かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

2022年06月

先日の金曜日、翔ちゃんが帰って来た。
6月はわたしの母とかつおさんの誕生月なので毎年両親と我が家で会食をしている。
と言ってもここ2年ほどはコロナで中止していたのだが今年はコロナも落ち着いてきたので久ぶりにランチを食べようということになった。
翔ちゃんもそれに参加するためにやって来たのだった。
翔ちゃんは金曜の夜は友人たちと飲み会に、そして土曜のお昼は母たちと会食。で、夜はまた違う友人と会食に、とスケジュールがびっしりだ。

土曜日の朝7時過ぎ、畑を見に来た綿子さんが我が家の庭に翔ちゃんの車が停まっているのを見つけた。
ちょうど庭にいたかつおさんに

綿「翔ちゃん戻って来とるんか?」

「おう。でも今まだ寝とるわ」

若者の朝は遅い。前日飲んでいるのでいるのでなおさらだ。

綿「そうか」

ここから綿子さんの監視が始まった。
早く翔ちゃんに会いたくてたまらないのだが寝ているところを起こすわけにもいかないとは理解しているようだ。
しかし1分1秒でも早く会いたいのか我が家の玄関が見える畑でずーーーっとゴゾゴゾしながら待機しているのだ。
翔ちゃんが帰省するたびにこういった事をするので
「起きたら挨拶に行かせるわ」
と言うのだがずーーーっと畑にいる。
これがハッキリ言ってかなりウザい。
この間の土曜日は天気も良くかなり暑い日だったのだが日陰もない畑で何時間も待機している。
10時を過ぎてもまだ畑にいた。

「熱中症になってひっくり返るで」

「アホやで。言うても聞かへん!」

でもさすがに暑かったのか、しびれを切らせたのかピンポーンとやって来た。
野良仕事でドロドロの服のまま玄関に入り座り込む。
ちょうど翔ちゃんは起きてきて出掛ける準備をしていた。

「おう、ばあさん。久しぶり」

綿「翔ちゃん帰って来たんやなぁ。いつまでおるん?」

綿子さんはいつもまず一番にいつ帰るのかを尋ねる。

「今から出かけるんや。ほんでその後は友達のとこに行くんや。で、そのまま帰るんや」

綿「えーーーっ!そなに直ぐ帰るんかぁー」

「それよりばあさん、こんな暑い日に畑に行っとったら死ぬぞ」

綿「暑かったって畑のことせんと誰もしてくれへんが。じいさんに言うてもしてくれへんから私がせなしょうがないが」

「別に畑やせんでもええやないか」

この言葉みんなが何度も言っている。
で、言われた綿子さんは無言でスルーがお決まりだ。

綿「ちょこちょこ帰って来て顔見せてくれよ。孫は宝や!孫に会うんだけが楽しみなんや」
所詮はエゴ


相変わらず翔ちゃんの言葉はスルーして自分の言いたいことだけ喋っている。
それにしてもむっちゃ重いで。
ずーーーっと監視されたら気持ち悪いやん。
顔を見せに行く前に押しかけて来るばっかりするから行きたくなくなるんやん。
それにそんなに依存されると拒否りたくなるやん。

どんどん嫌われていってることに全く気付かない。
これも痴呆のせいなのか....



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火曜日、会社帰りに綿子さんち用の食料品を買ってきた。
またあの猿芝居に付き合わないといけないのかと思うと一人で持って行く気になれずかつおさんと二人で綿子さんちに届けに行った。

綿子さんはいつものように

綿「うわぁありがとうなぁ。助かるわぁ」

と喜んでお礼を言ってくれた。
次々と品物を取り出し説明しながら渡していると茂造さんがやって来た。

「はい、これ。おやつに食べてな」

とバナナカステラを渡したのだが

「お前は三つも貰ったんか?」

綿子さんが手に持っているレトルトのお惣菜を見ながらそう言った。

綿「これはおやつと違うがな。おかずやがな」

とんだ勘違いだ。
茂造さんどれだけ食い意地が張っとんや。
綿子さんは綿子さんで

綿「これ冷蔵庫に入れとくけど勝手に食べたらいかんで!わかったんな!」

まだ食べてないうちから怒っている。
せっかく食料品を届けても二人のケンカの火種になるんじゃ買ってきた甲斐がないじゃないか。
どっと疲れる。

そしてこういったやりとりの間にかつおさんは綿子さんの部屋や元の寝室に隠してある食料品のチェックをしていた。
こうやって食料品の在庫の把握までしなくてはならないので二人で訪問する方が効率がいい。

とりあえず買ってきたものを冷蔵庫にしまい、在庫のチェックも終わったので帰ろうと思ったがとりあえず綿子さんに痛みはどうか尋ねてみた。

「ところで脇の痛みはどう?だいぶ良うなった?」

綿「いやぁまだ痛うてなぁ」

と言いながら右脇をさすっている。

ちょっと待って!右?!
打ったのは左やん!

