かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:宅配弁当

12月3日 日曜日

今日も綿子さんはデイサービスへ行く。
なので昼間はストレスなく過ごせる。
何時、チャイムが鳴るかとおびえなくてすむのは、なんて気が楽な事か。

午前中、資源ゴミや不燃ゴミを牛屋(ゴミ置き場)に運ぼうと納屋を抜けていたら、宅配弁当の保冷箱に目が留まった。
なんだか嫌な予感がする。
箱を開けてみると昨日の夜用の弁当が入ったままだった。
昨日は豆大福を届けたので、それを食べて満足してしまったのだろう。
お腹がいっぱいになったので宅配弁当のことをすっかり忘れてしまったようだ。

ま、ちょうどいいや。
今日は宅配弁当が休みだ。
なので夜ご飯を買って来なくてはと思っていたが、これでいいじゃん。
1週間前のお惣菜を平気で食べれる人だから、昨日の物でも問題ないだろう。
でもこれ、冷蔵庫に入れておいたら気が付かないかもしれない。
なので保冷箱ごと台所のテーブルの上に置いておいた。
もちろん保冷材は追加で入れておいた。

そして今日も綿子さんは何も言ってこなかった。
なんていい週末だ。
これからもずっと毎日デイサービスに行ってくれたらいいいのに。
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12月2日 土曜日

綿子さんは今日もデイサービスに行く。
いつもとは違う、イレギュラーな事なので、朝、かつおさんからちゃんと電話してもらっていた。
なので問題ないはずだ。

わたしは綿子さんが出かけたら、冷蔵庫をチェックして足りない物を買ってこようと思っていた。
こないだ綿子さんは自分でいろいろ買ってきたようなので、何が足りないかよく分からないのだ。
また余っても困るので見てから買ってこようと思っていた。
実家の両親と買い物に行くのでそのついでに買えばいい。
なんて合理的。

洗濯、掃除を終えちょっと一息ついていた時、ふと窓の外に人影が見えた。
綿子さんと目が合った。
ヒェ~~~!
まさかうちまで歩いてくるとは思いもしなかったのでとても驚いた。
急いで外に出ると、杖に全体重をかけたような綿子さんが立っていた。
後ろにシルバーカーが見える。
シルバーカーを押してそこまで来て、庭の通路は狭いので杖に持ち替えたのだろう。
そこまでして何をしに来たんだ?

綿「これ持って来たんや」

差し出してきたのは宅配弁当の請求書だ。
宅配弁当は1ヶ月分をまとめて支払いしている。
末締めで請求書を発行し、月初に宅配弁当を届けた際に一緒に届けてくれている。
けれどここの支払いは口座振替にしてあるのでそんなに重要な書類ではない。
大体毎月似たような金額なので、すでに口座にお金は用意してある。
このことは何度も綿子さんに説明しているのだが未だに理解しない。

綿「私、お金が無いんや。だからかつおに払ってもらわないかんのや。これかつおに渡しといてくれんかな」

わざわざ持って来んでもええでってまた説明しようかと思ったがやめた。
言ったところで同じだろう。

「分かった。かつおさんが戻ったら渡しとくわ」

受け取った請求書は茶色いシミがいっぱいついていた。
多分昨日届いたはずなのにもうこんなに汚してるのか。
そりゃ手づかみで食べてるんだからこうなるよね。
ハッキリ言って触りたくないが、仕方なく受け取った。

綿「もうなぁ、歩きかねてなぁ。ホンマいかんわぁ~」

「それやったらわざわざ持って来んでもええのに。置いとってくれたら綿子さんちに行った時に貰って帰るのに」

綿「今日はいつものとこに行かないかんのや。」

おいおい、また話を替えたな!

