かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

2024年10月

9月26日 木曜日

今日も洗濯物の回収はかつおさんだ。
朝、いぶきの森へ持って行く着替えを畳んでいたら、靴下が1組と片一方だけのものがあった。
実は先週持ち帰った茂造さんの洗濯物の中には靴下が片一方しかなかったのだった。
一応、名前は書いてあるが片方だけ無くなるとまず出てこない。
なので諦めていた。
けど火曜日に回収した洗濯物の中に入っていたようだ。
良かった~。

火曜日はかつおさんが回収に行き、持ち帰って洗濯もかつおさんがしたのだった。
なのでわたしはこうやって畳む時まで気付かなかったのだ。

「かつおさん、こないだ茂造さんの靴下、片っぽ無いって言うとったやつ出てきたんやな。火曜日の洗濯物の中にあったんやな」

「えっ?そうなん?」

「は?かつおさん洗濯した時に気づかんかったん?なんぼなんでも干すときに気づくやろ!」

「そんなん知らんが。気にしてないわ」

マジか⁉
火曜日は茂造さんの洗濯物だけなので量は少ない。
基本ズボンとポロシャツと肌着のシャツとフェイスタオル1枚と靴下だ。
なのでそれ以外のものがあればすぐ気づくでしょ。
それなのになんで気が付かないかな?
嫌々やってるからとしか思えない。
あなたの親でしょうが!!
私は基本サポートのはずやで!
もっとしっかりやってください!!
まあ私も見る自信が無いが

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9月24日 火曜日

昨日は祝日だったので茂造さんの入浴は今日に変更になっているはずだ。
なので今日は洗濯物を回収に行かなくては。
かつおさん、今週も出張はないそうだ。
なので今週もかつおさんに行ってもらうことにした。

けれど今日は残業があったそうでいぶきの森へ行くのは夜7時を過ぎた頃になったそうだ。
もう食事はとっくに終わっていて皆自由に過ごす時間だ。
デイルームでテレビを見ている人がチラホラいたり、部屋でのんびり過ごしたりといった感じのようだ。
茂造さんは部屋にいたそうだ。
部屋には明かりを点けず真っ暗で、けれど寝ているわけではない。
ベッドに寝転んで大声で独り言を延々とつぶやいていたそうだ。
相変わらずやん(笑)
かつおさんが部屋に入り洗濯物を回収したり、着替えをタンスにしまったりしていても全く気付かなかったそうだ。
なので楽勝だったそうだ。
けど暗い部屋で延々つぶやいている老人・・・。
想像するとちょっと怖いかも。
同室は耳が悪くないと無理だな


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麦さんは帰る前にもう一度米さんの部屋を覗きに行った。
するとスタッフさんが米さんを車イスに移乗させていた。
スタッフさんは麦さんに気づくともう一度米さんに声をかけてくれた。

ス「米さん、妹さんが来てくれとるよ」

「ねえさん、起きたんな。元気にしとる?私、誰か分かる?」

米さんはしばらくして「わたこ」と答えた。
やっと少しだけ声が出た。

「綿子ちゃうで、私は麦や」

米さんは少しだけにこっと笑ったように見えた。
けどそれ以降、やっぱり声を発することは無かった。
そして車イスで移動する米さんと一緒にデイルームに戻った。

「姉さん、元気でな。また来るわ」

茂造さんの部屋から出てきたかつおさんも米さんを見てびっくりしていた。
無表情で空を見ている。
ほんの3カ月でこうも進むのか。

帰りの車内で麦さんはまた涙ぐんでいた。

「姉さんはもう長くないかもしれんなぁ」

「いや~ビックリしたわ。あれではかっちゃん(米さんの娘)たちも会いに来るん辛いやろなぁ」

「でも綿ちゃんと茂造さんはまだまだ長生きしそうや」

「勘弁して~」

同じ施設に入所している3人。
ほんと、三人三様、みんな全然違う。
綿子さんと米さんは4歳違い。
4年後には綿子さんも米さんのようになっているかもしれない。
親の介護はだんだん弱っていく姿を目の当たりにしなくてはならない。
まず良くなることはないのだから。
本当につらい仕事だ。
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昨日の続き

そして次に皆で2階に移動した。
茂造さんは部屋にいるようでデイルームに姿は無かった。
茂造さんはいるかいないかすぐ分かるが米さんは分からない。
それくらい以前とは変わってしまっていた。
なのでスタッフさんに尋ねる。