そしてさっきまでスタスタ歩いていたのに急によろけ始める。

「そうなぁ。そしたらもうちょっと養生しときよ」

綿「そやなぁ」

家に戻るとかつおさんと二人で大笑いしたのだった。

「右脇さすっとったで!」

「オスカー像渡そうかと思っとったけどあれでは渡せんな」

名女優への道は遠そうだ。
ミュウヒハウゼ…ゲフンゲフン


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綿子さんの大好きな畑に植えた野菜が実をつけるようになった。
今、収穫できるのはキュウリとなすとトマトだ。

今年は苗を買うときに
「自分で出来る範囲にしろ」
とかつおさんが必死で言い聞かせたのでどれも8本ずつ植わっている。
前年まではこの1.5倍は植えていた。

で、実が付き始めたので綿子さんは毎日畑に行ってちぎっている。
そしてわたし達にも

綿「もうキュウリやなすは買わんでええで。そこに一杯出来よるからな。いつでもちぎって食べてな」

と言う。
しかし会社から戻り畑へ採りに行くと食べごろの野菜は一つもないのだ。
綿子さんが全部収穫してしまっているのだ。

しかしかつおさんには

綿「一杯なっとるのにちょっとぐらい採ってくれよ。わたしが全部採るん大変やないか!」

と怒りながら言ってくる。
ダブスタ

「採れ採れ」言うたって無いのにどうやって採ったらええんや。
そのうえ「せっかく採れって言うとんのに一つも採らん」って怒られるとは最悪だ。
一体どうせえっちゅうねん。



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日曜日の朝、かつおさんと今週用のお薬カレンダーを茂&綿に届けに行った。

玄関に入った途端なにか臭う。
次の茂造さんの部屋に入るとその臭いが強烈になった。
茂造さんは部屋にいなかった。
が、ベッドのシーツには大便がべっとりとついていた。

また、袋から溢れたのね

急いで汚れたシーツをはぐり、用心しながら歩いて風呂場に運んだ。
やはり所どころ便が落ちている。
床を掃除しかつおさんはシーツの洗濯へ、わたしは替えのシーツをを出してきてベッドメイクをした。

茂造さんはトイレで便の処理をしていた。
かつおさんが

「じいさん、パンツもシャツも脱げ!」

と叫んでいる。

「全部汚れとるやないか!」

茂造さんは耳が遠いので大声でしゃべらなくてはならない。
そのうえテンパっているので口調がきつくなる。

「親に向かっておらぶ(叫ぶ)な!」

茂造さんまで怒り出す。

なんという有様なんだ。
地獄だ。


怒る茂造さんをなだめ着替えさせてホッと一息ついたところへ綿子さんが部屋から出てやって来た。

綿「どうしたんな?」

「茂造さん、また袋からうんこが漏れとったんや」

綿「ほんまな。じいさんにはこり上げるわぁ」

「もう着替えもすんだし汚れた物は洗濯しよるからな」

綿「すまんなぁ。私もう体中が痛うてなぁ。今日はじっと寝とくわぁ」

「はいはい。痛いんやったら寝ときなよ」

綿子さんは耳は悪くない。
むしろ地獄耳だ。
これだけ大騒ぎしていたのにほとんど終わった頃にやって来て"痛いアピール"して寝に行くとは。
茂造さんの後始末をやりたくないのが見え見えやん。
大抵の職場に一人はいるやつ

案の定、1時間もすると畑でゴゾゴゾし始めた。

絶対今週も"一緒に買い物"になんか行かんからな!


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相変わらず綿子さんは会うと"痛いアピール"をしてくれるので火曜日も"一緒に買い物"でなく、適当に買ってきた食料品を届けるだけですんだ。

今週はかつおさんがいるので茂造さんがデイに持参するカバンのチェックはかつおさんに任せている。
なので今週はあまりストレスを感じずにすんだ。
しかしかつおさんはかなりストレスを受けていたようだ。

わたしが茂造さんのカバンのチェックに行くと綿子さんは

綿「いつもありがとうなぁ」

とお礼の言葉を言ってくれるのだが
かつおさんだと礼を言うどころか

綿「納屋の扉をちゃんと閉めろ!」

とか文句ばかり言うそうだ。
そして

綿「じいさんは何もせん。勝手にようけ食べて困るんや」
甘えの現れでもある

と茂造さんのグチも止まらい。
わたしが行った時もグチはよく聞かされるがかつおさんだともっと激しく延々と続くようだ。
グチって聞くだけとはいえ、かなり疲れる。
なのでかつおさんは綿子さんちから戻ってくるといつもグチが止まらなくなる。
まあ、かつおさんもかつおさんで言い方がきつかったり嫌味を言ったりするので私から見るとどっちもどっちといった感はある。

義理も気を使って大変だが、血縁も遠慮がなくてなかなか大変そうだ。
しょうがない。たまにはかつおさんと代わってあげよう。


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