かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:ボケ

2階に行くと茂造さんはデイルームにいた。

「茂造さん、こんにちは」

「もう飯か?」

「飯はまだやで。けどおやつ持って来たから部屋に行って食べよう」

「よっしゃ」

そうそう、茂造さんの相方がいなくなって半月だがようやく次の人が入ったようだ。
金曜日に来た時に気づいた。
ネームプレートが入り、ベッドの周りに生活感が。
どんな方なんだろう?
ま、耳が遠い事は確かだと思う。

で、今日初めてお目にかかったのだが、かなりボケた方だった。
体は元気でボケているパターンの人。
一番厄介なタイプかも。

茂造さんを連れ部屋に向かっていると見慣れないおじいさんが自分の部屋が分からないのか片っ端から部屋に入ろうとしてスタッフさんに注意されていた。
「〇〇さんの部屋は206号室やで。他の人に部屋には入ったらダメよ」
206号室といえば茂造さんの部屋だ。
この人が相部屋の方なのね。

このおじいさん注意をされても206号室が分からないのか立ち尽くしていた。
スタッフさんがこっちですよと部屋の入り口まで連れて来た。
「ほらここに〇〇さんの名前が書いてあるやろ。ここが〇〇さんの部屋やで」
茂造さんは我関せず。
全くスルーして自分のベッドに向かった。
わたし達はこんにちはと声をかけて部屋に入った。
だがおじいさんは入ってこない。
スタッフさんもいなくなったのだが、部屋の中とネームプレートを交互に見ながら入り口で立ったままだ。
そしてわたしに「ここはわしの部屋か?」と尋ねてきた。

「そうですよ」

けれどおじいさんは動かない。
そしてまた「ここはわしの部屋か?」って。

「そうですよ。〇〇さんのベッドは奥ですよ」

けれど動かない。
おじいさんは怒っているような喋り方だった。
なんでわしの部屋に他の者がおるんやと怒ってるのかな?
けど茂造さんもそうだけどこのくらいの高齢男性ってそのつもりが無くても怒っているように感じる喋べり方をする人がいるよね。
だから怒っているのかどうか判断が付かなくて困る。
その後も何度も「ここはわしの部屋か?」と聞かれた。

「そうですよ。〇〇さんの部屋ですよ。ここは2人部屋ですよ。奥が〇〇さんのベッドですよ」

丁寧に説明したがやっぱり動かない。
もういいや、と相手にするのをやめた。
するとしばらくしたらいそいそと奥のベッドに行って寝転んだ。
そしてラジオの音が流れてきた。
今日は仕切りのカーテンを半分ほど閉めていたのでよく分からないが、たしかテレビは無かったはず。
きっとラジオだろう。
イヤホンなしなのね。
ここではテレビやラジオは基本イヤホンで聞くことになっている。
思いっ切りルール違反だけどまあいいでしょう。
茂造さんには聞こえないだろうから大丈夫だ。
けど、逆にこの音量で聞こえる人なら夜中の茂造さんの独り言はうるさいんじゃないのかな?
ちょっと心配。
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昨日の続き

そしてもう一度4階へ。
もう起きてるだろうか?
まだ寝てたらどうしよう?

綿子さんはベッドで横になってはいたが、目が開いていた。
良かった~。
いつもの日向ぼっこスペースに移動しよう。
しかし、一人では車いすに乗れないようだ。
スタッフさんを呼んできて車いすに乗せてもらった。
わたしたち素人が下手に手を出して、また転んだら大変だからね。

スタッフさんは「はい、そしたらこっちの手でここ掴んでね。そしたら足を下すよ。はい、せえの」と次々声を掛け、上手に車いすに乗せていた。
さすが!
綿子さんは顔をしかめながら腕の力を使って必死で起き上がっていた。
この様子を見ていたら、一人で立って、しかもつま先立ちになっていたとは思えない。
が、ボケていたら思わぬ力を発揮するものだもんね。
痛みも感じないのだろうか?
本当に不思議だ。

