かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:妄想

綿子さん、マズイということは感じているようで話題を変えようとする。
でも全く会話は弾まない。
で、終いに

綿「今からじいさんとこも行くんか?」

「おう、行くわ。いつも行っとるわ。知っとるやろが。そうや、ばあさんも一緒に行くか?」

綿「いや、行かん。私が行ったら4階まで押しかけて来るようになったら困るが」

「そんな事はないわ。ばあさん見たって誰か分からんし」

綿「そんなことないわ」

「そんなことあるわ。こないだやって初め誰か分かってなかったやないか。わしの事やって分からんのに」

「茂造さんが分かるのはゆうきだけやで」

「おお、そうや。分かるんはゆうきだけやが」

綿「そんなにボケとんか?」

「そうや」

綿「ホンマか?」

「ほな行くか?行ってみたら分かるわ」

綿「ええわ」

結局会いたくないだけやろ。
そう言えばいいのに。
何でも茂造さんのせいにせんでええやん!
今日はイチイチむかつく。

それにこの会話何回目やねん。
茂造さんが自分の事を忘れているという事を受け入れたくないから忘れるんだろうか?

綿「はぁ~~~」

大きなため息をついた。
そして

綿「私が先かじいさんが先か分からんけど死んだら後はお前に頼むわの」

「後ってなんや?何を頼むわなんや?」

綿「いや・・・」

「ハッキリ言わな何のことか分からんが」

綿「・・・」

後は頼むってほんまに何をやねん。
今やって茂造さんのことも田んぼのことも地域のこともお墓のこともやっとるし。
他に何かあるん?
あかん、今日は何もかもむかつく。

「ほな、じいさんとこに行くわ」

綿「ほうか」

今日はいつも通りヨロヨロ立てる。
こないだもこうしとけよ!!
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その後やっと全部食べ切った。

綿子さんは、しばらくウロウロ歩き回るゆうくんを眺めて目を細めていたのだが、急に思いついたように言った。

綿「もう薬飲まんでええようになったんや。もう退院してもええって言う事かのぉ」

はあ~?
退院だって⁉
そんな事できる訳ないではないか!
家に戻って一人でやっていけると思っているのか?
すっごく嬉しそうにそう言う綿子さんを見てゾッとした。
まるで自分の状態を理解していない。
あの段差だらけの家に戻ってどうやって一人で生活するんだ?
そうでなくてもパーキンソンっぽい症状が出てシルバーカーが手放せないのに、家の中でどうやって移動するの?
それに一人は怖いんでしょうが。
家に帰ったら何だかんだと襲撃されるだろう。
頼られるのが目に見える。

勝手に夢見るのはいいけどわたし達には言わないで。
想像しただけで恐怖だから。
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4月27日 日曜日

今日もかつおさんと二人で茂&綿の面会へ。
久しぶりに午前中の訪問となった。

まずは2階の茂造さんのもとへ。
というのも今日も綿子さんを散歩に連れ出そうと計画していたからだ。
先に茂造さんの面会を終わらせておけば、昼食の時間に間に合うように戻ればいいからだ。
ゆっくり散歩が出来るだろう。

茂造さんにはいぶきの森へ向かう途中のスーパーでヨモギどら焼きをおやつに買って行った。

茂造さんは今日も家に帰る話をしていた。

「ご飯食べたら家に帰れるんや」

と嬉しそうに話している。
そんな事ある訳ないが、そう思いこんでいるようだ。

「そうな、良かったなぁ」

話を合わせておく。

「もう長いこと家に帰ってないからのぉ。ご飯食べたら帰ってええって言うたんや」

それは多分妄想です。
なんか今日もヤバいなぁ。
とりあえずおやつに持って来たどら焼きを食べさせ、少し落ち着いたところでそそくさとお暇したのだった。
早く落ち着いて欲しいものだ。

で、今日も洗濯物が2袋出ていた。
もちろんどちらも便汚染。
勘弁してーー!!
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1月31日 金曜日

かつおさんが出張中なので久しぶりにいぶきの森へ洗濯物の回収に行った。
本来なら木曜日の昨日が回収日なのだが、用事があったので今日になった。
今日もちょっと買い物に寄ったのでいぶきの森に着いたのは6時少し前だった。

