かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

2023年07月

7月12日 水曜日

かつおさんがケーキを買ってきた。
かつおさんは気が向いたらこうやってケーキを買ってくることがある。
いつもなら二人分を買ってくるのだが、今日は綿子さんの分も買ったそうだ。
先日、ケーキを買ってあげたらとても喜んでくれたからだろう。
いそいそと届けに行った。
綿子さんはとても喜んだそうだ。

「ところでハムは持って行った?」

「あっ!忘れとった」

茂造さんの弟の秀夫さんちから茂造家宛てにお中元でハムが届いていた。
秀夫さんの奥さんのひろこさんはとても気が利く人なので事前にかつおさんに連絡が入り、うちに届くように手配してくれていた。
それでうちに届いたのだが、綿子さんに届けに行くのを忘れていたのだ。
かつおさんは慌ててハムを持って行った。

しばらくしてブツブツ言いながら戻ってきた。

「あのババア、ほんまに欲なヤツや!」

「どしたん?」

「箱を開けたらハムが3個入っとったんやけどな、一番美味いハム取って、残りをわしにやるって言うんや」

「二つもくれたんやからええやん」

「美味くないのばっかりな。あのババア美味いやつ知っとるんや。替えてくれって言うたら嫌やって言うんやで。ふつう子供にええぶんやるやろ」

どっちもどっちだ。
いい年をした大人が恥ずかしい。

「まあまあ。ところで秀夫さんちの電話番号は渡してきた?」

「えっ?」

「どうせお礼の電話するのに、また番号が分からんで困っとるんと違う?」

急いで見守りカメラを見ると、案の定、ノートを出してきてパラパラめくっている綿子さんの姿があった。

「早よ行ってきな」

「くそーー!手がかかるババアや」

「かつおさんが気が利かなさ過ぎるんやん。電話番号探すのは予想できるやろ。なんでハムを持って行くときに一緒に電話番号書いて持って行かんのな」

こないだの花さんの時に学習したんじゃ無いのか?
いちいち言わないと分からないのか?
ちょっとは自分で考えろよ!

かつおさんはしょうがなく、またまた綿子さんちに行き、電話番号を書いて渡した。
やはり綿子さんは電話番号が分からなくて困っていたそうだ。
「助かったわ」と言っていたそうだ。

そして「お前どうやって入ってきたんや?」と言った。
お置き鍵をやめて約2週間。
やっと気が付いたようだ。

「前に合鍵作っとったんや」

綿「ほうか」

合鍵で入ることは問題ないようだ。
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7月11日 火曜日

夕方、見守りカメラを見ると綿子さんちの台所のテーブルの上に桃の箱があった。
えっ?どういう事?
先日、花さんとはお中元のやりとりはやめることにしたし、宅配が届くことはまずないはずだ。
しかもデイサービスから戻ってすぐのタイミングで届くとも思えない。
ひょっとすると麦さんが昼間に来たのかな?そう思った。

帰宅したかつおさんに伝えるとやっぱり思った通りだった。
麦さんが昼間綿子さんに会いに来たが留守だったので、かつおさんに電話をかけてきたそうだ。
そして「桃を持ってきたので納屋に置いておくわ」と言ったそうだ。
かつおさんは麦さんに、綿子さんが火曜日もデイに通うようになったことを伝えていなかったそうだ。
今、綿子さんを訪ねてきてくれるのは麦さんくらいなのにちゃんと連絡しとけよと思う。
どうもすみません、麦さん。

6時過ぎ、綿子さんが桃を片手にやって来た。

綿「これ、帰って来たら納屋に置いてあったんや。誰が持って来たんやろかと思うてな。で、たぶん麦さんやろうと思うて電話したら、やっぱり麦さんやったんや。それでこれ、かつおと食べて」

と桃を2個くれた。

「こんな立派な桃、もらってもかまんの?」

綿「箱にようけ入っとったんや。数えたら8個あったんや。それで仏さんに3個あげたんや」

そこで綿子さんは、ん?と思ったようだ。
8個も貰ったのに2個しか持って来なかったことをまずいと思ったのか

綿「いや、でもまだちょっと硬いからしばらく置いておいた方がええと思うわ。だから仏さんに3個あげてな。いや、きれいに箱に入っとったんでないから、数はよく分からんのやけどな。たしか7個やったんや・・・」

初めに言ったことと違う事を言い出し、なんだか最後はしどろもどろになっていた。
一応、計算はできるようだ。
7個あったが3個仏さんにあげて残り4個のうちの半分の2個を持って来たと言いたいようだ。

そんなに取り繕わなくても大丈夫ですよ。
桃は綿子さんの大好物だもの。
うちは2個で十分ですよ。
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7月9日 日曜日

今日は綿子さんに夏物のパジャマと下着を買ってきた。

今まで入院するたびにパジャマや下着を買っていたので、たくさんあると思っていたが、たいてい秋や冬に入院したので冬物と合い物ばかりだった。
夏物はほとんどないし、古くてくたびれたものばかりだった。
綿子さんは自分では、ほとんど衣類を買わない。
洋服は麦さんやみきさんが時々プレゼントしてくれるので多少新しいものもあるが、下着類は古いものばかりだ。
デイサービスでお風呂に入るので、あまりくたびれたものでは恥ずかしい。
なので頼まれてもないが買ってきたのだった。

