そして2階の茂造さんの部屋へ。
部屋の隅っこに来客用の椅子が置いてあった。
この椅子、普段は詰め所に置いてあって来客があったらスタッフが持って来てくれるのだ。
が、ここに置いたままということは隣のベッドの人の家族は毎日のように面会に来ているのだろう。

今日の茂造さんはベッドに寝ころんだまま、ひたすら独り言を言っていた。

「もう30年も家に帰っとらんが~」

はぁ?30年?オーバーな!
8月に帰ったやん。

「いつになったら帰らしてくれるんかのぉ?そうや、もう、餅つかないかんが。いや、餅はつかんでもええんや。つかんでも買うたらええんや。昔は家でついとったんやけどのぉ。今は売っとるからのぉ。わざわざつかんでええんや。昔はずっとついとったんや。けど今は売っとるから買うたらええんや」

この後も餅の話を延々と繰り返していた。
餅を自分ちでつかなくてよくなったことが衝撃だったのだろうか?
何度もつかんでええ、買うたらええを繰り返していた。

着替えをタンスにしまい終え、部屋を出たところでスタッフさんに会った。

「今日はずっと餅の話をしてますね」

ス「お正月のこと考えてるんですかね?また進展があったら報告しますね」

ここのスタッフさんはユーモアがあって明るい人が多い。
ほんとありがたい。
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