10月6日 金曜日

夜、綿子さんちに食料品を届けに行った。
もう金曜日の恒例行事になっている。

「綿子さん、食べ物買ってきたで」

綿「ありがと、ありがと。良かった~。もう腰が痛うて買い物に行けんからなぁ」

これも毎週金曜恒例の会話だ。
そして買ってきたものを見せながら冷蔵庫へしまっていった。

「はい、ビール買うてきたで。また飲んどるんやろ」

綿「そうなんや~。もうなくなっとったから欲しかったんや~。うわ~嬉しい~」

やはり節制は長くは続かなかった。
今は本能のままに生きてる感じだものな。

そして、わたしと綿子さんが台所に居る間に、かつおさんは先日うちでしっかり洗濯しておいた夏物の寝具を押入れに片付け、埃よけのシーツを典さんのベッドに掛けるというミッションをこなした。
綿子さんが気付かれないようにしなくては。
なぜかと言うと、私たちが押入れを開けた後は必ず綿子さんのチェックが入るからだ。
どうも気になるのだろう。
そしてせっかくキレイに整理した押入れの中がぐちゃぐちゃになる。
なのでこっそり片付けるのだ。

そしてわたしもかつおさんも用事が終わったので帰ろうとしていると、綿子さんがお米の入ったタッパーを冷蔵庫から出してきた。
明日用のごはんをしかけるそうだ。
お米は1合とちょっとしかなかった。

綿「あら、これだけしか無いわ」

「1合あったらええやないか」

綿「いつも2合炊くのに」

「1合ずつ炊けっていつも言うとるやろが」

綿「面倒くさいが」

美味しく食べようと思わないのか?
今日だって冷蔵庫の中に皿で蓋をしたごはんが入っていたし。
冷蔵ごはんなんか美味しいどころか不味いと思ううんだけど。

そういえば先日の旅行の時のこと。
みんなが「この米、美味しいなぁ。多分コシ(ヒカリ)やろなぁ。うちの米と大違いや」などと言っていたら、「うちの米やって美味しいが!」と綿子さんはムキになって言っていた。
ハッキリ言ってうちの米は大したことはない。
そもそも暖地なので仕方ない。
けれど綿子さんは自分ちの米はとても美味しいと信じて疑わない。
その謎フィルターのおかげで冷蔵保存のごはんも美味しく感じるのだろうか?
不思議だ。

そして帰りそこねたついでに、デイサービスの連絡ノートを見てみた。
たいていその日何をして過ごしたかが書いてあるのだが、一昨日のページには「7月から毎月1㎏ずつ体重が増加しています」と書かれていた。
と言う事はここ3カ月で3㎏は増えたという事か。
ハイペースじゃないか。
もうすぐ90歳になろうかという歳でこんなに太る人も珍しいのでは?
やはりただ者じゃないな綿子さんは。
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