9月6日 水曜日
かつおさんはまたも出張だ。
と言っても明日には帰って来るが。
それにコロナの制限が無くなって以降、どんどん出張が増えてきた。
わたし一人の時に何かあったらと思うと憂鬱だ。
今晩は一人なので仕事帰りにお惣菜を買って家に戻った。
たまには手抜きだ。
6時前に家に着くと畑に綿子さんがいるのが見えた。
なんでこんな時間まで外にいるんだ?
いつもならとっくに晩御飯を食べ終え、横になっている時間じゃないか。
それによそ行きでもなくパジャマでもない、普段着を着て麦わら帽子まで被っている。
なんだか違和感を感じた。
が、突然思いもよらないことをするのはよくある事だし、今日はいつもよりは涼しいので畑仕事がしたかったのかもと思い、「ただいま」とだけ声をかけてさっさと家に引っ込んだ。
その後、かつおさんの作業着を外に干してあったのを思い出し、取り込みに行くと、綿子さんが裏庭の草を三角ぐわで削っていた。
一体どうしたんだ?
それにしても元気やなぁ。
そう思っていた。
そしてこの謎と違和感はその後、解けた。
8時半頃、ピーンポーンとチャイムが鳴った。
綿子さんだ。
綿「かつおはまだ戻らんのな?今日は遅いんな?」
好「かつおさんは出張やで。今日は戻らんで」
綿子さんはかつおさんに用があってずっと外で待ち構えていたのだ。
ああ、そういう事か!
綿「今日は戻らんのな?困ったなぁ。いや、今日かつおから休みやって言われたように思うんやけど、よう分からんようになったから聞こうと思うて来たんや」
好「休みって?デイサービスの事?」
綿「そうや、私が行っとるとこの事や。なんか明日も休みやってかつおが言うた気がするんやけど、よう憶えて無いんや」
えっ?
デイサービスが休みになるのか?
聞いて無いけど?
とにかくかつおさんに聞いて見なくては。
好「ちょっと待って。かつおさんに電話して聞いてみるわ」
綿「悪いなぁ」
急いでかつおさんに電話をかけた。
出るかな?
たいていこの時間に電話をすると出たためしがない。
晩御飯を食べ、しっかりアルコールを摂取し、爆睡している時間なのだ。
そして11時頃目が覚め、着信に気づいて折り返しをかけてくるのがいつものパターンだ。
出張に行くと綿子さんから解放され、のびのび羽を伸ばしているようだ。
うらやましい。
か「はい」
思いがけずかつおさんが電話に出た。
か「今日は寝てないで!」
得意そうに言うな!
好「綿子さんが、明日デイサービスが休みやってかつおさんが言うたと思うけどよう分からんのやってうちに来とるんやけど」
か「ええっ!わし電話でちゃんと言うたのに。いや、さくら苑でまたコロナが出たから明日と明後日は休みになったんや。次は月曜日からや」
好「えっ?そうなんや」
か「わし昼間に電話してばあさんに言うたんで。本人も分かったって言うとったのに。なんで分からんようになるんや!それで明日と明後日は昼も宅配弁当が来るように手配したから」
好「了解。そしたら綿子さんに伝えとくわ」
と電話を切った。
横で電話を聞いていた綿子さんは
綿「やっぱり休みなんやな!分かって良かった~。いや、かつおからそう聞いた気がしたんやけど、ほんまかどうか分からんようになって。ほんまボケもええとこや」
好「今週はずっと休みやって。明日から昼も宅配弁当がくるように頼んだんやって。忘れんと取ってな」
綿「ほうな。分かった。ほな、ありがとう」
そう言って帰って行った。
これが聞きたくてずっと外でかつおさんの帰りを待っていたのか。
電話したらいいのに。

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かつおさんはまたも出張だ。
と言っても明日には帰って来るが。
それにコロナの制限が無くなって以降、どんどん出張が増えてきた。
わたし一人の時に何かあったらと思うと憂鬱だ。
今晩は一人なので仕事帰りにお惣菜を買って家に戻った。
たまには手抜きだ。
6時前に家に着くと畑に綿子さんがいるのが見えた。
なんでこんな時間まで外にいるんだ?
いつもならとっくに晩御飯を食べ終え、横になっている時間じゃないか。
それによそ行きでもなくパジャマでもない、普段着を着て麦わら帽子まで被っている。
なんだか違和感を感じた。
が、突然思いもよらないことをするのはよくある事だし、今日はいつもよりは涼しいので畑仕事がしたかったのかもと思い、「ただいま」とだけ声をかけてさっさと家に引っ込んだ。
その後、かつおさんの作業着を外に干してあったのを思い出し、取り込みに行くと、綿子さんが裏庭の草を三角ぐわで削っていた。
一体どうしたんだ?
それにしても元気やなぁ。
そう思っていた。
そしてこの謎と違和感はその後、解けた。
8時半頃、ピーンポーンとチャイムが鳴った。
綿子さんだ。
綿「かつおはまだ戻らんのな?今日は遅いんな?」
好「かつおさんは出張やで。今日は戻らんで」
綿子さんはかつおさんに用があってずっと外で待ち構えていたのだ。
ああ、そういう事か!
綿「今日は戻らんのな?困ったなぁ。いや、今日かつおから休みやって言われたように思うんやけど、よう分からんようになったから聞こうと思うて来たんや」
好「休みって?デイサービスの事?」
綿「そうや、私が行っとるとこの事や。なんか明日も休みやってかつおが言うた気がするんやけど、よう憶えて無いんや」
えっ?
デイサービスが休みになるのか?
聞いて無いけど?
とにかくかつおさんに聞いて見なくては。
好「ちょっと待って。かつおさんに電話して聞いてみるわ」
綿「悪いなぁ」
急いでかつおさんに電話をかけた。
出るかな?
たいていこの時間に電話をすると出たためしがない。
晩御飯を食べ、しっかりアルコールを摂取し、爆睡している時間なのだ。
そして11時頃目が覚め、着信に気づいて折り返しをかけてくるのがいつものパターンだ。
出張に行くと綿子さんから解放され、のびのび羽を伸ばしているようだ。
うらやましい。
か「はい」
思いがけずかつおさんが電話に出た。
か「今日は寝てないで!」
得意そうに言うな!
好「綿子さんが、明日デイサービスが休みやってかつおさんが言うたと思うけどよう分からんのやってうちに来とるんやけど」
か「ええっ!わし電話でちゃんと言うたのに。いや、さくら苑でまたコロナが出たから明日と明後日は休みになったんや。次は月曜日からや」
好「えっ?そうなんや」
か「わし昼間に電話してばあさんに言うたんで。本人も分かったって言うとったのに。なんで分からんようになるんや!それで明日と明後日は昼も宅配弁当が来るように手配したから」
好「了解。そしたら綿子さんに伝えとくわ」
と電話を切った。
横で電話を聞いていた綿子さんは
綿「やっぱり休みなんやな!分かって良かった~。いや、かつおからそう聞いた気がしたんやけど、ほんまかどうか分からんようになって。ほんまボケもええとこや」
好「今週はずっと休みやって。明日から昼も宅配弁当がくるように頼んだんやって。忘れんと取ってな」
綿「ほうな。分かった。ほな、ありがとう」
そう言って帰って行った。
これが聞きたくてずっと外でかつおさんの帰りを待っていたのか。
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