かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:ありがとう

その後も「違う!」を連発する茂造さん。
みんなで「違うことないで。茂造さんの奥さんやで」と繰り返していると「どこから来たんや?」と言い出した。

「病院や。足が悪くなって入院しとんや」

「ほらやっぱり違うやないか!綿子はクスミから来たんやぞ」

茂造さんの「どこから」は出身地の事だったのだ。
けど「クスミ」はフネさんの出身地。
記憶がこんがらがってるのね。

「ああ、そういう事。ほな綿子さんはニゲタから来たんや」

「ニゲタ?」

しばし考え込む。
以前「逃げてないのにニゲタ!」ってつまらんダジャレ言うとったやん。
早く思い出せ!
「ニゲタ」は頭の片隅に残っていたのだろう。
けどうまく整理できないよう。
言う事が変わった。

「コレ誰や?」

綿「綿子や」

「ほんまか?」

綿「私、分からんの?」

「これは誰や?」

かつおさんを差して言う。

「かつおや」

「おお!秀夫か!」

何、聞いとったんや!
誰も秀夫やって言うてないで。

綿子さんは初め「違う!」と言われてちょっとショックを受けたようだったが、茂造さんの訳分からない発言があまりにも続くのを見て、かなりボケが進んでいることを実感したようだった。
途中からは笑っていた。

そして「ニゲタ」が効いてきたのか綿子さんに向かって

「綿子か?」

綿「そうやで」

「来てくれたんな、ありがとなぁ」

ようやく分かってくれた!
良かった~。
ともったのも束の間、1分後には「コレ誰や?」と言ったのだった。
ガックリ。

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5月9日 土曜日

今日は朝8時半頃からかつおさんと茂&綿の面会に行った。
いつもなら実家の買い物同行→茂&綿の面会という流れなのだが、今日は都合で逆にしたのだ。
なのでこんな時間の訪問は珍しい。
だからか綿子さんはわたしを見ても誰か分からなかった。
マスクをとって話しかけているうちにようやく「あぁ好子さんな」と気付いてもらえたのだった。
いつもより少し時間が早いだけで分からないものなのかな?ちょっと心配。

ところで明日は母の日だ。
そこで1日早いがプレゼントを持って来た。
先ず一つ目はセントポーリアの小さな花の鉢。
大きいものは置くところが無いから小さくて花が長く楽しめるものをチョイス。
早速テレビの横に飾った。
綿子さん、やっぱり花は好きなようでとても喜んでくれた。
ピンクのハートの『ありがとう』のピックがかなり嬉しかったようだ。
この花、乾燥気味で育てるといいそうなので毎週面会時に水やりすれば結構長持ちするみたい。
何か月持つか楽しみだ。

それからもう一つプレゼント。
ストレッチのきいたベージュの羽織ものを持って来た。
これも気に入ったようで、さっそく「着てみようか」と羽織った。

綿「ありがとなぁ」

いえいえ、気に入ったようでなにより。
綿子さんもすっかりご機嫌だ。

そしておやつを渡した。
今日のおやつは横浜ハーバーだ。
す、先日典さんが持って来てくれたものだ。
茂造さんはその日のうちに食べたが、綿子さんはランチに行ったり会食に行ったりしたためまだ渡せてなかったのだ。
ようやくだ。
綿子さんは「美味しいなぁ」と喜んで食べた。

「これ、こないだ典さんが持って来てくれたお菓子なんやで」

綿子さんんはポカンとしている。

「こないだは良かったやろ。みんなでご飯食べれて。庭の散歩もよかったやろ」

どうもイマイチ覚えていないようだ。

「コイに餌やったやん」

綿「ああ!」

ちょっと思い出したようだ。
やはり短期記憶が弱くなってきてるのね。
いや~みんなが綿子さんを喜ばせようと集まって色々してくれたのに頼むから覚えといてよ~。
悲しいなぁ。
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絶好調で喋り続ける茂造さん。
時々、「横浜か。遠いのに来てくれてありがとなぁ」とお礼を述べる。
典さんにだけでなくわたしにも同じことを言う。
どうもわたしの事を典さんの奥さんだと思っているようだ。
ほぼ毎週会いに行ってるのにこれかい。
ま、今日もかつおさんに「秀夫か?」と言ってたくらいだものね。
期待はしてません。

