ひき続き14日のこと

午後からは二人で快世病院へ行った。
現在、面会禁止中なので綿子さんに会うことは出来ないが、今、一体どんな様子なのか気にかかる。
洗濯物もあるかも知れないし。
ということでテレビの週間番組表と差入れのカルピスウォーターを持って訪問した。

病棟の入り口でインターホンを押し、看護師さんが来るのを待つ。
今日も忙しいのか、しばらく待った。
ようやく看護師さんが来てドアが開いた。

「綿子の家の者です。これを渡してほしいんですが」

番組表とカルピスを渡した。
カルピスの差入れは止められたら持って帰ろうと思っていたが、すんなり受け取ってもらえた。
良かった。
これで少しは甘いものを口にできるだろう。

「それから洗濯物があれば持って帰りたいのですが?」

看「洗濯物はないですね。ここはけっこう暑いくらい暖房が入ってるので下着は着てないです。で、まだオムツだし、靴下も術後用のをずっと履いているので洗濯物は何もないんですよ」

「そうなんですね」

そして看護師さんは綿子さんの現状を教えてくれた。

看「今はまだ痛みが強いようで痛み止めの薬を2種類飲んでるんです。けれど昨日の血液検査の結果で肝臓の数値が悪くなっていたので、明日からは1種類のみにして様子を見る予定です」

「はぁ」

看「昼間は車いすに座ってテレビを見てもらってます。座るのもリハビリになりますから」

「テレビってベッドの横のテレビですか?」

看「そうです」

マジか⁉
ここの部屋は狭い。
ベッドの周りはほとんど余裕がない。
そんな所で車いすに座って小さいテレビを延々見ているのだろうか?
実は綿子さんのいる部屋を出てすぐ隣には談話スペースがあってそこには大きなテレビがある。
そこの方がゆったりテレビを見られそうなんだけどなぁ。
精神科病棟ということもあって難しいのだろうか?

看「同室の方がけっこう重い方ばかりなのでテレビでも見て少しでも刺激を受けてもらわないと」

「あっそれは感じました。話し相手になりそうな方がいないなぁと思って。それで急いでテレビの契約をしたんです」

看「ありがとうございます」

「ところで面会が出来るようになるのはいつ頃ですか?」

看「今のところ決まってないんです。けど1月10日より早くなることはないと思います」

「ということは年内は会えないんですね。じつは綿子さん、1月1日が誕生なんですよ。年内に退院出来れば老健の方は面会制限がないので当日お祝いが出来るんですけどねぇ」

看「年内はちょっと難しいかも。受け入れ先の施設の意向もありますからね。この程度まで回復してからにして欲しいとかあるので。もし、1日にここにいたら、私たちで盛大にお祝いを言いますね」

「よろしくお願いします」

手術をしてからまだ10日だ。
年末ごろのことなんて分からないよね。
成り行きにまかせるしかないよね。
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