ようやく理解したようでホッとしたのも束の間、今度はわたしに向かって「あんた誰な?」と言い出した。
好「好子や」
茂「えっ?」
好「好子や」
茂「えっ?」
好子というワードが頭に無いから何度言っても分からない。
好「かつおさんの嫁や」
茂「何いうんな?」
好「好子や」
茂「えっ?」
もうええやん。
勘弁してくれー!
結局このターンは延々10回ぐらい繰り返し続いた。
そしてようやく
茂「そっちにおるんはわしの息子か?」
好「そやで。名前分かる?」
茂「秀夫やの!」
好「違うで。かつおやで」
茂「そうか!かつおか!」
好「そう、そう」
茂「わしの息子は二人おるんや。秀夫とかつおや」
もうええ。
それでいいよ。
訂正しても無駄だ。
そしてまた
茂「あんた誰な?」
綿「綿子や」
茂「綿子いうたらわしの嫁さんぞ」
綿「そうや」
茂「こんなん違う」
か「違わん!」
茂「ほなどこから来たんや?」
か「病院や」
茂「ほれやっぱり違うやないか。わしの嫁はクスミから来たんや」
それフネさんの里やん!
それ先週も言うとったやん。
まだ間違ったままなのね。
か「それならニゲタや」
茂「ニゲタ?クスミ違うんか?」
か「ニゲタ!光三さんの嫁の米さんもニゲタ!ばあさんの姉さんや」
茂「おう!そうや!」
やっと思い出せたようだ。
茂「米さんや光三さんは元気か?」
か「もう死んだ」
茂「嘘言え!こないだ会うたが!」
そんな訳あるかい!
しかし茂造さんはこないだ会うたの一点張り。
きっと夢で会ったんでしょ。
とにかく茂造さんは今日もよく喋った。
その茂造さんを見ながら綿子さんは終始笑顔だった。
以前は自分の事が分からなくなっているという事を認めたくない様だったが、茂造さんがかなりボケてしまっていることを理解したらすんなり認める気になったのかな。
そして安心したように思う。
顔を見ても分からないし、4階まで押しかけて来ることは絶対ないとようやく理解したようだ。
茂造さんと別れ4階に向かっていると
綿「漫才見よるようやったわ~」
と笑っていた。
楽しかったようでなにより。
けどわたしは疲れました。

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茂「えっ?」
好「好子や」
茂「えっ?」
好子というワードが頭に無いから何度言っても分からない。
好「かつおさんの嫁や」
茂「何いうんな?」
好「好子や」
茂「えっ?」
もうええやん。
勘弁してくれー!
結局このターンは延々10回ぐらい繰り返し続いた。
そしてようやく
茂「そっちにおるんはわしの息子か?」
好「そやで。名前分かる?」
茂「秀夫やの!」
好「違うで。かつおやで」
茂「そうか!かつおか!」
好「そう、そう」
茂「わしの息子は二人おるんや。秀夫とかつおや」
もうええ。
それでいいよ。
訂正しても無駄だ。
そしてまた
茂「あんた誰な?」
綿「綿子や」
茂「綿子いうたらわしの嫁さんぞ」
綿「そうや」
茂「こんなん違う」
か「違わん!」
茂「ほなどこから来たんや?」
か「病院や」
茂「ほれやっぱり違うやないか。わしの嫁はクスミから来たんや」
それフネさんの里やん!
それ先週も言うとったやん。
まだ間違ったままなのね。
か「それならニゲタや」
茂「ニゲタ?クスミ違うんか?」
か「ニゲタ!光三さんの嫁の米さんもニゲタ!ばあさんの姉さんや」
茂「おう!そうや!」
やっと思い出せたようだ。
茂「米さんや光三さんは元気か?」
か「もう死んだ」
茂「嘘言え!こないだ会うたが!」
そんな訳あるかい!
しかし茂造さんはこないだ会うたの一点張り。
きっと夢で会ったんでしょ。
とにかく茂造さんは今日もよく喋った。
その茂造さんを見ながら綿子さんは終始笑顔だった。
以前は自分の事が分からなくなっているという事を認めたくない様だったが、茂造さんがかなりボケてしまっていることを理解したらすんなり認める気になったのかな。
そして安心したように思う。
顔を見ても分からないし、4階まで押しかけて来ることは絶対ないとようやく理解したようだ。
茂造さんと別れ4階に向かっていると
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と笑っていた。
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