しかし横浜が遠いという事は理解できているようで、今日は家に連れて帰ってくれとは一度も言わなかった。
「遠い所をありがとうございます」を繰り返すのみ。
最後には「気をつけて帰れよ」と言ってくれた。

「今度から面会するときは横浜から来たことにしようかな」とかつおさんが呟いていた。
その方がすんなり帰れていいかもね。

茂造さんと別れ綿子さんのところへ向かおうとしていると畑田さんからまた「茂造さんは連れて行かないんですか?」と聞かれた。
茂造さんのことを思ってくれているのが伝わって来て嬉しいのだが申し訳ない、茂造さんと一緒に外食するのは勘弁してください。

そういえば典さんがいぶきの森の中に入ったのは初めてだった。
一昨年の11月に米さんのお葬式に帰って来た時に外から見たことはあったが、中に入るのは今日が初めてだ。
で、感想は?
思ったよりきれいでびっくりしたそうだ。
多分、もっと暗い感じを想像していたのだろう。
スタッフさんも気さくで明るい感じの人が多くて安心したそうだ。
畑田さんもよく見てくれているものね。
やっぱり聞くより実際見るのが一番分かるよね。
安心できたのなら良かった。
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次に2階の茂造さんのところへ。
今日も茂造さんは部屋で寝ていた。
同室の方もベッドで寝ているようだった。
仕切りのカーテンを閉めていたので顔は見えなかったが。

どうしよう?
隣もいる事だし、起こさず帰ろうかとも思ったが、先週も寝ていておやつを食べさせられなかったので、やっぱり起こすことにした。

「茂造さん、こんにちは。おこわ持って来たで」

「ほぉ」

入れ歯を渡し、栗おこわを渡した。

「美味いのぉ~!」

大きな声が出た。
隣の人が起きないかヒヤヒヤする。
けど大丈夫だった。
やはり耳が遠い方なのだろう。

そして今日の茂造さんは優等生!
「ありがとなぁ」を繰り返し、「気をつけて帰れよ」と言ってくれた。
いつもこうだといいのにね。

これで今日の仕事は全て完了!
はあ~やっとゆっくりできるよ~。
と思ったが、茂造さんの牛乳を届けるのを忘れたいたことに気づいた。
で、もう一度いぶきの森へ向かう事となったのだった…。
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昨日の続き

かつおさんがいぶきの森へ行き玄関でスリッパに履き替えていると男性が携帯電話で話をしながら入ってきたそうだ。
なんだか急いでいるようなので先を譲ったそうだ。
その男性はスリッパに履き替え、受付カードを記入する間もずーっと電話をしている。
なので嫌でも話が聞こえてしまったそうだ。

男性「おい、落ち着いて聞いてくれ。実は〇〇が死んだんや。喉に食べ物を詰まらせたんやと。今、急いでいぶきの森に来たとこなんや」

ええっ!
かつおさんはドキドキしたそうだ。
そんな事もあるんや。
うわ~~。
で、咄嗟に思いついたのが『羨ましい』だったそうだ。
う~ん、かつおさん相当ストレスが溜まってるのね。

その後、かつおさんも受付カードを記入し4階の綿子さんのもとへ向かったそうだ。
するとさっきの男性が4階のフロアにいたそうだ。
ということは4階の誰かが亡くなったのね。
こういう場合賠償問題とかになったりするんだろうか?
かつおさんは「わしやったら絶対そんなん責めたりせんわ。むしろありがとうやで」
これがストレスが溜まった介護者のリアルです。
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