かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

カテゴリ: 茂&綿

その後またもベッドに寝転んだ茂造さん。
せっかく綿子さんが来てくれたというのに。
なんちゅう態度やねん。
そしてまたいつもの独り言が始まった。

「〇〇茂造、〇〇県〇〇市〇〇町〇〇番地、オヤジは〇〇為五郎。秀夫は弟や。梅子は✕✕におる。私の嫁さんは綿子。綿子は温室や。花の世話しよる」

一体何十年前の話をしてんだ?
わたしが嫁に来た時には温室なんかとっくになかったで。
そりゃあ温室で花を作っていた時の綿子さんは若くてぴちぴちだったことだろう。
茂造さんの中ではその時代で時が止まっているのだろう。
その頃が一番幸せだったのかな?
目の前のしわしわのおばあさんが綿子さんだと聞いても受け入れられないのも分かる気がする。
けど「こんなん違う」って言われる方の身にもなってよね。
しかし言われた当の本人はあまり気にしてないようだ。
悲しんだり怒ったりする様子もなく笑っている。
ちょっとホッとしたが…。
なんかボケって凄い…。
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昨日の続き

おやつタイムをはじめようとして二人のおやつが違う事を思い出した。
あら困ったな。
二人のおやつが別々のものだとやっぱりまずいでしょ。
仕方ないのでメロンパンをちぎって二つに割った。
また温かくいい匂いだ。
二人とも喜んで食べた。
その間も二人の間に会話ない。
黙々と食べていたらようやく綿子さんが

綿「久しぶりや」

と言った。
が、なぜか茂造さんに向かってではなく、かつおさんに話しかける。
なんでやねん。
そうしているうちに茂造さんはメロンパンを食べ終わり

「もう寝よ」

ベッドに寝ころんだ。

「ちょっと待ってよ。せっかく綿子さんが来てくれたのに。奥さんやで」

「誰?」

「綿子さんやが」

すると起き上がりまじまじと綿子さんを見たかと思ったら

「違う!」

一言で片づけた。

「違うことない!」

「何が違うんや?」

「綿子さん、どこから来とん?」

「ニゲタや」

しばらく考え込む茂造さん。

「ニゲタか!…違う…クスミや…お城があるんや」

必死で記憶を手繰っているのかポツリ、ポツリと喋る。

「それは〇〇さんや」

「〇〇市〇〇町〇〇番地」

おいおいそれは自宅の住所やん、話がそれていっとるやん。
そして茂造さんは「もう寝よ」とまたベッドに寝転んだ。
せっかく来てくれたのにそれはないやろ。

「茂造さん、もう一つおやつあるで、食べる?」

と、どら焼きを見せた。
すると

「おつ!ええの!食べる!」

とすぐ起き上がった。
どら焼きも二つに割って渡す。
大きい方を茂造さんに小さい方を綿子さんに。
しかもかつおさんが機転を利かせて「美味そうや、わしも一口くれの」と綿子さんの方を一口かじった。
これで実質4分の1になった。
かつおさんナイス!

で、茂造さんはこれまた一瞬で食べ終わる。

「ほらじいさん、ばあさんが会いに来てくれたぞ。綿子さんやで」

茂造さん、じっと綿子さんの顔を眺めまたも「違う!」

「違わんぞ、ばあさんやないか」

茂造さんしばらく考え込んだ後

「違う、こんなん違う」

失礼な!

綿子さんがやっと口を開いた

綿「私の事わかる?」

「知らん」

ありゃりゃ。
しばらく会わなかったからまた振り出しに戻ったようだ。
茂造さんの記憶の中では若い頃の綿子さんしかいないのだろう。
ちょくちょく会わせないと歳をとった顔を忘れてしまうのね。
自分の顔を鏡で見ることもないのだろうか?
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8月2日 日曜日

かつおさんと二人で午前中に茂&綿の面会に。
行く途中、コンビニに寄っておやつを調達だ。
セブンイレブンに寄ったのだがイマイチピンとくるものがない。
結局、かつおさんは焼き立てメロンパンとどら焼きを買った。
「メロンパン2つでええやん」と言うと「こんな大きいのをばあさんに持って行ったらまた残すって言うて面倒くさいことになるが」と。
それも一理あるよね。

まずは綿子さんから。
今日はゆうくんが来てないので一応茂造さんに会いに行くか聞いてみた。
するとまたも「私がここに居ることじいさんが知ったら押しかけて来るようになったら困るが」と言う。
それは絶対にないって!
会っても綿子さんのこと分からんかったやん。
ってもう忘れたん?
嫌な記憶を忘れられてかえって幸せなのかもしれない。
で、かつおさんが「それはないわ~」と言ったら「ほうか、ほな行こうか」と。
久々に会いに行くことになった。

2階へ移動しガラス扉を抜ける。
茂造さんの姿はない。
部屋にいるようだ。
相方はデイルームをウロウロしていた。
今のうちだ。
部屋に着き、茂造さんを起こす。
綿子さんを見ても全くの無反応。
とにかく相方が来ないうちにおやつタイムにしよう。

続く

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7月26日 日曜日

この週末は色々あってかつおさんが一人で面会に行った。
おやつはスーパーで買った小さいおはぎ6個入り。
これを二人で半分こだ。

まずは綿子さん。
おはぎをとても喜んだのだが、ちびちび、ちびちび、もの凄く時間をかけて食べるので2個でやめたそうだ。
イライラしているかつおさんの顔が目に浮かぶ(笑)

茂造さんは元気だったそうだ。
おはぎもパクパクとあっという間に平らげたそうだ。
食欲も戻ってるようでなにより。
けど今日も洗濯物は便汚染。
で後でスタッフさんから聞いたのだが、食事もちょくちょく残してるそうだ。
本調子にはまだまだの様だ。
暑いものね。
焦ってもしようがない。
ゆっくり回復を待とう。

ところで明日は茂造さんの94回目の誕生日。
かつおさん、今日スタッフさんから「明日誕生日ですね」と声をかけられたそうだ。
「みんなよう覚えとるんやなぁ」と感心していた。

「かつおさんは覚えとった?忘れとったん違うん?」

「いや~ちゃんと覚えとるわ」

ほんまかいな。
それにしては今日のおやつはおはぎやし、絶対忘れとったやろ。
覚えとったらケーキを持って行くはずだもの。
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昨日の続き

ホント長い時間かけてようやくパンを食べ終わった。
ふ~、疲れたー。

パンを食べ終わると綿子さんはまたも

綿「一度家に帰りたいんや。仏壇にまいりたいんや」

とかつおさんに訴えた。

「おう。またの。盆くらいにの。けど泊るんは無理やぞ」

綿「・・・」

それにしても仏壇を参りたいってその理由は無理があるでしょ。
仏壇の中には綿子さんの嫌いな人しかいないのに。
絶対、仏壇の事なんかどうでもいいくせに。

「仏壇や、おかんの嫌いな人しか入ってないのに参らんでええやないか」

綿「・・・」

またも無言になる綿子さんだった(笑)

ところで茂造さんの様子はどうだった?とかつおさんに尋ねると、割と元気だったそうで豆パンも爆速で食べたし、いつものように「家に帰る!」を連発していたそうだ。
けど声がガラガラ声になっていたそう。
かつおさんも自分に移ると嫌なのでさっさと引き上げてきたそうだ。
ま、そんなにダメージはないようで良かった。
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