昨日の続き

そのうちまた茂造さんが名前の確認を始めた。
かつおさんを見て「お前は秀夫かの?」
「違う、かつおや!」
翔ちゃんを見ながら「誰かの?」

「翔平や」

「じいさんの孫やないか」

「ほうか。で、ナンボになるんや?」

「30や」

「そしたら嫁はおるんか?」

「いや、おらん」

「ええっ!!それはイカン!!30にもなってまだ嫁もろてないんか!」

わたしとかつおさんは大爆笑してしまった。
茂造さんは本気の説教モードだ。
翔ちゃんは勘弁してくれー!!といった顔をしていた。

「早よ、嫁もらわないかんぞ!!」

「頑張るわ」

「おう!そしたら手を出せ」

翔ちゃんが手を差し出すとガッチリ手を握り

「頑張れよ!!」

激励されたのだった。
この時ばかりはボケていない人のようだった。

その後かつおさんに向かって

「お前は嫁おるんか?」

「おるわ!ここにおるやないか」

「わたしや!」

「ほうか」

わたしの存在なんてそんなもんですよ。
分かってましたよ。

それにしても茂造さんにとって結婚して嫁をもらうという事は最重要事項のようだ。
あの年代の人の価値観を垣間見た気がした。

その後も和気あいあい、楽しく話をすることができた。
なかなか楽しい面会時間だった。
また会いに行こう。
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