かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:ゆうくん

7月19日 日曜日

今日は午前中にかつおさんとゆうくんと数くんと4人で茂&綿の面会に行った。

まずは綿子さんのところから。
今日はもう「茂造さんに会いに行く?」って聞くのは止めた。
聞いたところで答えは分かっている。
ゆうくんが来た時は絶対に行かない。

綿子さんはゆうくんの顔を見つけた途端に笑顔になった。
エレベーターホール横でいつものようにおやつタイムだ。
今日のおやつはスイカだ。
やはり甘い果物は大好きなのでとても喜んだ。
けれどゆうくんにも用意してきたので綿子さんからゆうくんにあげることができずちょっとつまらなさそう。
それは辛抱してね、そこまでは面倒見きれませんから。

スイカを食べ終わったので次に綿子さんにはピーナッツおこしを渡した。
これも結構好きなお菓子のはずだ。
予想通りとても喜んだ。
1個が小さいので2個目までは順調に食べたのだが、3個目になると手に持ったまま食べようとしない。
うわ~まいった、渡し過ぎたかー。

「置いとくことは出来んからな。食べなよ」

何度もそう言って勧めたのだが食べようとしない。
困ったなぁ。
一方、ゆうくんにも渡してみたら気に入ったようでぼりぼり食べた。
少々硬くても美味しければ食べるのね。
そしてもっと欲しいのか綿子さんの手にあるピーナッツおこしをじっと見た。
ひ孫には弱い綿子さん。
とうとう最後の1個の封を切った。
それをゆうくんに渡すのかと思いきや半分に割った。
そして小さい方をゆうくんに渡し、残りは自ら食べたのだった。
しぶしぶ感が漂う…。
けどゆうくんグッジョブ!
おかげで取り置きは阻止できたよ。

帰り際、ゆうくんが綿子さんの手にタッチをした。
これがとても嬉しかったよう。
またも泣きながらの別れとなったのだった。
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ようやく親せきの二人のことについての話が終わり、茂造さんはまたかりんとう饅頭を食べ始めた。
さっきの会話中、興奮していたようで全然食べていなかった。
で、やっと食べ始めたと思ったら、今度は「わし、ゆうきや知らん」と言い出した。

「何を言うとんの。じいちゃんのひ孫やん」

「あんな大きんなったん、知らん!」

おいおい!
さっき「ゆうく~~ん」って言うとったやん。
訳分からん。

とにかく今日は良く喋るのでおやつが食べ終わらない。
さっさと食べてくれー!
ようやく食べ終わったので桃のジュースを勧めた。

「いらん!」

「そんなん言わんと。ちょっと飲んだら口がさっぱりするで」

茂造さんは渋々飲み始めた。
途端、

「これ甘いが!」

「そらジュースやからな」

「美味いが!」

「それは良かった」

「わしこれ牛乳かと思とったんや」

同じ紙パックだからそう思ったのだろう。
ジュースと気付いた茂造さんは「これは美味い!」を連発しながら飲み干した。

それにしてもやっぱり牛乳は飽きたのか飲みたがらないのね。
こりゃあスタッフさんも大変だ。

ようやくおやつを食べ終えたのでホールに連れ戻した。
帰ろうとしたらまたも「家に連れて帰れってくれんのか?」と言い出した。

「そやな。今日は無理や」

「いつになったら帰れるんや?」

「先生がええって言うたらや」

「ほうか」

やれやれ。
ようやく任務完了だ。
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昨日の続き

このところ歩くのが上手になったゆうくんはいろんなものに興味を持ち、今日もロビーをウロウロと歩き回った。
それを見て綿子さんが「かつおや典夫の小さい時のことを思い出すわ~」と言い出した。

綿「2階で二人を子守りしよった時に・・・」

2階?
綿子さんちって平屋やん。
それにかつおさんと典さんは10歳差。
一緒に子守りをする事なんてなかっただろうに。
なんかへん?

