かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:とうもろこし

昨日の続き

ちょっとごたごたしたが、後はゆっくりとうもろこしを味わって食べた。
といっても茂造さんはごたごた中に食べ終わっていたが(笑)

茂造さんは食べ終わると「これ誰や?」と綿子さんを指さして言った。

「綿子さんやで。茂造さんの奥さんや」

「ほんまか~?」

「ほんまや」

「いや、違う」

「違わん」

「ほうか、わしの奥さんか?」

「そうや」

すると綿子さんに向かって「わしの嫁さんか?」と尋ねた。

綿「そうや」

「名前はなんて言うんや?」

綿「綿子や」

「ほんまや。合っとる」

この間よりは納得するまでの時間が短くなった気がする。
それにしても失礼やろ。

そこへ大井さんがやって来てわたし達にも梅ジュースを振る舞ってくれた。
甘くてさっぱり、とても美味しかった。
甘いものに飢えている入所者さん達はとても喜んだだろう。
ご馳走様でした。

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昨日の続き

入れ歯が入り、ようやく綿子さんもとうもろこしを食べ始めた頃、茂造さんの相部屋のおじいさんが部屋に入ってきた。
そして二人がとうもろこしを食べているのを見て「ええもん食べよるやないか。わしにもくれ」と言った。
ひえ~。
困ったなぁ~。

「ごめんね。おじいさんにあげることは出来んのや」

爺「そんな事言わんと、一つくれ!」

「家族以外の人にはあげたらイカンことになっとるからな」

爺「ようけあるのに一つくらいええやないか」

しつこい。
しばらく押し問答が続いた。
ボケ老人にいくら説明しても納得する訳もなく…。
かつおさんがスタッフさんに助けを求めに行った。
かけつけたスタッフさんがおじいさんに「〇〇さん、向こうに行ってジュース飲もうよ」と連れて行ってくれた。
今日は3時のお茶の代わりに自家製の梅シロップで作った梅ジュースが振る舞われるそうだ。
施設の庭で取れた梅を漬けてシロップを作ったんだそう。
施設でジュースなんてほとんど出ることないので、おじいさんはジュースと聞いていそいそとデイルームに行ってくれた。
ほっ。

それにしても相方がやって来て押し問答している間、茂造さんは全く気にせずパクパク食べていたが、綿子さんは食べづらそうだった。
そりゃあ普通はそうなるよね。
せっかくのおやつタイムが楽しめないじゃないか。
なるべく他の人の目に触れないように部屋で食べているのに、相方がこれじゃあどうしたらいいのやら。
茂造さんを綿子さんの部屋に連れて行くわけにもいかないし。
まいったなぁ。
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2階に着くと目の前に畑田さんがいた。
綿子さんを見て

畑「今日も茂造さんに会いにきてくれたん?茂造さん喜ぶわ~」

いやいや、誰か分からんのに。
けど、誰か分からなくても会いに来てくれる人がいるってだけで喜ぶのかな?

畑田さんは嬉しそうにガラス扉を開けてくれた。
本当に茂造さんのことを思ってくれているのが伝わってこちらも嬉しい。

茂造さんはデイルームにいたので部屋に誘導する。
で、やっぱり綿子さんのことは誰か分からず。
しゃあないな。

今日のおやつはとうもろこしだ。
先々週、二人ともとても喜んで食べてた。
綿子さんなんか特に名残惜しそうにしてて、また持って来るからと約束してたからね。
今日のとうもろこしもさっき買って茹でたばかりのものだ。
1本を8等分に切って、一人4切ずつをタッパーに入れて持って来た。
ちなみに8等分したのはかつおさん。
そんなに小さくせんでええやんと思ったが切ってしまった後なのでしょうがない。

二人に「はい、どうぞ」とタッパーを渡したら

「歯がないが~」

あちゃ~、忘れてた。

「ごめん、ごめんすぐもらってくるわ」

急いで詰め所へ。
入れ歯をもらって部屋に戻ると早速かじりついた。
けれど綿子さんは食べない。
茂造さんを待っていたのかと思っていたのだが、茂造さんが食べ始めたのに食べない。
???
すると綿子さんが

綿「私も歯がないんや」

えっ?
綿子さんはいつも入れ歯を入れっぱなしなのでそんな事とは思いもよらなかった。
さっき寝てたからか?
それにしてももっと早く言えよ!

