かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:家に帰る

ようやく茂造さんのところへ

今日はいつもの牛乳にプラスしてカルピスも持って行った。
そろそろ無くなってる頃じゃなかなと思って。
で、やはり無くなっていた。
この頃はカルピスを嫌がらず飲んでいるようでちょっと安心。

デイルームに茂造さんの姿はなかった。
部屋に行くと寝ていた。
そのままにしておいて、まずは着替えをタンスにしまい、かつおさんが詰め所に入れ歯を受け取りに行った。
準備が整ってから起こした。
茂造さんは起き抜け真っ先に「家に帰るんか?」と言った。
どれだけ帰りたんやねん。
けど違います。
家には帰れません!
どうもこのところ帰宅願望が強いようだ。
困ったなぁ。

ひとまずおやつのモンブランを食べさせると落ち着いてきた。
桃のジュースを渡すと少し飲んだだけで「もういらん!」と突き返してきた。
先週は喜んで飲んでいたのに…。
モンブランの後に大福も渡した。
「これは美味い!美味いのぉ~」
やはりあんこ系が一番好きみたいだ。
モンブランと大福では食いつき方が違う(笑)
もう一度桃のジュースを渡すと少し飲んでまたも「もういらん!」
半分以上残ってる。
けどもう飲みそうにない。
仕方なく残りは捨てた。
もったいない。

で、おやつを食べ終わるとまた「家に帰る!」と始まった。
「先生が帰ってええって言うたらな」と言い聞かせる。

「いかん言うても息子か弟に迎えに来てもろて帰るんや!」

おいおい。
息子、目の前にいますやん。
息子のことも分かってないくせに、家に帰って一人でどうするつもり?

「もうすぐお昼ご飯や。あっち行こう」

デイルームに連れて行った。
食べ物につられたのか大人しくデイルームの自分の席に座った。
ほっ。
落ち着いたのでその隙に素早く帰ろう。

「じゃあ、またね」

と手を振った途端、

「待て!!わしも一緒に帰るんや!」

と大声で喚いた。

ひえ~~。
急いでガラス扉の外に出た。
茂造さんはスタッフさんがなだめてくれたようだ。
申し訳ありません。
手なんか振らずにしれっと帰ればよかった。
失敗、失敗。
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昨日の続き

ピンクのマスクや可愛い柄のタオルなどを渡したおかげか、にこやかに穏やかに過ごしていた。
今日のおやつはモンブラン。
ちゃんと食べられるケーキも持って来たよ(笑)
「美味しいわ~」と喜んで食べていたのだが・・・

綿「かつおに言う事があったんや。今度、土日でいっぺん家に帰ろうと思うんや」

「はぁ?」

綿「それで一晩泊まろうと思うんや」

「そんなん無理やで。家に帰ったって一人でどうするん?」

綿「いや・・・」

「歩けもせんのに無理やろが!」

「そやで。あの家は段だらけやから車いすでは移動できんやろ。トイレの手すりももうないし、歩けるようにならんとちょっと難しいわ」

「ほんまや!むちゃ言うな!」

かつおさんはかなりエキサイトしている。
さっきまでの穏やかな空気が一変してしまった。
綿子さんはしょぼんとしてしまった。

けれど半日家に連れて帰るだけでも厳しいと思っているのに、一晩家で泊まりたいなんて無理に決まってる。
ちょっと考えたら分かりそうなことなのに平然と口にすることに恐怖を感じる。

本当はお正月に典さんと協力して家に一泊させる計画を立てとったんやで。
それをおじゃんにしたのは自分やで。
帰りたい気持ちは分かるけど今の状態ではどうしようもない。
聞くだけでストレスになるから言わないでほしい。
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ようやく親せきの二人のことについての話が終わり、茂造さんはまたかりんとう饅頭を食べ始めた。
さっきの会話中、興奮していたようで全然食べていなかった。
で、やっと食べ始めたと思ったら、今度は「わし、ゆうきや知らん」と言い出した。

