かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

2023年01月

16日、月曜日。
今日から茂造さんはデイサービスが再開だ。
これでまたいつものルーティンに戻って落ち着いてくれればと思う。
一方、綿子さんの方は通っていたさくら苑がデイサービスの受け入れを中止しているため、家に居なくてはいけない。
療養期間も今日までだし「じっとしとけ」と言って聞くような人でないのは分かり切っているし、もう放っておくしかない。
なのでわたしもかつおさんも基本、平常運転に戻った。
けれどやっぱり心配なので仕事の合間でちょこちょこ見守りカメラを覗く。
ほとんど部屋にいない。
お昼ごろようやく台所にいる綿子さんが映った。
とても元気そうだ。
こんなに元気ならじっとしていられる訳がないだろう。
それより気になったのは服装だ。
実は今月6日にコロナ感染が発覚して以降、ずーーーーっと同じ服を着ているのだ。
ベージュの横ストライプのセーターなのだが、これは1日の綿子さんの誕生日に皆でプレゼントしたものだ。
新しい物好きの綿子さんは6日のデイサービスに行くとき、早速着て行ったようだ。
それからもう10日も経つのだが、いつみてもこのセーターにグレーのズボンをはいている。
ズボンもずっと同じもののようだ。
いつもは恥ずかしいくらいパジャマで生活するくせに今回に限ってなんでずーーっとよそ行きの服のままなんだ!
病人なんだからパジャマを着ればいいじゃないか。
それにずーーと着ているということは多分下着も一度も替えてないのだと思う。
熱が出て暫くは寝てばかりだったのでかなり汗もかいただろうに。
気持ち悪くないのだろうか?
ひくわ

せっかくウール100%のちょっといいものを贈ったのに、もう首元や袖ぐりはドロドロになっているだろう。
もう少し大事にして欲しい。
なんだかとても残念だ。



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15日の日曜日。
毎週日曜はお薬カレンダーを届けなければいけない。
仕方なくかつおさんが持って行った。
すると綿子さんは「しんどいんや」と言って寝ていたそうだ。
完全に治ってないのにウロウロするからだろう。
でも寝ててくれると余計な心配がなくていい。

そう思っていたのだが3時過ぎ、またもテロリスト綿子がやってきた。
「ピンポーン」
かつおさんは「もう無視しとこう」と言って放置した。
ところがいつまでもチャイムを押し続け、外から「かつお!かつお!」と叫び始めてしまった。
かつおさんは根負けして出て行った。
そしてそのまま綿子さんちへ向かったようだ。

かつおさんはなかなか戻ってこなかった。
やっと帰ってきたのは4時半を過ぎていた。
1時間以上綿子さんちにいたのだ。
一体何があったんだ?

かつおさんの話によると
かつおさんが玄関の外に出ると綿子さんは
「ちょっと来てくれ!」
と言ったそうだ。
「なんや?何の用や?」との問いかけには答えず「とにかく来てくれ!」の一点張りだ。
仕方なく何の用か分からないままついて行ったそうだ。
そして茂造家に入るとうんこをまき散らしそれを踏んで歩いたのであろう惨状が広がっていたそうだ。
もはやアートのようだったそうだ。
これは茂造さんがまたもストーマ袋の下の穴を閉じるのを忘れて歩いた結果だった。
トイレに行こうと立って歩き始めた途端、袋の下からうんこがボトボトと流れ出てしまい、すぐには気付かず撒きながら歩き、踏んだようだ。
茂造さんのベッドの横からトイレまでうんこの道が出来ていたそうだ。
かつおさんは絶望的な気持ちになったそうだ。

綿「これ、どうしたらええんかのぉ」

「どうするって、拭くしかないやろが!」

とりあえず茂造さんを風呂場に連れて行きシャワーで洗い流し、ストーマ袋を取替え服を着せた。
そして幸いベッドや布団には被害が無かったのでベッドに寝かせたそうだ。
その後、床の掃除が大変だったそうだ。
綿子さんも一緒に拭こうとするのだが、うんこを踏んで被害を拡大させるのでかえって迷惑だ。
「わしがするからおかんはじっとしとけ!」とやめさせたそうだ。
かつおさんは一人で黙々とうんこを片付け、床を何度も拭いたそうだ。