「米さんはどちらですか?こちら米さんの妹さんなんです」

ス「今、部屋で休んでますね。ご案内します」

かつおさんに茂造さんの相手を任せ、麦さんと米さんのもとへ向かった。
米さんの部屋は4人部屋だった。
廊下側の入って左手だ。
米さんはベッドで横になっていた。

ス「米さん、妹さんが会いに来てくれたよ。起きようか」

耳がかなり遠いのかスタッフさんは耳元で大きな声で話しかけていた。
米さんは何も返事をしない。
麦さんが近寄って「姉さん、会いに来たで。私、誰か分かる?」と声をかけた。
が、やはり反応がない。

「麦やで。久しぶりやなぁ」

色々声をかけてみるがやっぱり反応はほぼない。
スタッフさんも耳元でいろいろ話しかけてくれたが、米さんは何も喋らないし表情も変わらない。
6月に会った(見かけた)時よりいっそう進んでいるいるみたいだ。

しばらく一方的に声掛けしたが反応が無いので諦めた。
茂造さんの部屋へ向かいながら麦さんは涙ぐんでいた。

茂造さんの部屋ではかつおさんがゆうくんを連れなんとか茂造さんの相手をしていた。
こちらはいつも通り。
茂造さんは元気いっぱいだ。
私たちが部屋に入るとちょうど麦さんお手製の栗おこわを食べさせようとしていたところだった。

「ほれ、じいさん、栗おこわや」

「おお~ええのぉ!美味そうや!」

麦さんは茂造さんの傍に近寄って挨拶した。

「お兄さんお久しぶりです」

「じいさん、誰か分かるか?」

「麦さんや」

おおーーー!!
凄いじゃないか!!
今日は絶好調のようだ。
ま、『栗おこわ=麦さん』と刷り込まれていたという事かもしれないが。

茂造さんは栗おこわをとても美味しそうに食べた。
食べ終わると入れ歯を外し、入れ歯の裏側に挟まった米粒までキレイになめた。
麦さんも居るのに行儀が悪い!
ま、誰がいようがお構いなし、我が道を行くのが茂造さんだ。
幸い麦さんは大笑いしてくれたので良かった。
ここまで喜んで食べてくれたら作ってきた甲斐があるわと言ってくれた。
茂造さんの面会は明るく過ごせていい。
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その後も和気あいあいとおしゃべりが続いた。

「姉さんは元気?時々会うたりしよんやろ?」

綿「そやなぁ。たまにかっちゃんが姉さん連れて会いに来てくれるんや」

「ねえさんどんなん?元気なん?」

綿「いや、会うてもほとんど喋らんのや」

「やっぱりそうなんや」

なんだかしんみりしてきた。

「もう兄弟は女4人だけになってしもうたな」

綿「ほうかのぉ」

「そやで。みな死んでしもたがな」

綿子さんは男3人、女5人の8人兄弟の上から3番目だ。
8人のうち4人が亡くなってしまった。
お兄さんはもう20年くらい前に亡くなっていたが他の3人はここ数年でバタバタと亡くなってしまった。
綿子さんはケガをして入院を繰り返していた頃で、いつも入院中のため葬儀には出ていない。
麦さんは元気で兄弟のとりまとめ的なことをやってくれていたので皆の葬儀に出ていた。

「明ちゃんはボケてしもうてなぁ。長いこと大変やったんやけど、エミちゃんは脳梗塞で倒れて入院して2週間後に亡くなったんや。あれはお金も使わんし周りに迷惑かけんと上手に死んだわ。孝志はあれは体を大事にせんとムチャクチャしよったから早よ死んでしもた。がんでもうあと1ヶ月持つかどうかってお医者さんが言うから最後は家で居らしてやりたいって連れて帰ったんや。そしたらそこから1年くらい死なんかって家のもんは大変やったんや」

綿「ほうかぁ」

どんどんしんみりしてきた。

ところで結構時間経ったんじゃない?
なんだかスタッフさんがこちらをチラチラ見ているような気がする。
時計を見るともう3時を回っていた。
1時間以上話し込んでいたという事か。
そろそろ切り上げないと入浴時間が終わってしまう。

「あら、もう3時過ぎとるわ。綿子さんお風呂入らんと」

綿「あらほんま」

なんとか重い空気を破ることができた。

「綿ちゃん、また来るわ。元気で頑張りよ!」

綿「ありがとなぁ~」

また泣く。

綿子さんをホールに送って行った。

「すいません。すっかり遅くなってしまって」

ス「さあ、綿子さんお風呂行こう!」

即行でお風呂に連れていかれていたのだった。
ホント申し訳ありません。

あとでスタッフさんから教えてもらったのだが、入浴は1時からスタートでまず人数の少ない男の人から入るそうだ。女の人はその後なのだそうだ。それが基本パターンなんだけど、前もって連絡しておけば一番に入浴させるなど対応してくれるそうだ。
やはり昨日の内に電話しておけばよかったのだ。
次からは忘れないでよかつおさん!
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