綿「かつおが「今から出張に行ってきます」って部屋を出て下に降りて行っとったのを思い出すわ~」

ちょと待て!
それって翔ちゃんのことじゃん。

翔ちゃんとハルちゃんが小さい頃、わたしは月に1週間だけ仕事をしていた。
その1週間は綿子さんに子守りを頼んでいて、うちに来てもらっていた。
うちに来てもらう方が子供仕様になっていて安心、安全だったから。
で、主に2階の子供部屋で過ごしていたはずだ。
その頃からかつおさんはよく出張に行っていて、翔ちゃんがかつおさんを真似て「出張に行ってきます!」と言っていたのだ。
綿子さんもよく「翔ちゃんがかつおの真似するんや~」と言っていたではないか。
なのに記憶がすり替わってしまってるじゃん。
翔ちゃんとハルちゃんのことがかつおさんと典さんになっている。

「それ翔ちゃんやん。翔ちゃんが小さい時によく言うとったやん」

綿「へっ?」

「それに2階で子守りしとったんはうちの2階やろ。翔ちゃんとハルちゃんやろ」

綿「えっ?そうかのぉ?そうやったんかいな?」

しばらく考え込んでから「ああ、そうや」と言ったのだった。

わたしは少し怖くなった。
茂造さんをみていて思ったのだが、古い昔のことって結構ちゃんと覚えているものだと思っていた。
が、綿子さんは昔のことも混乱して記憶がすり替わっているじゃないか。
短期記憶もヤバいのに。
痴呆の進行を止めることは出来ないのかな?
悲しいなぁ。
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1階のロビーでゆうくんがカタカタを押して歩いているとスタッフさんが寄ってきて
「いや~カワイイ~!もうこんなに大きくなったんやね~」
「こないだまでねんねやったのに~」
「えっ!もう1歳なん!」
皆が口々に言った。

振り返ると昨年7月に骨折してベッドから動けなくなった綿子さんのためにハルちゃんがゆうくんを連れてしょっちゅうお見舞いに行ってくれた。
あの頃のゆうくんはまだ生後2カ月ちょっとだった。
そんな頃から毎週のようにいぶきの森に通ってたものだからスタッフさん達も茂&綿の可愛いひ孫としてしっかり覚えてくれたし可愛がってくれる。
ありがたいことだ。

綿子さんはスタッフさん達がゆうくんを褒めるのを見て得意そうな顔をしている。
そこへ2階のスタッフさんが通りかかった。
歩いているゆうくんを見て「かわいい~」と言いながら寄ってきた。
そして「茂造さんさっき「ゆうきはどこ行ったんや~」って言ってましたよ」と教えてくれた。
やっぱりゆうくんのことは覚えてるのね。
みんなに可愛がってもらえてよかったねゆうくん。
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綿子さんの相手はハルちゃんたちに任せて、わたしは今のうちにと4階へ着替えを片付けに行った。
ついでにアルバムを取ってきた。
今日持ってきた写真を追加するためだ。

1階に戻ると一通り説明が終わっていた。
が、綿子さんはまだ熱心に写真を見ていた。

「写真はいつでも見れるんやから、せっかく本物のゆうくんが来とるんやから写真見んとゆうくん見なよ」

綿「そやなぁ」

綿子さんから写真の束を受け取り、アルバムに追加していった。
かなりの量だ。
ちなみに茂造さんに渡しているアルバムは写真1枚分の大きさのもので何とかズボンのポケットに入るサイズ、綿子さんはポケット入れるわけではないし、基本部屋で見るのでもう少し大きく1ページに2枚入るサイズのもので厚さも結構あるものなのでかなりの写真が入る。
けれど今回の写真を追加したらパンパンになってしまった。
次は2冊目のアルバムを用意しないとね。

写真を入れ終わり「はい、どうぞ」と綿子さんに渡した。
綿子さんはびっくりしたような顔をしている。

綿「これ、くれるん?かまんの?」

さっきまでの会話は何だったんだ?
はじめっから「これどうぞ」って言うてあるやん。
茂造さんのもちゃんと用意しとるって言うたやん。
それでも自分にくれたとは思ってなかったのか?

「そやで。これは綿子さんにってハルちゃんが持って来てくれたんやで」

綿「うわ~~!嬉しいわ~~!ありがとなぁ」

やっと理解したのね。
ま、喜んでくれてなにより。
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