かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

2025年04月

暫くすると茂造さんはスタッフさんにキレイに整えてもらい部屋に戻って来た。

「お~来てくれたんか」

久しぶりのハルちゃんやゆうくんを見てもいつもと変わらない反応だ。
時間の感覚もよく分からくなっているのかな?
けどゆうくんの名前だけはちゃんと覚えていた。
ハルちゃんやかつおさんの名前は分からないんだけどね。

茂造さんにも新しいゆうくんの写真を見せた。
アルバムに追加しようと思いベッドの手すりに取り付けたウォールポケットを見るとアルバムが無かった。
ひょっとしてと思い茂造さんのズボンのポケットを見るとアルバムが。
ちゃんと見てくれているようだ。
先日「ここに写真があるから見てな!」とウォールポケットからアルバムを出して見せた効果があったという事だ。
やっと覚えてくれたようだ。
けどやっぱりポケットがパンパンだ(笑)
だからウォールポケットを用意したんだけどなぁ。

「じいちゃん新しい写真持って来たで!」

「おお~」

1枚1枚じっくり見ている。
そして

「これどこや?畑か?」

「これは公園や」

「これはわしの家か?」

「そうや」

「お~やっぱり。見覚えがある!」

どうも場所が気になるようだ。
そしてまたも「温室は?」が始まりいつものループに突入していくのだった。
もうええって!!

一通り見たら「ん、ありがとう」と写真を返してきた。

「いやいや、これはじいちゃんのやで。アルバムに入れとくわな」

「ほんまか!ありがとうございます」

これでアルバムは5冊目に入った。
お願いだから見る分だけを取り出すようにして、あとはウォールポケットにしまっておいてください。
そうじゃないと5冊もポケットに突っ込んだらポケットに穴が開きそうだ。

その後おやつのカステラをこれまたとっても美味しそうに食べ、ゆうくんを見て喜び、楽しくひと時を過ごした。
そして今日は割とあっさり別れることができた。
いつもこうだといいのにな。
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その後2階の茂造さんのところへ。
久しぶりに孫とひ孫が来たって喜ぶかな?
分かるかな?
そう思いながら行くとデイルームに姿はなかった。
スタッフさんが「茂造さんはさっきお部屋に行かれました」と教えてくれた。

部屋に入るとベッドは空っぽだった。
あれ?どこ行ったんだ?
廊下に出るとさっきのスタッフさんが「あれ?いませんでした?」と言いながら見に来た。
ぐるりと周りを見渡したが見える範囲に姿はない。
とりあえず廊下の先まで行ってみよう。
すると茂造さんはすぐ見つかった。
トイレで便器に向かって立っていた。
トイレは茂造さんの部屋のすぐ横だ。
ここのトイレは入り口にドアがない。
そして個室にも扉は無くカーテンで目隠しするようになっている。
ま、茂造さんはそんなのお構いなし、カーテンなんか閉めないよね。
だからすぐ見つかった。
けどここは女性用トイレじゃん!!
おいおい!
それに茂造さんはトイレに行く必要ないじゃん。
尿も便もバッグに溜まるようになってるんだから。

「茂造さんトイレに居ました。けど女性用の方なんですけど…」

するとスタッフさんは「あ~大丈夫です」という。
どうもよくあることの様だ。

「それでなんか要らんでええ事してるみたいです」

トイレを覗いたスタッフさんは「あ~」と言って急いでゴム手袋をはめ茂造さんのそばへ。
茂造さんはおしっこが溜まっていたので捨てていたそうだ。
何mlおしっこが出ているか測っているのでスタッフさんが定期的に回収してくれているのだが、時々こうやって勝手に捨ててしまうそうだ。
勝手に捨てないでねと伝えても忘れてしまうのだろう。
何もしなくてもスタッフさんが全部やってくれるから楽でいいだろうに、けどそれを忘れて自分でやってしまうのだ。
人に頼ろうとせず自分の事は自分でしようとする姿勢は素晴らしいが、しないでって言われたことは覚えていてほしいものだ。
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今日のおやつはカステラだ。
2切れ持って来たのだが、案の定、綿子さんは「ひとつ置いといて・・・」と言い出した。
「それはイカン!」とかつおさんが言う前に「置いとくはイカンのやろが」と言った。
おっ!ちょっとは進歩したじゃないか。
よろしい。

綿子さんがカステラを食べているとゆうくんがジッと見る。
先日のあんまんの皮はお裾分けして二人で仲良く食べたがカステラはさすがにゆうくんにはあげられない。
こんな甘いものまだ食べさせたことはない。

