昨日の続き

その後またも綿子さんから茂造さんの話題が出た。

綿「じいさん元気か?この後行くんやろ?」

「おう、そうや。どうや、ばあさんも一緒に行くか?」

綿「いいや、行かん!私がここにおるんが分かったら押しかけて来るようになるが」

だからそれは無いって!
顔を見ても誰か分からないのに。

「だったらわたし達と一緒に面会に来たんやって事にしたらええやん。それならここに居るとは分からんやん」

綿「いや、ええわ」

「どうせ会うても名前も分からんやろのぉ。じいさんはみんなの顔と名前が一致せんのや。わしやっていつも「秀夫」って言われるんや」

「そうやで。分かるのはゆうきだけやんな」

綿「へえ~ゆうきは分かるんや」

「そうや。けど他は全然分からんのや。わしはかつおやって教えて「おおかつおか!」って言うても、1分後にはまた「秀夫」って言われるし。それに同じ話ばっかりするんや」

か「わしはかつおやっ言うたら「秀夫はなにしよんや?」「秀夫はどこでおるんや?」「温室は?」つぶしたって言うたら「つぶしたんか!」それで「誰がつぶしたんや?」じいさんやって言うたら「お金にならんからのぉ」この繰り返しや」

「そうそう。たいてい話すこと決まっとるよな」

綿「へぇ~」

綿子さんはニコニコ笑いながら聞いていた。

「どう?一緒に行ってみようで」

もう一度誘ってみた。

綿「いや、ええわ」

キッパリ断られてしまった。
やはり会うのは抵抗があるようだ。
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