かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:ガラス扉

昨日の続き

しばらく4人で過ごし、

「じゃあ、そろそろ帰るわ」

「ほうか、そしたらわしも一緒に行くわ」

「そうな。そしたら一緒に行こう」

みんなでぞろぞろとデイルームに向かって歩いた。
茂造さんの席まで来たので椅子を引いて座らせてあげようとしたら

「そこまで一緒に行くわ」

ん?
ひょっとして一緒に帰ろうとしてる?
ちょっと用心しながらガラス扉を出た。
やはり一緒に出ようとする!

「茂造さんはここまでやで。外には出られんで」

「なんでや!ええやないか!」

無理矢理出ようとする。
スタッフさんが飛んできた。

ス「ここからは出たらダメよ」

「ほうか」

「ほなまたね」

意外とあっさり引き下がった。
良かったーーー!!
そしてゆうくんに向かって「バイバ~イ」と手を振ってくれた。
ほっ。
やはり別れ際は要注意だね。
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部屋で茂造さんにおやつを渡した。
もちろんもみじ饅頭だ。

「お~!これはええ!!これは美味い!羊羹か~!」

いやいや!まだ食べてないし!
羊羹ちゃうし!
しかし食べ終わった後も「羊羹美味かった~」と言っていた…。

茂造さんは今日もかつおさんに向かって「秀夫」を連発していた。
何度訂正して「お~そうか」と言って分かったような顔をしても、しばらくするとまた「秀夫」が復活する。
とにかく秀夫が気になるようだ。
ま、でも今日は「家に帰る!」と言わないだけましだ。

わたし達が「そろそろ帰るわ」と立ち上がると「見送りに行くわ」とついてきた。
いつもなら「そしたらわしはもう寝るわ」と言って横になるのだが、今日はやっぱり何か違う。
そしてガラス扉の前まで来た。
スタッフさんが詰め所の中にあるスイッチを押せばロックが解除される仕組みだ。
ガチャっと音がして解除された。
素早く外に出て急いで扉を閉める。
またもガチャっと音がしてロックがかかった。
わたし達に続いてスルッと外に出ようとした茂造さんは扉が開かなくなってしまい「ちょっとくらいええやないか!」と文句を言ったが、スタッフさんが「ここから出たらダメよ」と言うと「ほうか」と素直に返事をしたのだった。
本当今日は優等生じゃん!
いつもこの調子で頼みますよ茂造さん!
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昨日の続き

そそくさとデイルームを抜けガラス扉の外に出た。
エレベーターの前まで来て4階に行かなければいけなかったことを思い出した。
綿子さんとは1階のホールで面会したので持って来た着替えをタンスに仕舞わないといけなかったのだ。
エレベーターの上がるボタンを押して待った。
が、なかなか来ない。
ずい分待ってやっと来たと思ったら車イスに乗った人たちで一杯だった。
どうも入浴が終わって4階に戻っている最中のようだ。
こりゃ当分待たないといけないなぁ。
なのでかつおさんが階段で4階まで登って着替えを片付けてくることにし、わたしはベビーカーにのったゆうくんとここで待つことにした。

はぁ~疲れたなぁ~と思いながらしばし休憩していると茂造さんの声が聞こえてきた。

「家に帰るんや!山田病院に行って腹が痛いのを診てもらうんや!」

声が大きいのでハッキリ聞こえる。
そして鍵のかかったガラス扉を開けようとガタガタいわせている。

ス「今日は土曜日やから山田病院は閉まっとるよ。月曜日まで待ってな」

「そんなことない!わし知っとるんや!前は開いとったわ!あんたが知らんだけや!」

ス「今は開いてないんよ」

「そんなことない!とにかく帰るんや!」

ガラス扉の前でまたも押し問答をしている。

ひえ~~!
わたしはベビーカーごと、茂造さんから見えない位置に移動した。
見つかったらややこしいことになりそうだ。

それにしてもスタッフさん達には本当に申し訳ない。
朝からずっとこの調子だったんだろう。
ああ言えばこう言う。
とにかく『家に帰ること』にとりつかれている茂造さんに何を言っても無駄のようだ。

茂造さんはガラス扉の前でかなり粘っていたが、疲れたのかようやく部屋へ戻って行った。
やっとやー。
見ているだけでも疲れる。
スタッフさん達、本当にご苦労様です。
我々は役に立たなくてすみません。
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