「あれはおかんも助けを呼びたくなる気持ちは分かるわ。けど理由も言わず来てくれって言うのもどうなんや。それに電話せえよ!」
断られると困るからわざとやってるんやろうな

それにしても茂造さんがストーマ袋の穴を閉め忘れたのは2回目だ。
3日前の12日にも同じように袋を閉め忘れたため、うんこを漏らしたばかりだった。
こんなに頻繁に閉め忘れが発生したらたまったもんじゃない。
デイサービスに行けず寝てばっかりだから頭の調子が狂ったのだろうか?
またデイに行き始めたら、ちゃんと忘れずに閉められるようになるだろうか?
明日からデイが始まる。
どうかもう二度とこんなことは起こりませんように。
そして後片付け本当にお疲れ様、かつおさん。


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引き続き14日土曜日のこと

かつおさんはお昼前にさくら苑に先月分の利用料を支払いに行った。
さくら苑は振込払いは対応していないとの事で、請求書が届いたら直接現金を支払いに行くシステムなのだ。
けっこう面倒くさい。
しかし今回は綿子さんのせいでクラスターが起き、多大なる迷惑をかけたので菓子折りを持って支払いに行った。
そして「どうも申し訳ありませんでした」と謝罪した。
そこでスタッフさんと少し立ち話をして聞いてきた情報によると
6日、綿子さんのコロナ感染が発覚した日、綿子さんは姉の米さんと丁寧に新年のあいさつをしていたそうだ。
ボケ老人二人、しゃべるとマスクがずれて口元が丸出しになりながら会話していたので米さんにうつっていないか心配したのだが、幸い米さんは感染していないそうだ。
綿子さんと一緒に送迎車に乗っていた人とか、綿子さんを気に入っていていつも綿子さんの傍に寄っていく人が感染していたそうだ。
やはり綿子さんがうつしたのだろう。
そして当日の綿子さんの様子も教えてもらった。
検査キットで陽性が判明した後、皆からは離れた場所でかつおさんが迎えに来るのを待っていたそうだ。
職員さんが
「今から息子さんが迎えに来てくれるからな。そしたら佐藤病院へ行って先生に診てもらうんやで」
とこの後の流れを説明したそうだ。
すると綿子さんは
「そしたらちょっとトイレ行ってくるわ」
と全く事の重大さを理解していなかったそうだ。
ちがうちがう、そうじゃ、そうじゃない

スタッフさんからしたら「動くなーー!!じっとしといてくれー!」という気持ちだっただろう。
綿子さんが使った場所は後で全部消毒しなければいけないはずだ。
かつおさんは話を聞いていたたまれなかったそうだ。
スタッフさんは責めるようなことは言わないし、仕方ありませんからねぇとやさしくフォローしてくれるが消え入りたい気持ちになったそうだ。
本当にご迷惑をおかけしました。
どうもすみません。


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14日、土曜日。
茂&綿は先週金曜日のコロナ感染発覚以降、ずっとお風呂に入っていない。
「今日あたりお風呂に入れてあげたら?」とかつおさんに提案してみた。
かつおさんも「そうやなぁ」とその気になり、茂造家へ出かけて行った。

しばらくすると怒り狂ったかつおさんが帰ってきた。
どしたん?何があった?