「何を言うとんの。じいちゃんのひ孫やん」

「あんな大きんなったん、知らん!」

おいおい!
さっき「ゆうく~~ん」って言うとったやん。
訳分からん。

とにかく今日は良く喋るのでおやつが食べ終わらない。
さっさと食べてくれー!
ようやく食べ終わったので桃のジュースを勧めた。

「いらん!」

「そんなん言わんと。ちょっと飲んだら口がさっぱりするで」

茂造さんは渋々飲み始めた。
途端、

「これ甘いが!」

「そらジュースやからな」

「美味いが!」

「それは良かった」

「わしこれ牛乳かと思とったんや」

同じ紙パックだからそう思ったのだろう。
ジュースと気付いた茂造さんは「これは美味い!」を連発しながら飲み干した。

それにしてもやっぱり牛乳は飽きたのか飲みたがらないのね。
こりゃあスタッフさんも大変だ。

ようやくおやつを食べ終えたのでホールに連れ戻した。
帰ろうとしたらまたも「家に連れて帰れってくれんのか?」と言い出した。

「そやな。今日は無理や」

「いつになったら帰れるんや?」

「先生がええって言うたらや」

「ほうか」

やれやれ。
ようやく任務完了だ。
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昨日の続き

茂造さんはデイルームの指定席に座っていた。
わたしたちが声をかけるまで自分の面会者だとは分かっていないようだ。
声をかけられてようやく気付く感じだ。

いつものように部屋に連れて行った。
おやつを食べながら翔ちゃんに向かって

「誰かな?」

「翔平や」

「翔平?翔平か…」

翔平が誰か分かっていない様。

「じいさんの孫や。かつおの息子や」

「ほうか!翔平か!」

そうは言ったもののやっぱりよく分かっていない顔だ。
そしてすぐ後に「秀夫か?」だって。
違います!
けどもう訂正しても無駄だね。

茂造さんの中には秀夫と、かろうじてかつおがいるだけ。
あとゆうきがなんとか残っているかなといったところだ。
孫の事は忘れてしまったのね。
翔ちゃんが「俺が行く意味ある?」ってなるのも無理はない。

茂造さんはおやつを食べ終わると

「お前、車で来とるんか?」

と言い出した。
かつおさんは危険を察知して

「いや、歩いて来たんや」

「ほうか。そしたら仕方ない。わしも歩いて帰るわ」

どう見ても無理でしょ。
最近、帰る、帰るという事がまた増えてきた。
帰ったところで自分の家ももう分からないのに…。
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昨日の続き

綿子さんとあっさり別れ、茂造さんのところへ。
デイルームに居た茂造さんを部屋に連れて行く。
このところいつもデイルームにいる気がする。
いい事だと思う。

部屋に入ると隣に新しい人が入ったことに気づいた。
人はいないがベッドが整えられ、タンスの上にも荷物が載っていた。
テレビも持ち込んでいて、そのためかベッドが仕切りのカーテンギリギリのところに設置してあった。
この方も耳が遠いのだろうか?
そうじゃなきゃ茂造さんと同室にはならないはずだよね。

茂造さんにもおやつのクリームパンを渡した。
直ぐに昼食の時間だが茂造さんには関係ないだろう。
満腹中枢がいかれてるからね。
茂造さんもクリームパンをとても喜んだ。
そして食べながら「これ食べたら家に帰れるんやろが」と言う。

「違うぞ」

そんな事はありません!
けれど茂造さんは「ご飯食べたら帰れるって言うたが!」と言い出した。
どうもスタッフがよくそう言ってるらしい。
茂造さんがうるさい時は食べ物でつるのが一番手っ取り早いのだろう。

クリームパンを食べ終えても「帰るんや、お前が車に乗せてくれんのやったら歩いて帰るわ」とわめいていた。
が、ちょうど昼食が運ばれてきた。
茂造さんをデイルームに戻し、食事を食べ始めたところで「ほな、帰るわ」と言うと、「気をつけて帰れよ」と。
やはり食べ物を与えるのが一番だ(笑)
この時間の訪問はなかなかいいね。

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