綿「向こうの人が明日もおいでよって言うんや」

「そうやで。綿子さん、ショートステイは嫌やって言うから、代わりに土日もデイサービスに行くことになったんやで。家で一人で居ったら心配やからな。かつおさんからそう聞いとるで」

綿「えっ?そうなん?」

「家でおったらこうやってゴゾゴゾするやろ。じっと出来んやん。だからかつおさんが土日もデイに行けるように手配したんやがな」

綿「そうやったんな」

なんだか不服そうな顔をしていた。
デイは大好きなんやろ!
そう言うとったやん。
喜んで行っとったらええやん。

丸一日、家に居たら何をするやら分からない。
もう体と相談するという事が出来ないでしょ。
とにかく今日と明日はデイに行ってもらわないと困ります!
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ひき続き16日のこと

一旦家に入り、午前中に買ってきていた果物を持ち、綿子さんちへ行った。
なぜか台所にエアコンがついていた。
かつおさんによると金曜日の夜もついていたそうだ。
どうも何かの拍子にリモコンに当たったようで、本人にはつけている意識はないようだ。
なので
ずーーっと付きぱなしのようだった。
放っておこう。

綿子さんは晩御飯を食べる用意をしていた。
先週から気になっていたロースハムとナスはちゃんと食べただろうか?
冷蔵庫を見ると丸ナスはそのまま野菜室に入っていた。
やっぱり食べてないやん!
そしてロースハムは冷蔵庫の中に無かった。

「綿子さん、ロースハムはちゃんと食べたんやな」

綿「いや、古いから今から焼いて食べようと思うて」

ちょうどフライパンでハムを焼くところだったのだ。
ハムはパックから取り出され、流し台の上に直置きされていた。
すぐ横には使い古した雑巾、じゃなくて台ふきんがある。

ゲッ!
気持ち悪い!
でも焼けば大丈夫か?

綿「これ古かったから焼こうと思うてな。焼いたら大丈夫やわな?」

「賞味期限は14日やから、2日過ぎただけやん。(焼かなくても)大丈夫やわ」

それよりそこに置く方がヤバいやん!
しかも素手で触りまくっている。

そして「今日はこれ(ハム)とこれを食べるんや」とテーブルの上にあった焼き魚を指す。
昨日、買ってきてあげたやつだ。

「綿子さん、今日は宅配弁当が来たやろ。これも食べたら明日食べる物が足りんようになるんと違う?」

綿「そうや!弁当があったんや!」

けど、弁当が見当たらない。
テーブルの上にも流し台の上にも冷蔵庫にも無い。

「おかん、どこに置いたんや?」

綿「さっき納屋から取って来てそこら辺に置いたと思うわ」

と勝手口の方を指す。
見に行ったが無い。
納屋にも見に行ったが、納屋にも玄関にもどこにも無い。
かつおさんがもう一度台所を探したがやっぱり無いと言う。
無いわけがない。
どこかにあるはずだ。
チェンジしてわたしが台所、かつおさんが納屋までの通り道を探した。
そして見つけた。
弁当は冷蔵庫の横のラップ置き場の上に置いてあった。
なんでこんなとこに置いたんだ?
IMG_4127


「あったで!」

綿「どこにあったん?」

「ココや」

「なんでこんなとこに置くんや」

綿「そうや!私ココに置いたわ」

もっと早く思い出してほしい。


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9月6日 水曜日

かつおさんはまたも出張だ。
と言っても明日には帰って来るが。
それにコロナの制限が無くなって以降、どんどん出張が増えてきた。
わたし一人の時に何かあったらと思うと憂鬱だ。

今晩は一人なので仕事帰りにお惣菜を買って家に戻った。
たまには手抜きだ。
6時前に家に着くと畑に綿子さんがいるのが見えた。
なんでこんな時間まで外にいるんだ?
いつもならとっくに晩御飯を食べ終え、横になっている時間じゃないか。
それによそ行きでもなくパジャマでもない、普段着を着て麦わら帽子まで被っている。
なんだか違和感を感じた。
が、突然思いもよらないことをするのはよくある事だし、今日はいつもよりは涼しいので畑仕事がしたかったのかもと思い、「ただいま」とだけ声をかけてさっさと家に引っ込んだ。
その後、かつおさんの作業着を外に干してあったのを思い出し、取り込みに行くと、綿子さんが裏庭の草を三角ぐわで削っていた。
一体どうしたんだ?
それにしても元気やなぁ。
そう思っていた。

そしてこの謎と違和感はその後、解けた。
8時半頃、ピーンポーンとチャイムが鳴った。
綿子さんだ。

綿「かつおはまだ戻らんのな?今日は遅いんな?」

「かつおさんは出張やで。今日は戻らんで」

綿子さんはかつおさんに用があってずっと外で待ち構えていたのだ。
ああ、そういう事か!

