かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

2022年08月

先日、茂造さんが梅ちゃん一家の前で披露したダジャレ
『山はあってもヤマナシ!』
かつおさんはこのフレーズが大そう気に入ったようだ。
ずーっとこのセリフを繰り返して言っている。
そして「じいさんはおもろいのぉ」と一人でニヤニヤしていた。

次の日になってもこのブームは続いていて

「山はあってもヤマナシ!」

と繰り返していた。

どんだけハマっとんや!

その日の夕方かつおさんは茂造さんの肩に薬を塗りに行った。
薬を塗りながら茂造さんに向かって

「山はあっても!」

と投げかけた。
すると茂造さんはぽかーーんとしていた。
かつおさんはもう一度

「山はあっても!」

と投げかけた。
しかし茂造さんは「ヤマナシ!」と答えてくれない。

「じいさん、ヤマナシやろが!」

「なんやそれ?」
そりゃないよ

もうすっかり忘れてしまったようだ。
かつおさんはガッカリ。
先日は絶好調で何度も『山はあってもヤマナシ!』と言っていたのに...

それからかつおさんも言わなくなってしまった。
マイブームは一瞬で去っていったようだ。


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日曜日、午前の便で典さんが帰って行った。
駅までかつおさんと綿子さんが見送りに行った。
綿子さんは涙を流して別れを惜しんでいたそうだ。

そしてその日の昼から梅ちゃん一家がお参りに来たのだった。
実は当日の朝、梅ちゃんから「今日の午前中にお参りに行きたいんやけど」と連絡があったのだが「午前中は忙しいから午後からにして欲しい」と断ったそうだ。

そして昼からずーっと待っていたのだがなかなか来ない。
やっと来たのは3時半を回った頃だった。
綿子さんはなかなか来ない梅ちゃん一家に「いつになったら来るんやろか!果物剥いて用意したのに色が変わってしまうわ!」とイライラしながら待っていた。
来たら来たで楽しそうにな話がはずんでいたのだが。

そして4時半ごろ突然ガラガラと玄関を開けて人が入って来た。
翔ちゃんだった。

今回翔ちゃんはお盆も仕事で今日も出張だった。なので帰省はしないと聞いていた。
が、仕事が早く終わったので出張帰りに寄ったそうだ。
綿子さんは思いがけない来客にまたまた涙ぐんで喜んだ。
ぽっと出もどりまん

今日は1日、泣いたり、笑ったり、怒ったりと喜怒哀楽のフルコースだ。
とても疲れたことだろう。
でもそのおかげで典さんが帰ったダメージが薄れたようだ。
この日は早々に寝ていた。
綿子さん、お疲れ様。



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日曜には茂造さんの妹の梅ちゃん一家がやって来た。
梅ちゃんはもうすぐ80歳なのだが耳が遠くなって補聴器を入れているが時々上手く聞こえないそうだ。
やはり高齢になるといろいろ不具合が出てくるんだなぁと思う。

そしてこの日も綿子さんが梅ちゃん一家と近況話に花を咲かせていたら茂造さんが起きてきた。
梅ちゃんの隣に座り躊躇なく梅ちゃんに出されていたフルーツを食べ始めた。
ハイパーマイペースだ。
そしてご機嫌でしゃべり始めた。

「山はあってもヤマナシ!」

「逃げてないのにニゲタ!」(近くに『にげた』という地名があります)

みんなの爆笑をさらった。
気をよくした茂造さんは何度も「山はあってもヤマナシ」と繰り返し、終いには自分の住所と名前と生年月日を声高らかに披露した。

「じいさんは迷子になっても帰って来れるのぉ」
ばっちり

和やかな時間が過ごせた。
また来年もこうやってみんなで笑えればいいなぁ。



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今年は久しぶりに行動制限のないお盆となったので親せきが仏壇を参りにやってきた。

まずハルちゃんと数くんが来てくれた。
茂造さんは誰が来たのかよくわかっていなかったが家に人が大勢いるのが嬉しいようだ。
ご機嫌になって歌を歌い始めた。
本当に小さい子どものようで可愛らしい。
よかったね

