8月29日 火曜日
今朝、仕事に出かける直前に綿子さんがやって来た。
綿「もうコーヒーが無いんや。今朝も飲んだんやけど、毎日朝はコーヒーを飲んどるんや。それで今朝飲んだら、もう無しんなってしもてな」
要は買ってきてくれと言いたのだろうが、なかなか結論を言わない。
時間が無いから先に言う。
好「帰りに買ってくるわ。詰め替え用を買うてくるから瓶は捨てんと置いといてな」
綿「えっ?瓶?」
好「そうやで、瓶は捨てたらいかんで。詰め替え用の方が安いからな。置いといてよ」
これ、何度も言っているのだがすぐ忘れる。
そしてなぜか瓶を捨てるのはとても速い。
前回も頼まれたその日に持って行ったら、すでに捨てた後だったのでゴミ箱から回収したのだった。
綿「分かったわ。瓶を置いといたらええんやな。そしたら頼むわな。これ1500円あるからこれで買うてきてな」
そう言って小銭を手渡された。
これ以上時間を取られたくないので受け取った。
とりあえずテーブルの上に置き、急いで仕事に向かったのだった。
じつはコーヒーは我が家で詰め替え用をストックしていた。
綿子さんはいつも無くなってから「買うてきて」と言いに来る。
そしてコーヒーが飲めないと死ぬかの様に言う。
待ったなしの状況になるので困る。
「残りが少なくなったら言うてな」と言ったところできっと無理だと思う。
なのであらかじめ買っておくのだ。
そしてそれをいちいち説明するのは面倒だし、話が長くなると遅刻する。
なので買ってくる体で話したのだ。
夕方、仕事から戻ると新しいコーヒーを持って綿子さんちに向かった。
ちなみに綿子さんは違いがわかる女なのでコーヒーと言えばネスカフェゴールドブレンドだ。
これじゃないとダメらしい。
そして実は瓶もストックしている。
これを持って行って今までのを回収し、洗って置いておくのだ。
これで上手く回っていく。
綿子さんちへ向かっていると納屋の扉はキッチリ閉められていた。
そして玄関も鍵がかかっていた。
きっと今朝の事は忘れているのだろう。
なんやねん!!
鍵を開け中に入る。
綿子さんは台所に居た。
まだ5時半過ぎだがもう宅配弁当を食べていた。
もちろん傍らにはビールもある。
わたしの顔を見てびっくりしている。
好「コーヒー買うてきたで」
やっと思い出したようだ。
綿「うわ~良かった~ありがとう」
瓶は捨てずに置いてあった。
その空き瓶と持って来た瓶を入れ替える。
好「この瓶は持って帰るわな」
綿「これで明日の朝も飲めるわ~。良かった~」
家に戻り、瓶を洗おうと蓋を開けると中は本当に空っぽだった。
ほんの数粒だけ残っていたが、瓶にこびりついていた。
しかも変色している。
綿子さんちはとても暑いので常温(と言えるのか?)で保管すると溶けるのだろう。
なので瓶は小さいものにしている。
けど小さいためすぐ中身が無くなる。
悩ましいところだ。
ところで朝、受け取った1500円だが、全部100円玉かと思ったら50円玉が2枚紛れていた。
という事で実際は1400円だった。
この間読んだ認知症の人の特徴を書いてある冊子に
『小銭を出すのが面倒でお札でばかり支払いをする。なので財布の中に小銭がどんどん溜まっていく』
というのが載っていた。
そういえば綿子さんの財布の中には小銭がたくさん入っていたよなと思い当たった。
ばっちり該当してますやん!
けどその溜まった小銭をわたしに渡してくるとは、ちょっとは知恵が働いたようだ。
金額は100円ほど違ってはいたが、まだまだ大丈夫のようだ。
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今朝、仕事に出かける直前に綿子さんがやって来た。
綿「もうコーヒーが無いんや。今朝も飲んだんやけど、毎日朝はコーヒーを飲んどるんや。それで今朝飲んだら、もう無しんなってしもてな」
要は買ってきてくれと言いたのだろうが、なかなか結論を言わない。
時間が無いから先に言う。
好「帰りに買ってくるわ。詰め替え用を買うてくるから瓶は捨てんと置いといてな」
綿「えっ?瓶?」
好「そうやで、瓶は捨てたらいかんで。詰め替え用の方が安いからな。置いといてよ」
これ、何度も言っているのだがすぐ忘れる。
そしてなぜか瓶を捨てるのはとても速い。
前回も頼まれたその日に持って行ったら、すでに捨てた後だったのでゴミ箱から回収したのだった。
綿「分かったわ。瓶を置いといたらええんやな。そしたら頼むわな。これ1500円あるからこれで買うてきてな」
そう言って小銭を手渡された。
これ以上時間を取られたくないので受け取った。
とりあえずテーブルの上に置き、急いで仕事に向かったのだった。
じつはコーヒーは我が家で詰め替え用をストックしていた。
綿子さんはいつも無くなってから「買うてきて」と言いに来る。
そしてコーヒーが飲めないと死ぬかの様に言う。
待ったなしの状況になるので困る。
「残りが少なくなったら言うてな」と言ったところできっと無理だと思う。
なのであらかじめ買っておくのだ。
そしてそれをいちいち説明するのは面倒だし、話が長くなると遅刻する。
なので買ってくる体で話したのだ。
夕方、仕事から戻ると新しいコーヒーを持って綿子さんちに向かった。
ちなみに綿子さんは違いがわかる女なのでコーヒーと言えばネスカフェゴールドブレンドだ。
これじゃないとダメらしい。
そして実は瓶もストックしている。
これを持って行って今までのを回収し、洗って置いておくのだ。
これで上手く回っていく。
綿子さんちへ向かっていると納屋の扉はキッチリ閉められていた。
そして玄関も鍵がかかっていた。
きっと今朝の事は忘れているのだろう。
なんやねん!!
鍵を開け中に入る。
綿子さんは台所に居た。
まだ5時半過ぎだがもう宅配弁当を食べていた。
もちろん傍らにはビールもある。
わたしの顔を見てびっくりしている。
好「コーヒー買うてきたで」
やっと思い出したようだ。
綿「うわ~良かった~ありがとう」
瓶は捨てずに置いてあった。
その空き瓶と持って来た瓶を入れ替える。
好「この瓶は持って帰るわな」
綿「これで明日の朝も飲めるわ~。良かった~」
家に戻り、瓶を洗おうと蓋を開けると中は本当に空っぽだった。
ほんの数粒だけ残っていたが、瓶にこびりついていた。
しかも変色している。
綿子さんちはとても暑いので常温(と言えるのか?)で保管すると溶けるのだろう。
なので瓶は小さいものにしている。
けど小さいためすぐ中身が無くなる。
悩ましいところだ。
ところで朝、受け取った1500円だが、全部100円玉かと思ったら50円玉が2枚紛れていた。
という事で実際は1400円だった。
この間読んだ認知症の人の特徴を書いてある冊子に
『小銭を出すのが面倒でお札でばかり支払いをする。なので財布の中に小銭がどんどん溜まっていく』
というのが載っていた。
そういえば綿子さんの財布の中には小銭がたくさん入っていたよなと思い当たった。
ばっちり該当してますやん!
けどその溜まった小銭をわたしに渡してくるとは、ちょっとは知恵が働いたようだ。
金額は100円ほど違ってはいたが、まだまだ大丈夫のようだ。
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