かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:チョコ

昨日の続き

午後2時半過ぎ、翔ちゃんとハルちゃんがやって来た。
久しぶりに茂造さんの顔を見に来てくれたのだ。
翔ちゃんは夏に一度いぶきの森へ面会に行ったことがあるが、ハルちゃんは茂造さんが入所して以来会って無かったので7か月ぶりだ。

二人が来てくれたことだし、そろそろ起こしてケーキを食べさせようと部屋に向かっていたら、ちょうど茂造さんが起きてきた。
翔ちゃんとハルちゃんを見ても誰か分からないようだった。
翔ちゃんに向かって「秀夫か?」と言う。
茂造さんの口から出るのは、兄弟の名前が多い。
子供の頃のことの方が記憶に残っているのだろう。

リビングのソファーに座りみんなでケーキを食べた。

「おお、美味げなのぉ」

真っ先に食べ始めた。

「美味いのぉ!」

やっぱりケーキは大好きなのだ。
用意してよかった。

そしてケーキを食べ終えるとまた始まった。

「お前はかつおか?」

「翔平やで」

「あれは誰や?」

「ハルちゃんや」

「おお!ハルちゃんか!」

「あれは誰や?」

「かつおさんや」

「かつお言うたらわしの息子かのぉ?」

「そうやで。よう分かっとるやん」

ほめると嬉しそうな顔をする。

「これ誰や?」

「好子や」

「あれ誰や?」

「翔ちゃんや」

「翔ちゃんはわしの息子や」

「違うで、孫やで」

「もうわしの頭はバカになってしもうてイカンが」

昼と同じで名前の確認作業ループが延々続いた。
そしてハルちゃんを見て

「これ誰やったかのぉ。そうやチョコや!」

皆きょとんとした。
何を言い出したんだ?
けどハルちゃんを見て気付いた。
ハルちゃんが着ていたトレーナーに大きく羊のイラストと『チョップ』と文字が書いてあったのだ。
IMG_4390
チョップがチョコに見えたようだ。
みんな大爆笑だ。
本人はボケで言っているつもりはないのだけれど面白くてたまらない。
さすが茂造さん!
笑わせてくれるぜ!
そしてこれ以降、いくら訂正してもハルちゃんは『チョコ』になってしまった。

今回、半日程度だが家に連れて帰って、色々刺激も多かったのではないかと思う。
きっと施設ではこんなに会話をすることもないだろう。
少しでも茂造さんのためになったのなら連れて帰って良かったと思う。


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昨日の続き

そして普段は入れない、茂造さんの部屋に入った。

「じいさん、今日は誕生日やろが。おめでとう!これ、ケーキ持って来たで」

「ほぉ~こらええ!」

と目を輝かせた。
「せっかくなら写真を撮ってはいかがですか」と畑田さんに勧められ、写真を撮った。
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待ちきれずにそわそわしていた茂造さんが

「もう食べてもええか?」

「おう、どうぞ」

「ありゃ~困ったが~。入れ歯が無いが~、下に忘れてきたが」

「取ってきます」

畑田さんが急いで取りに行ってくれた。

「もう食べてもええか?」

「入れ歯を取りに行ってくれとるから、ちょっと待てよ」

「そやの」

けれど10秒後には

「もう食べてもええか?」

「もうちょっと待てよ」

また10秒後に

「もう食べてもええか?」

この繰り返しだったそうだ。
そしてようやく入れ歯が届いた時には、ケーキの上のチョコのプレートはなくなっていたそうだ。
いつの間にか食べてしまっていたのだ。
歯も無いのに・・・。
待てなかったのね。
とにかくとても喜んでくれたそうだ。

そしてしばらく話をする時間を頂けた。

「綿子は何しよんや?」

「おかんは退院して家で居るわ。けど、まだあんまり動けんからここには来れんのや」

かつおさんは優しいウソをついた。
さすがに「行きとうない」と言っているとは言えない。

だんだん調子の出てきた茂造さんは

「私の名前は茂造。誕生日は昭和7年7月27日。91歳!」

と語り始めた。
そして

「私の嫁はフネ、父は為五郎、妹はうめ」

おいおい、フネは母親やないかい!
かつおさんが訂正しても何度も「私の嫁はフネ」と繰り返していたそうだ。
やはり認知症は進んでいるなと感じたそうだ。

「そろそろ下に降りてお昼ご飯を食べましょうか」

この部屋に入って20分は経っていた。
普段面会時間は10分までの決まりだ。
本当に特別扱いで対応してくれていた。

3人で1階に降り、茂造さんは元いた席に戻って行った。
別れ際に「お前も元気でやれよ!」と声をかけてくれたそうだ。
かつおさんはこの間のように「連れて帰ってくれ!」と言い出さないかとびくびくしていて、そんな言葉をかけられるとは思っても無かったのでとても驚いたそうだ。
そして席に戻った茂造さんが隣の人に「息子が来てくれたんや」と嬉しそうに話しているのを見て、本当に今日は来て良かったと思ったそうだ。

畑田さんによるとだいぶ理解できてきて、落ち着いてきたとのことだった。
けど今日はいつもよりずい分調子がいいようだとのことだった。
でもこの様子ならちょくちょく会いに来れそうだ。
ちょっと希望が出てきた。

こんな機会を特別に許可してくださり、いろいろ配慮してくださった畑田さんはじめスタッフの方々に本当に感謝だ。
ありがとうございました。


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