そして土曜日、茂造さんの弟の秀夫さんの奥さんが来た。
秀夫さんは病気をしてめっきり体が弱っている。
自宅の中をちょっと移動するにも歩行器を使ってかなり時間がかかるそうだ。
なので叔母さんが一人でやって来た。
綿子さんと近況を語り合っていたのだが叔母さんも秀夫さんがそんな風なので家の事を全部一人でやらなくてはならなくて大変なようだ。
叔母さんたちには息子が一人いるのだが車で40分ぐらいの所に住んでいてめったに顔を見せないそうだ。

叔母「姉さんところはええなぁ。かつおちゃんがすぐそばにおってくれて。達也はなんもしてくれへんのや。畑に草がいっぱい生えて困っとっても全部私がせないかんのや。80ものおばあさんが草枯らし撒いとんやで」

叔母さんもけっこう溜まっているのかグチが止まらない。

綿「うちはかつおらが全部やってくれよんや」

とニコニコしながら言った。

綿「もう全部任せとんや」

ウソつけ!!

かつおさんが「わしに任せとけ」って言うとるのに勝手に田んぼに行って草抜いたり、じいさんに水入れさせとるやん!
それに「あそこの田んぼのあぜ道の草を刈れ」とかガンガン指示してきよるやん!
とツッコミたいが言えない。
なんかモヤモヤする。

そんな話をしていると隣の部屋で寝ていた茂造さんが起きてきた。
叔母さんの顔を見て

「どなたかな?」

と言う。叔母さんが

叔母「ひろこです。秀夫さんの妻のひろこです。兄さんお久しぶりです」

「ひろこさんな!久しぶりやなぁ。よう来てくれたなぁ」

茂造さんのテンションがグッと上がる。

「いやー、久しぶりやー。ちょっと握手させてくれ」

と言って両手で叔母さんの手を握った。
思いがけない行動にみんな笑った。
茂造さんが現れると場が和む。
さすがだ!



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金曜日は綿子さんが通うデイサービスに先月の利用料を支払いに行った。
典さんも綿子さんがどんなところへ行っているのか気になるだろうと一緒に行き、ちょっと離れた場所に車を停めて外観だけだが見てもらった。

しばらくすると支払いに行っていたかつおさんが戻ってきた。

「ババァ、あれほど言うなって言うとったのに、やっぱり兄貴の事言うとったわ」

「えっ?どういう事?」

「今、支払いしとったら職員さんに「お兄さん帰って来られてるんですってね」って言われたわ」

かつおさん、思わず言葉に詰まったそうだ。

職員「念のためにコロナの抗原検査をさせてもらいました。結果は陰性でした。この検査は無料です。で、お兄さんはいつまでいらっしゃるんですか?」

と言ったそうだ。
かつおさんは咄嗟に

「兄貴は今日帰りました」

と答えたそうだ。
かつおさんはうそをつくのが上手ではない。
きっとバレバレだったと思う。
しかし向こうもそれ以上は何も言わなかったそうだ。

「いやー、焦ったわー。まさかそんな事言われるとは思っても無かったからな」

「来週デイサービス休んでくれって電話がかかってくるかも知れんな」

今回はちゃんと理解してくれて上手くいったと思っていたが違っていたようだ。
典さんも帰省したことがバレないよう、デイの迎えが来る頃や送ってくる頃には一番奥の部屋に隠れて暑いのにエアコンもつけずに過ごしてくれていた。
しかしたまに「典よ、行ってくるの」と奥の部屋に向かって声をかけてから出かけることがあったそうだ。
けれど施設から何も言われなかったのでバレてないと思っていたのだが。
空気読めよ

一体いつ喋ってしまったんだろう?
ケアマネから電話が無いところをみると今日喋ったんだろうか?
それに一体いつ検査したんだ?
綿子さんも検査を受けたなんて話は一言も言ってなかったし。

でもバレてしまったんだからしょうがない。
一応休まず通ったし、わざとバラしたのではないだろう。
なので土日はデイも休みだし、典さんも日曜には向こうへ帰る。
典さんがいる間は叱ったりせず、気持ちよく過ごさせようと決めた。

それにしてもやはり綿子さんに内緒ごとは無理なんだろうか。
トホホ...



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