かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:グループホーム

1月15日 月曜日

昨日の日曜日、かつおさんは旧友と日帰り旅行に出かけた。
この旧友のカンちゃんはかつおさんの中学の頃からの親友で、とても気が合う友人だ。
お互い結婚して家庭を持ってからも毎年1回は機会を作って二人で遊びに行っている。
ただしコロナの間は控えていたので今回は久しぶりだ。
朝早くから出かけ、戻って来たのは日付が変わった夜中の2時過ぎだった。
とてもはずんだのだろう。
わたしはとても付き合いきれないので寝ていたので、今日の夕飯時に旅行での話を聞いた。

二人は九州まで足をのばしていたそうだ。
そして福岡でガンダムを見たそうだ。
が、二人がどこへ行って何をしたかはあまり興味がないので後は覚えていない。
それより面白かったのが、カンちゃんも介護で大変だったという話だ。

かつおさんはカンちゃんに再会して一番に「いや~やっと落ち着いたんや~。実はじいさんが入所して、ばあさんも今入院しとるからやっと自由に出かけられるようになったんや~」と言ったそうだ。

「二人ともボケて大変やったんや~」

カン「オレもや!」

「えっ⁉」

カンちゃんのお母さんも昨年施設に入所したそうだ。
お互いコロナで会えなかった間に親の介護と直面していたのだ。
カンちゃんのお父さんは早くに亡くなり、お母さんだけだ。
そしてカンちゃんは実家から少し離れた場所で奥さんと奥さんのお母さんと住んでいる。
こちらのお母さんはお元気だそうだ。
カンちゃんのお母さんは娘さん、カンちゃんの妹さんと一緒に暮らしていたが数年前から痴呆の症状が出て、デイサービスを利用したりして頑張ってきたが痴呆が進み、とうとう入所させたそうだ。
ケアマネや施設とのやり取りや介護保険の手続き等は主にカンちゃんがやっていたそうだ。
わたしはカンちゃんのお母さんに会ったのは一度きりなのでよく知らないが、かつおさんによると昔は看護婦さんをしていてしっかりした人だったそうだ。
だけど痴呆になるとどんどんわがままになり、人格が変わったそうだ。
そんな人でも痴呆には勝てないのか。
本当に残酷な病気だ。

そしてカンちゃんのお母さんは「かえで荘」というグループホームに入所しているそうだ。

「かえで荘ってあのかえで荘?」

「そうや。さくら荘の隣のあのかえで荘や。デイサービスはさくら荘に通っとったんやって」

「ええっ!!マジ?」

「ビックリやろ。世間は狭いわ」

さくら荘は茂造さんが入所するまで通っていたデイサービス施設だ。
痴呆の人ばかりのところだ。
カンちゃんのお母さんも昨年までそこに週3回通っていたそうだ。
茂造さんは週4回だったからきっとご一緒した日もあったに違いない。
そして今はさくら苑の系列のグループホームのかえで荘に入ったという事なんだそうだ。
茂造さんだって急に体調を崩さなければひょっとするとかえで荘にお世話になることになっていたかもしれない。
ま、かえで荘は利用料が高いからできれば避けたかったのだが。

それにしてもまさかニアミスしていたとは!
とにかく旅の最初から介護の話題で盛り上がったそうだ。
お互い似たような境遇だったことを知り、一体感が生まれたようだ。
今回の旅行はとてもいい息抜きになったようだ。
それにしても世間は狭い。
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昨日の続き

そしてかっちゃん達に施設のことやお金のことなどを教えてもらった。
米さんが少し前まで入所していたグループホームのさくら苑は毎月15万円以上はかかっていたそうだ。
その他にも追加でちょこちょこ支払いが必要だったそうだ。
けれど老健施設のいぶきの森に移ってからは毎月10万円ちょっとで済むようになったそうだ。
茂造さんと同じくらいだ。
けれどグループホームは個室だったし、スタッフの方は丁寧にお世話をしてくれていたが、老健施設では相部屋だし、グループホームほど細やかに見てくれないと感じているそうだ。
やはりグループホームは高いだけのことはあるのだろう。

そして米さんの今後について尋ねてみた。

「特養が見つかったら移る予定なん?」

ゆ「いいや。このままいぶきの森でお世話になるつもりや」

「特養に移るようには言われてないん?」

かっ「特に何も言われてないな」

これを聞いて確信した。
やはりあまり面倒でない人はずっと置いておいてくれるようだ。
茂造さんもこのままいぶきの森にいられそうだ。
良かったー!!
けれど綿子さんはどうだろう?
あのみどり整形にも入院を断られるぐらいなんだから、いぶきの森でも『面倒な人』認定されるんじゃないだろうか。
そしたらどこかへ移れと言われそうだ。
最悪、家に戻ってくることになるかも知れない。
まだまだ安心はできないようだ。

結局、4人で長々と話し込んでしまった。
いろいろ、教えてもらえてよかった。
お互いまだまだ介護の日々は続きそうだ。
とにかく頑張っていきましょう。
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2月18日、土曜日