綿「今日は戻らんのな?困ったなぁ。いや、今日かつおから休みやって言われたように思うんやけど、よう分からんようになったから聞こうと思うて来たんや」

「休みって?デイサービスの事?」

綿「そうや、私が行っとるとこの事や。なんか明日も休みやってかつおが言うた気がするんやけど、よう憶えて無いんや」

えっ?
デイサービスが休みになるのか?
聞いて無いけど?

とにかくかつおさんに聞いて見なくては。

「ちょっと待って。かつおさんに電話して聞いてみるわ」

綿「悪いなぁ」

急いでかつおさんに電話をかけた。
出るかな?
たいていこの時間に電話をすると出たためしがない。
晩御飯を食べ、しっかりアルコールを摂取し、爆睡している時間なのだ。
そして11時頃目が覚め、着信に気づいて折り返しをかけてくるのがいつものパターンだ。
出張に行くと綿子さんから解放され、のびのび羽を伸ばしているようだ。
うらやましい。

「はい」

思いがけずかつおさんが電話に出た。

「今日は寝てないで!」

得意そうに言うな!

「綿子さんが、明日デイサービスが休みやってかつおさんが言うたと思うけどよう分からんのやってうちに来とるんやけど」

「ええっ!わし電話でちゃんと言うたのに。いや、さくら苑でまたコロナが出たから明日と明後日は休みになったんや。次は月曜日からや」

「えっ?そうなんや」

「わし昼間に電話してばあさんに言うたんで。本人も分かったって言うとったのに。なんで分からんようになるんや!それで明日と明後日は昼も宅配弁当が来るように手配したから」

「了解。そしたら綿子さんに伝えとくわ」

と電話を切った。
横で電話を聞いていた綿子さんは

綿「やっぱり休みなんやな!分かって良かった~。いや、かつおからそう聞いた気がしたんやけど、ほんまかどうか分からんようになって。ほんまボケもええとこや」

「今週はずっと休みやって。明日から昼も宅配弁当がくるように頼んだんやって。忘れんと取ってな」

綿「ほうな。分かった。ほな、ありがとう」

そう言って帰って行った。
これが聞きたくてずっと外でかつおさんの帰りを待っていたのか。
電話したらいいのに。
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8月18日(金)~21日(月)

18日、典さんは10時過ぎの電車で帰るとの事で、まだ盆休み中の翔ちゃんが駅まで送って行くことになっていた。
綿子さんはその18日からデイサービスを再開することになっていた。
デイの迎えは9時頃に来るので、典さんより綿子さんの方が先に家を出ることになる。
「今日もデイは休む。私も駅まで見送りに行く」と言い出さないかと心配していたが、すんなりデイへ行った。
きっとデイで自慢話を披露したことだろう。
とにかく色々あった一週間だった。
綿子さんにはとても幸せな一週間だったことだろう。
今日からは元の一人の生活に戻る。
ガタっと気分が落ち込んでしまわないか心配だ。

そしてこの日から宅配弁当を再開した。
そのことはちゃんと覚えていたようで回収していたのでホッとした。
だが典さんが滞在中も毎日宅配弁当が来てないか納屋を覗いていたようなので、覚えていたわけではないのかもしれない。
そして宅配弁当が休みになる週末用のお惣菜はかつおさんがたっぷり買ってきた。
それを冷蔵庫にしまっていて気付いたのだが、冷蔵庫の中には典さんの手作りお惣菜が大量に入っていた。
今まで作ったものの残り物だと思われる。
典さんが作ったものを綿子さんが捨てるわけがない。
こんなに大量に食べ物があって、傷む前に全部食べきれるだろうか?
ま、綿子さんの胃腸は超人並みなので少々傷んでいても大丈夫だろう。

そしてデイサービスがない週末は心配なんだけど、気遣い過ぎて今度はこちらに執着というか依存されても困るので適度に距離を保ちながら見守ることにした。

そして迎えた典さんが帰って初めての週末、心配をよそに綿子さんはとても大人しかった。
ほぼ寝ていたようだ。
典さんの滞在中、ずっとハイテンションだったので疲れがたまっていたのだろう。
保たれても困る

そして月曜日の今日。
またいつものようにデイサービスへ出かけて行った。
いつものルーティンにすんなり戻れたようだ。
良かった、良かった。


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