この時間だし金曜日だからまさか今日私が来るとは思わないだろう。
なので気付かれないかもと淡い期待を抱いていたのだが、食事中の綿子さんとバッチリ目が合ってしまった。
ま、でも食事中だから大丈夫だ。
ササッと用を済ませて帰ろう。

部屋に入るとまた模様替えをしていて驚いた。
今までベッドの左側にタンス、右側にテレビがあったのだけど、そっくり入れ替わって左側にテレビ、右側にタンスになっていた。
なんで?
こないだ綿子さんが妄想で言っていたように隣のおばあさんからテレビが眩しいとクレームが入ったのか?
いや、それはないだろう。
二人の間には仕切りのカーテンがあってほぼ閉めたままだ。
それにタンスを横向きに置いたから光が届くことはほぼないだろう。
それじゃあどうして?
タンスの向きを変えただけでは綿子さんのタンスを開けるのが収まらなくて、できるだけ遠い位置に置いたという事ではないだろうか?
多分そうだと思う。
綿子さんもこの配置の方がタンスの前に余裕があって、ものを出し入れしやすいだろう。

わたしも着替えをしまうのが楽になった。
タンスの前に立つスペースがあるのでいい。
着替えを片付け、化粧水の残りの量を確認していたら綿子さんがやって来た。

綿「やっぱり好子さんや。ありがとなぁ」

「綿子さんご飯の途中やろ。洗濯物を取りに来ただけやから食べよったら良かったのに」

綿「いや、もう終わっとったんや」

急いでかき込んだのだろう。
そんな事しなくていいのに。
止めてくれー!
毎週末、面会に来て話し相手してるんだから平日はさっさと帰らせてください。
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8月17日 土曜日

夕方かつおさんと茂&綿の面会へ行った。
いつもは日曜日に行っているのだが明日は色々予定が立て込んでいるので今日訪問しておこう。
夕方行けば綿子さんの洗濯物も回収できるだろう。

綿子さんは今日もデイルームにいた。
皆で部屋へ移動し話をした。
今日のおやつはまんじゅうだ。
先日ひろこさんがお供えに持って来てくれたものだ。
綿子さんは美味しそうに食べた。
と、そこまではいつもどおり平穏に過ぎた。
が、その後綿子さんの話で一気に不穏になった。

綿「私いつ家に戻ろうかのぉ。今はまだ歩きかねとるから無理やけど、もうちょっとしたら大丈夫やと思うんや」

「家帰ってどうするんや。自分のことも出来んやろが」

綿「ごはんは自分で炊けるから、おかずはかつおが2日に1回チンしてくれたらいけると思うんや」

ハァ?
2日に1回?
チン?

「何を言うとんや!わしは出張があるからそんなことできんわ」

綿「ほうか。忙しいんやのぉ」

何を訳の分からないことを言ってるんだ。
おかずは2日に1回しか食べないのか?
それにチンなら自分で出来るやろ!
とにかく人を当てにするな!
ま、家に連れて帰る気はサラサラないのだから腹を立てなくてもいいようなものだが、頼る気マンマンの様子はストレスになる。
それにしても『家に帰ったら』の妄想が具体的でちょっと怖い。
妄想するのは自由だがそれを聞きたくない。
結局、話題を変えてスルーした。
擬音で説明すな

帰り際、綿子さんをデイルームの元の席に送り、立ち去ろうとしたら「エレベータの所まで送るわ」と言い出した。
歩行器を使って歩けるようにはなったが、歩くときは必ずスタッフさんが横につき添うことになっている。
なのでエレベーターまでついて来たらその後、席に戻るまでスタッフさんの手を煩わせることになる。
なので「いやいや、ここでええから。ここもそこも大して変わらんやろ」と言い聞かせる。
デイルームからエレベーターまでほんの10メートル程度なのだ。
だけど綿子さんは「いや、そこまで行く!!」と譲らない。
10メートル歩くだけでスタッフさんの仕事が増えてしまうからと言っているのに全く聞き入れない。
しまいには「なんでいかんのや!!」と怒り出した。
仕方なく3人でエレベーター前まで移動し、かつおさんがもう一度デイルームまで送って行った。
エレベーター前で待っていたらすぐ戻って来たのだが

「なんやばあさん!困ってしまうわ!他人の言う事全然聞かへん!あんなん連れてや帰れんわ!!」

ほんとそう思う。



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