綿子さんに渡すととても喜んでくれた。
「早速、明日からこれでデイに行くわ」と言った。
パジャマも「今晩から着るわ」と喜んでくれた。
ずっと合い物のパジャマで暑かったそうだ。

この日はとても暑かった。
綿子さんちの台所に居ると、じっとしていても汗が流れる。
隣の綿子さんの部屋も同じだ。
なのでクーラーをつけるように勧めたのだが「扇風機だけで大丈夫や」と言ってつけない。
網戸にしているので勝手にクーラーをつけるわけにもいかない。
困ったもんだ。
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7月8日 土曜日

夕方4時過ぎ、綿子さんがやって来た。

綿「ハルちゃんはまだ来んの?」

「そやな。まだやな。今日、来るとは聞いたんやけど、いつ頃来るかまでは聞いて無いんや」

そうなのだ。
昨日かつおさんと綿子さんに食料品を届けに行った時、かつおさんが綿子さんにお金を渡した。
「もうお金が無いからおろしてきてくれ」と頼まれていたからだ。
なんでお金が無くなるのか分からない。
もう長い間、買い物には行っていない。
病院でも支払いはわたしかかつおさんがする。
お金を使うとすれば、近所のミニ産直で野菜を買う時ぐらいのはずだ。
使ってないのだからあるはずだし、使うこともないから要らないだろうと思うのだが、渡さないわけにもいかない。
なのでかつおさんは3万円だけ用意して渡していた。
すると

綿「翔ちゃんやハルちゃんは近いうちに来るんな?」

と言い出した。

「さあ、翔ちゃんはしばらく来んのと違うかな。けどハルちゃんは明日野菜を取りに来るって連絡があったわ」

綿「そしたら少ないけど5千円やろうと思うんや」

「来たらこっちにも顔出すように言うわ」

綿「そうしてくれるんな」

という訳で、今日ハルちゃんが来るのを首を長くして待っていたのだった。
そして待ちきれず様子を見に来たようだ。
そして1万円を差し出し
「ハルちゃんが来たら渡してやって」
と言いながらわたしに渡してきた。
昨日は5千円と言っていたのに1万円に増えている。

「ハルちゃんが来たらそっちに行くように言うで」

綿「遅いかも知れんし」

「そうな。そしたら預かっとくわな。ありがとうな」

すると次に2千円を差し出してきた。

綿「これでビール買うて来てくれんやろか。もうビールが無いんや」

「えっ?昨日、買うてきたで。冷蔵庫に入れたやん。綿子さん、毎日1本飲むんや~って言うとったやん」

綿「えっ?そうやったんかな?」

「冷蔵庫に入っとるはずやで。ように見てみて」

昨日の会話はすっかり忘れたようだ。
やれやれ。

そして5時過ぎハルちゃんが来たので、綿子さんから預かった1万円を渡し、一緒にお礼を言いに行った。
すると玄関に笹が飾ってあった。
七夕の笹飾りだ。
デイサービスで作ったのだろう。
色画用紙や折り紙で作った飾りと一緒に、願い事を書いた短冊が二つ吊るしてあった。

ひとつは『人生たのしく過ごせますように』と書いてあった。
そしてもうひとつには『孫達のしあわせをいのります』と書いてあった。
やはり綿子さんにとって孫が最大の宝物のようだ。
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それを見てハルちゃんが
「私もこの間、短冊に願い事を書く機会があって書いたんやけど『お金が欲しい』とかむっちゃ俗物的なこと書いたわ。これ見たら自分が恥ずかしくなったわ」
と言った。
なんだか自分を顧みる、いい機会になったようだ。


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7月7日 金曜日

今日も仕事帰りにスーパーに寄って綿子さん用の食料品を買ってきた。
それをかつおさんと届けに行った。

いつも余っても構わないつもりで、多めに買ってくることにしている。
足りないよりは余る方がいい。
なので買ってきたものを冷蔵庫や棚にしまいながら残っているものをチェックする。
豆腐は手付かずで残っていた。
賞味期限を6日も過ぎている。
「これ古いから捨てとくわな」
綿子さんは渋々OKする。
トマトもだぶついている。
先週のものと、先々週のものまである。
「これ貰ってもええかな?」
古いものは貰って帰る。
そして痛みが無ければ食べるし、傷んでいたらこっそり捨てる。
綿子さんは賞味期限が過ぎていれば渋々でも捨てるが、期限のないものは絶対に捨てようとしない。
手間だが仕方ない。

ビールとパンはしっかり無くなっている。
綿子さんはわたしがビールを買ってきたのを見つけると
「毎日、1本飲むんが楽しみなんや」
と言って、とても嬉しそうだ。
ビールが美味しいと感じるということはすっかり元気になった証拠だ。

本当に大分調子が上がってきたようだ。
茂造さんがいない一人きりの生活に慣れ、ストレスもなくなり、食べ物が無くなる恐怖も無く、毎日ビールを飲んでしっかりお菓子を食べ、毎日をエンジョイしている。
デイサービスも行くのが楽しみになってきたようだ。
休みたいと言わなくなった。
どうかこの平和な日々が続きますように。

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