かつおさんは綿子さんを買い物に連れて行く道中、ショートステイに行きたくない理由を聞きだした。

「おかん、なんでショートステイは嫌なんや?楽しなかったんか?」

綿「なんか、ものの言い方がキツイんや」

「おかんにだけと違うやろが?」

綿「そうやけど...」

いぶきの森は老健施設で、入所者も多いし、デイサービスの受け入れ人数も多い。
綿子さんがデイサービスに通っているさくら苑はグループホームと言って認知症の人が対象の少人数制の施設だ。
なので人数の少ない分、スタッフの目も届いて気を配ってもらえるが、老健施設だとそのようにはいかないのだろう。

想像した以上につまらない理由だった。
ちやほやしてくれないから行きたくないなんて勘弁してくれ!
まだ慣れていないから、慣れてくるとまた違ってくるかも知れない。
とにかくなだめるなり、怒るなり、あの手この手を使って行かせなくては。

くっだらね


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綿子さんが入院した当初はかつおさんの気持ちはすっかり施設入所に傾いていたが、
時間が経つとやはり迷いが出てくる。
やはり本人が間違いなく嫌がるのが分かっているだけに可哀そうになる。
退院→即、入所ではなく
一旦、家に戻ってデイサービスをしっかり利用して様子を見たらどう?と提案してみた。

「そやなあ」

「せっかく家も直したしなぁ」

この間、施設入所の申込みはしていたがデイサービスの契約は宙ぶらりんになっていた。
契約する日の前に入院してしまったからだ。
そこで退院したらすぐデイサービスが利用できるよう手配することにした。
早速、ケアマネの川上さんに連絡をとる。
とりあえず即、入所ではなくデイサービスを利用しながら在宅で頑張ってみる方向でいこうと思うと伝え、デイの申込みをしたいと伝えた。

川上さんは今の綿子さんの状況を踏まえ、先日見学した老健施設のデイよりグループホームのデイの方がいいのではと提案してくれた。
老健施設デイは人数が多いがグループホームは少人数で目が届きやすいそうだ。
しかもそのグループホームには綿子さんの実姉の米子さんがいる。

「それはとてもいいんじゃない」

「そやろ。一度行き始めたら喜んで行くようになると思うわ」

それにここだと今の要介護①でも週5回まで保険が適用で利用できるそうだ。
とりあえず週3回で始めて、徐々に増やしていこうということになった。

方向性が決まったので今月いっぱいで退院させることも決めた。
(退院→即、入所なら施設に空きが出るまで入院させておくつもりだった)

家に戻ったら
・週3回デイサービスに行く
・火は使わない
・勝手に出歩かない
・かつおの言う事をきく

この条件を呑むよう約束させることにした。
約束できないなら施設やでと脅す。
なんだか傲慢な感じもするがこの4点だけは外せない。かつお諸法度


どうか綿子さんがすんなり受け入れて約束を守ってくれますように。

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今朝もかつおさんは茂造さんの様子を見に行った。

茂造さんはもう起きていて朝ごはんを食べていた。

「綿子がおらんが」

「昨日、入院したって言うたやろが」

「おー、そうやったわ。
  どこが悪いんや?またケガか?」

「あたまや」

「ほうかー。
  ほんだら綿子も長ないのぉ」

かつおさんは吹き出したそうだ。

茂造さん朝から笑いをありがとう!
(本人は笑わそうとして言っているわけではないが)

同じこと言われてああ(笑)

そして夕方わたしとかつおさんは揃ってケアマネの川上さんのいる老健施設へ出向いた。
川上さんに先日退院してからの綿子さんの様子を伝えてもう入所させた方がいいかどうか相談するためだ。

退院してからの綿子さんのエピソードを次々と話すと川上さんもかなり驚いていた。

「いやー、大分、痴呆がすすんでますね」

「そうなんです。なんかもう凄くて」

「でもね、今は多分、急性期だと思うんです。
  なのでもう少ししたら多少落ち着くんじゃないかとは思うんです。
  認知症が進むと意欲も落ちますしね。
  今はいわゆるまだらボケの段階じゃないですかね」

とおっしゃった。

「やはり痴呆症の専門医に見せた方がいいですかね?」

「その方がいいと思います。治療もしてもらえますし」

「それでもう施設に入れた方がいいですかね?」

「う~ん、難しいところですね。
  入所するとやっぱり出来ることがどんどん減っていきますからね。
  でも火は怖いですね」

「そうなんですよ。人の言う事全然聞かないんでね。
  ずーっと付いて回る訳にもいかないし」

「そうですよね。ところでみどり整形はいつまで入院する予定なんですか?」

「一応、3カ月は居てもいいそうです」

「そしたらとりあえず何ヵ所かの施設に入所の申込みだけでもされておいたらいかがですか?」

​か「そうですね」

そして川上さんは老健施設とグループホームの違いなどを詳しく教えてくれた。
どちらにせよ直ぐに空きがあって入所できるわけではない。
とりあえず3カ月の猶予があるので申込みだけはしておいて、ゆっくり考えましょうという事になった。

さすが川上さん。やっぱりプロだなぁ。
ここ最近の綿子さんの様子を身近な人に話すと皆、口を揃えて
「それはもう入れないかんで」と言うのだが、川上さんははっきりとは言わない。
今はいっぱいいっぱいで思い詰めているかつおさんを見て一旦、時間をとってゆっくり考えようと言ってくれたように思う。
でも申込みをするだけで少し安心できる。
さすがだ。


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