かつおさんが茂造家に行くと見知らぬ人が居たそうだ。
その人はなんと着物の買い取り業者だった。
どうも飛び込み営業でやってきたらしい。
そして綿子さんはまたも着物を売り払おうとしていたのだった。

  ※以前フネさんの着物を売り払おうとしていた時のお話はこちら
  

売ろうとしていた着物は亡きフネさんのもので、フネさんが亡くなって10数年、全く手を付けずに放置していた物だ。
一昨年、綿子さんの入院中、わたしとかつおさんでフネさんの部屋を片付け、その時に着物も奇麗に整理した。
カビが生えているものや穴が開いた物は処分し、まだきれいなものだけを新しいたとう紙に包み直してフネさんのタンスに戻していた。
もちろん着物用の防虫剤も入れた。
それを勝手に売り飛ばそうとしていたのだ。
しかも自分のパールのネックレスまで出してきてそれも売ろうとしていたそうだ。
このパールのネックレスは30年くらい前に茂造さんに買ってもらったもので当時20万もしたそうだ。
そしてこのネックレス、以前は「私が死んだら好子さんに」と言っていた物だ。

なんでこんなあやしい業者に二束三文で売らないかんのや!
アホか!!


かつおさんは業者に「この人はボケとるんです。すまんけど売るつもりはないんで帰ってもらえますか」と伝えたそうだ。
しかし業者はすぐには引き下がらなかったそうだ。
せっかくのカモを逃すまいといったところか。
なんやかんやと言ってなかなか帰ろうとしない。
かつおさんは
「この人、今コロナに感染しとるんや。早よ帰らんとうつるで」
と言ってやったそうだ。
しかし業者は
「ワクチン打ってますから大丈夫です」
とまだまだ食い下がってきたそうだ。
とにかく売る気はないからと帰らせるのに大変だったそうだ。
やっとのことで帰って行ったのだが「もし気が変わったら連絡ください」と名刺を置いて行ったそうだ。
住所を見ると大阪だった。
またえらい遠いところから来たんやな。
なんでも出張してきてこの辺を一気に回っていて、まだしばらくはこちらに滞在するそうだ。
とことん食い下がる訳だ。
そしてかつおさんは綿子さんに
「勝手なことばっかりするな!!」
と説教したらしい。
ま、聞く耳持たないだろうが。
こうでもしなきゃ生きられない世の中なのか

それにしてもたまたまかつおさんが行ったから良かったが、気付かず売り払われていたかもしれないと思うとゾッとする。
綿子さんもそんなにお金に困っている訳でもないのになんでそう売りたがるのか?
それにあなたコロナに感染しとるんやで。
いい加減にしてくれ!!

この一件で疲れ切ったかつおさん、茂造さんに風呂に入るか?と聞いたら断られたと言ってサッサと帰って来たのだった。
もう一押しする気力は無かったようだ。


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13日、金曜日。
この日、かつおさんはどうしても外せない仕事があり、出勤した。
茂&綿の様子が気になるのでわたしもちょこちょこ見守りカメラを覗くようにした。
10時過ぎ、やっぱり外に出て行く綿子さんを見つけた。
マジか!
かつおさんに報告した。

かつおさんは昼休みに綿子さんに電話をかけたそうだ。

「ばあさん、朝も言うたけど、外に出たらいかんぞ。行っとらへんやろの?」

綿「外や行っとらへんぞ。家でずっとおるぞ」

よどみなく返事が返ってきたそうだ。
全くためらうことなくウソをついたのだ。

「もうあの人はアカンわ!病気や!何を言うても無理や」

かつおさんも匙を投げてしまった。
本気で入所を考えなければならないようだ。

他人の言う事を聞けない。
他人を思いやることも出来ない。
かつおさんがリスクを冒して茂&綿家に様子を見に行っているのに気づかいは全くない。
かつおさんの顔を見ると自分の言いたいことを喋り出す。
「とりあえずマスクをしてから喋ってくれ」と言っているのに止まらない。
かつおさんに感染させてしまうかもとは全く考えないようだ。
これらが全部痴呆のせいだとしても他人の意見をここまで聞けないのならもう無理では?
そこまで病気が進んでいるということでは?
茂造さんなら無理は言わないし、わがままは言わない。
よっぽど手がかからない。
なのでまだサポートする気も起きるが綿子さんにはお手上げだ。
そろそろ限界かも...。
恍惚の人


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