昨日の続き

一息ついたところでおやつを出した。

「ほれ、ばあさん、おやつ持って来たぞ」

干し柿もちを差し出すと

綿「私、これ好きなんや~」

顔をほころばせた。

「知っとるわ。知っとるから持って来たんや」

綿「ちょっと置いとこうか」

「だから!置いとくのはダメなんや!今、食べんのやったら持って帰るぞ」

綿「ほな食べようか」

ゆうくんを綿子さんのベッドに寝かせ、おやつを食べた。
が、ゆうくんが気になるのかずっとゆうくんの方を向いて食べる。
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1個食べ終わったのでかつおさんが「もっといるか?」と尋ねると、顔はゆうくんの方を向いたまま、手だけを差し出す。
ゆうくん>おやつのようだが、やっぱりおやつも食べたいのだろう。
ゆうくんも2カ月になり、だいぶ表情が出てきた。
ニコッと笑うこともある。
なので綿子さんはメロメロだ。
ハルちゃんに「この子何を飲んどるん?」と質問する。
それこないだも言うてたやん!とは思うが

「母乳とミルクと半々やな」

と答えた。

綿「そらええ!お乳が出よるんやったら良かったわ」

このセリフも前にも聞いたで。

綿「この子に何か要るもんがあったら買うてやって。私の年金まだあるよな?」

「あるで」

綿「そしたらそれで買うてやってな」

「ありがとう。そしたらミルクでも買わせてもらうわ。最近ようけ飲むようになって1缶すぐ無くなるんや」

綿「ほうか!ええことや」

綿子さんは本当に喜んでくれた。
なので終始和やかに過ごせた。

「そしたらまた来るわ。今から茂造さんとこにも顔出してから帰るんや。もうちょっとしたらゆうくんのお乳の時間やから」

綿「そうな。じいさんも喜ぶやろなぁ。今日はありがとなぁ。まさかゆうくんに会えるとは思っても無かったから~。ほんまにありがとなぁ」

また涙ぐむ。
ゆうくんをベビーカーに乗せ、それじゃと別れようとしたら「エレベーターのとこまで送るわ」とついてきた。
そこでベビーカーを綿子さんが押し、ハルちゃんがシルバーカーを押してぞろぞろと移動した。
綿子さんはベビーカーを押しながらゆうくんに「また来いよ」と話しかけている。
デイルームを通り抜けているとスタッフさんが「あら、綿子さん押すもんが変っとるやん!」とにこやかに声をかけてくれた。

ス「綿子さんよかったなぁ。可愛いなぁ」

綿子さんは嬉しくて仕方がないと言った様子だ。
結局今日は「私いつ家に帰ろうか」と言い出さなかった。
言うのを忘れるほど舞い上がっていたのだろう。

今日はハルちゃんとゆうくんに一緒に来てもらって本当に良かった。
またお願いね。



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