!」

本当に想像の上をいく人だ。

それにしてもこれってかなりボケが進んでるってことでは?
ヤバくない?!


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また仕事中、携帯が鳴った。
かつおさんからだ。
しかし、この時は手が離せなくて電話を取ることができなかった。
しばらくしてLINEを返す。
すると
『綿子さん、わき腹が痛いとみどり整形に診察を受けに行って、自分から入院させて欲しいと言って入院したって』
と返ってきた。

えええーーーーー!!!

昨日までピンピンしとったやん!
時々へろへろになっとったけど。
また転んだのか?
自転車のカギは隠しといたのにどうやってみどり整形まで行ったんだ?
また疑問だらけになった。

昼休みになると同時にかつおさんに電話をかけた。

「入院って、どういう事?
  昨日まで元気やったやんな。
  また転んだん?
  それにどうやって病院まで行ったん?」

矢継ぎ早に質問を投げる。

「こないだの転倒やろ。骨折はしてないって。
  どうやって行ったんかは分からんわ。
  本人と話してないし」

「大したことないんやったら退院させたらわ?」

みどり整形にはあのリハビリ野郎Bがいる。
もう二度とみどり整形には連れて行かないでおこうと決めていた。
まさか自力で行くとは!

「みどり整形から連絡がきて、入院したって言われただけで状況がよく分からんから、
  とにかく夕方病院に行って聞いてみるわ」

「そうやな」

「それに大したことなくても入院しとってくれた方が楽やし、このままでええかなと思うんや」

かつおさんはかなりストレスが溜まっていたので入院したと聞いてホッとしたようだ。
またみどり整形と関わるのは気に入らないが、かつおさんの精神の安定のためにもこのまま入院させておこう。 
ストレス(綿子)

それにしても何回入院したら気がすむんだ!
この1年、いったい何日家にいたんだ?

ということで実は綿子さん、ただ今入院中なのです。
先日、退院してからというもの、毎日、怒涛のように事件が起きるので、それを書き留めていたために入院の報告が遅くなってしまいました。
しかし、ここからもまた色々起こるので長くなります。
順に書いていこうと思いますのでお付き合いよろしくお願いします。  続く


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