車いすを押して日向ぼっこスペースへ向かったが先客がいた。
なのでエレベーターで1階まで下り、ロビーで面会することに。
今日の綿子さんは先週に比べるとだいぶ顔つきがしっかりしてきたような気がする。
ゆうくんを見て目を細めていた。
笑顔も見える。
少しずつ回復しているのかな?
そうだといいなと思う。
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3月31日 月曜日

今日もかつおさんがいぶきの森へ洗濯物の回収に行った。
帰って来たかつおさんが「今日は久しぶりに隣のおばあさんに会うたんや~」と話しだした。
隣のおばあさんとは綿子さんの同室の方、隣のベッドの方のことだ。

「あれはイカンわ~。だいぶボケとるわ」

何?何?何があったんだ?

「おばあさんがカーデガンを羽織ろうとしとったんや。けど全然ちゃんと着れんでグチャグチャで肩に引っ掛けとるだけで無茶苦茶変な格好やったんや。わしびっくりしたわ!」

「肩に引っ掛けとるって、プロデューサー巻きしたんちゃうん?」

軽くボケてみた。

「そんなんちゃうって!プロデューサー巻きにはほど遠い格好や。ただただ、どこにそでを通すのか分かってないって感じや。ほんまグチャグチャやったんやで。それでわしがビックリしとったら、ばあさんが「あれで着とるつもりなんや」ってボソッと言うたんや」

「あらあら」

「あれではばあさんの話し相手にはならんと思うたわ」

なかなか相方に恵まれない。
残念だ。
それにしても隣のおばあさん、やっぱりかなりの痴呆なのね。
痴呆が進むと服もまともに着られなくなるのか。
怖いなぁ。
ほんとボケたくないなとつくづく思う。
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そして夜8時ごろ、秀夫さん(茂造さんの弟)の奥さんのひろ子さんから電話がかかってきた。
お正月に茂&綿を家に連れて帰ってくるのか?連れて帰るならいつか?との問い合わせだった。
かつおさんは「1日に二人を連れて帰る予定だったんですけど、ばあさんは同じフロアでコロナの感染者が出たので連れて帰るのは止めたんです。じいさんだけ連れて帰ってくる予定です」と伝えた。
するとひろ子さんは「姉さんが戻らんのやったらお正月に伺うのは止めとくわ」と言ったそうだ。
そりゃそうだろう。
ひろ子さんは8月に茂造さんに会っている。
かなりボケていてひろ子さんの事も全然分かっていなかったし、ほかの人のこともほとんど忘れているのを実際に見た。
妹の梅ちゃんの事だって分からず「あんた誰かな?」を連発していたのを目の当たりにしている。
なので茂造さんにわざわざ会いに来ようとは思えないだろう。
綿子さんとは同じ嫁の立場だし、昔から「姉さん」と慕っていたので久しぶりに会いたかったのだろう。
8月は綿子さんは骨折してあまり動けなかったから帰宅できず会えなかったから。
こうやって会いたいと連絡をくれるのは本当にありがたいことだ。
しかし今回も無理です。
なかなかタイミングが合わず残念だ。
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昨日の続き

夜8時過ぎ、梅ちゃん(茂造さんの妹)ちから電話がかかってきた。
耳の悪い梅ちゃんに代わって旦那さんの松男さんからだ。
年末年始に茂造さんを家に連れて戻るのか?との問い合わせだった。
かつおさんが1日に連れて戻る予定だと伝えると
「1日か~。1日はちょっと無理やなぁ~」と言ったそうだ。
他に予定が入っているそうだ。
残念。

茂造さんはボケがかなり進んでいて、梅ちゃんのことも話には出るが実際会っても梅ちゃんだと分からない。
「あんた誰かなぁ?」とわたし達に会った時と同じ反応だ。
なのでこちらから「1日に連れて戻るので会いに来てやって」と声をかけづらい。
今回は残念ながら予定が合わなかったが、向こうから聞いてくれるとやっぱり嬉しい。
ほんとありがたい。
次回また会えるといいね。
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