急いで4階まで入れ歯を受け取りに行った。
入れ歯を受け取り戻ってくると茂造さんはもうすでに半分以上食べ終えていた。
ま、これが茂造さんだよね。
相手に合わすって考えは一切ないよね。

綿子さんに入れ歯を渡し、ようやく綿子さんも食べる事ができたのだった。
やっぱり歯がないって不便だよね。
二人を見ると歳をとっても自分の歯で食べられるようにしっかり歯磨きしようと思うのだった。
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昨日の続き

茂造さんは今日もよく喋った。
なのでとうもろこしがなかなか減らない。
すると「もうええ」と突き返してきた。
マジ?
珍しいこともあるもんだ。
そして「飲みもんくれ」と言う。
さっきの飲みかけの牛乳を渡した。
ちょっとだけ飲んで「もう要らん!」

「そう言わんと、もう少し飲めや」

「もうええ!」

「そしたらこれは?」

もう一度とうもろこしを差し出した。
すると

「おお~これやったら食べる!」

結局、とうもろこしは完食。
さっきの「もうええ」はなんだったんだ?
ま、ええけど。

食べ終わると

「食べたから家に帰れるんやろが」

は?

「そう言うたが!」

スタッフさんが適当にあしらって言っているのだろう。
なんてったってご飯につられる男だから(笑)

「お前、車で来たんやろが」

「いや、歩いて来たんや」

「嘘言え」

「電車で来て、駅から歩いて来たんや」

「いや~~、知っとるんぞ。車やろが~」

騙されない。
こんな時はしっかりしてるのってなんで?

さあ、そろそろ昼食がデイルームに届いたようだ。
美味しそうな匂いが漂ってきた。

「お昼ご飯食べに行こう」

デイルームに連れ出し、席に座らせた。
スタッフさんが機転を利かせて素早くお膳を持って来てくれた。
ナイス!!
茂造さんは目の前にお膳がくると

「美味そうや~」

と食べ物に釘付けに(笑)
家に帰ることは忘れたようですぐさま食べ始めた。
わたしとかつおさんはその隙にそそくさと帰ったのだった。
後ろで「美味い!」と声がした。
振り返ってみると茂造さんは食事に夢中でこっちのことなど全然見ていなかった。
ホッ。
ほんと食べ物につられる男で良かった(笑)
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昨日の続き

そして2階、茂造さんのところへ。
早く行かないと昼食が始まってしまう。
茂造さんはもうすでに入れ歯を入れた状態でデイルームの指定席に座っていた。
いつも届けている牛乳を飲んでいた。
こういうものは部屋で飲んでるのかと思ってたけどここで飲んでるのね。
ま、茂造さんの席はデイルームの隅っこだから大丈夫なのかな。

おやつ持って来たから部屋に行こうと声をかけた。

「もう飯やろが」

「その前におやつ食べようで」

茂造さんなら食事前におやつを食べても満腹中枢がイカレてるので余裕でご飯も完食するだろう。

部屋に着きおやつのとうもろこしを出すと

「うわ~!!美味そうや!」

喜んでかぶりついた。

「美味い!甘いのぉ~」

そして食べながらいつもの名前の確認が始まった。

「あんた誰な?」

「好子や」

「よしお?男か?」

「違う!好子!」

「よしお?」

なんでそうなる?
ちょうど紙と鉛筆があったので書いて見せた。
するとようやく理解して

「あっ、好子さんな」

「そうやで」

「よっちゃんか」

おっと、初めてよっちゃんて呼ばれたわ。

「よっちゃんはどこから来たんな?」

「えっ?✕✕市からやで」

「✕✕市?」

「そうや」

「ほなやっぱり好子ちゃうやないか!」

「えっ?」

どうも姪のよし江さんと間違えてたようだ。
道理で。
よし江さんは昔、茂造家に数カ月住んでいたことがあるそうだ。
やはり茂造さんの記憶の中心は若い頃なのね。
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