綿「これ少し分けてやってもええかな?」

「いやそれは甘いからやらんとって」

ゆうくんに見られ続けて食べづらそうだ。
せっかくならゆうくんにも食べられるものにしたら良かった。
残念。

話は変わるが4階の綿子さんの部屋に行った時のこと。
綿子さんの相方が代わっていた。
部屋の入り口に名前のプレートが貼ってあるのだが、ついこの間まで隣のベッドに居た人は痴呆がかなり進んでいるためか普通のプレートではなくA4サイズの紙に大きく名前を書いたものを貼ってあった。
それが無くなって違う名前の普通のプレートが貼ってあった。
その人は別の部屋に移ったようで別の部屋の入り口にA4サイズの名札が貼られていた。
しかもお花紙で作った花が貼りつけられてかなり目立つようにしてあった。
その部屋は本来二人部屋だけど一人で使っているようだ。
やっぱり自分の物と他人の物の区別がつかないからかな?
綿子さんのタンスも触られるのを防止するために向きを変えたり位置を変えたりしていたもの。
けど防ぎようがないから一人にしたのかな?
そんな気がした。

ま、とにかく相方が代わって良かった。
これで物が無くなる心配もないし、少しは話し相手になるかも知れない。
今度の人とは相性が良ければいいなと思う。
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綿子さんの相手はハルちゃんたちに任せて、わたしは今のうちにと4階へ着替えを片付けに行った。
ついでにアルバムを取ってきた。
今日持ってきた写真を追加するためだ。

1階に戻ると一通り説明が終わっていた。
が、綿子さんはまだ熱心に写真を見ていた。

「写真はいつでも見れるんやから、せっかく本物のゆうくんが来とるんやから写真見んとゆうくん見なよ」

綿「そやなぁ」

綿子さんから写真の束を受け取り、アルバムに追加していった。
かなりの量だ。
ちなみに茂造さんに渡しているアルバムは写真1枚分の大きさのもので何とかズボンのポケットに入るサイズ、綿子さんはポケット入れるわけではないし、基本部屋で見るのでもう少し大きく1ページに2枚入るサイズのもので厚さも結構あるものなのでかなりの写真が入る。
けれど今回の写真を追加したらパンパンになってしまった。
次は2冊目のアルバムを用意しないとね。

写真を入れ終わり「はい、どうぞ」と綿子さんに渡した。
綿子さんはびっくりしたような顔をしている。

綿「これ、くれるん?かまんの?」

さっきまでの会話は何だったんだ?
はじめっから「これどうぞ」って言うてあるやん。
茂造さんのもちゃんと用意しとるって言うたやん。
それでも自分にくれたとは思ってなかったのか?

「そやで。これは綿子さんにってハルちゃんが持って来てくれたんやで」

綿「うわ~~!嬉しいわ~~!ありがとなぁ」

やっと理解したのね。
ま、喜んでくれてなにより。
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4月5日 土曜日

今日は久しぶりにハルちゃんとゆうくんも一緒に4人で茂&綿の面会に行った。
ハルちゃんは一体いつぶりだろう?
本当に久しぶりだ。
ゆうくんも体調を崩したりしていたので1か月ぶりだ。

まずは1階ロビーで綿子さんと面会だ。
スタッフさんに綿子さんを呼んでもらう。
ハルちゃんやゆうくんも来ているのに気づくととても喜んだ。
やはりかつおさんとわたしだけが行くより断然嬉しそうだ。

綿「うわ~来てくれたんか~。ありがとなぁ~。また大きんなったなぁ」

ゆうくんを見てとびっきりの笑顔になる。

今日はなかなか来れなかったお詫びにとハルちゃんがゆうくんの写真をたくさん持って来ていた。

「はい、ばあちゃんこれどうぞ」

前回、写真を持って来てからずい分間があいていたので、結構懐かしい写真もあった。
まだお座りもおぼつかなくて転がっていたころの写真を見ると懐かしい。
ほんの数か月前なんだけど。

ハルちゃんが「これは〇〇に行った時の写真で、こっちは✕✕に行った時のや」と説明してあげていた。
綿子さんはとても嬉しそうだ。

綿「これじいさんに見せたら返してくれんようになるやろなぁ」

「いやいや、じいちゃんのはちゃんと用意してあるから大丈夫やで」

綿「えっ?そうなん」

そんなに驚く事か?
一応、二人分け隔てなくと心掛けているんだから。
綿子さんはまだニコイチの感覚なのかな?
けどそれはムリやん!
だって綿子さんが拒否ってるんだから。

それにしても最近よく綿子さんの口から茂造さんの名前が出てくる。
長い間会ってないから気になるようになったのかな?
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