かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:家に帰る

あと、かつおさんが30日に綿子さんを連れ出すそうだ。
以前から会うたびに「正月に家に帰ったら姉さんの仏壇を参りに行きたいんや」と言っていた。

今、米さんの位牌はかっちゃんちにあるそうだ。
米さんの家は今空き家で誰もいない。
そこに置いておくのも可哀そうだからということらしい。
まあそうなるよね。
なのでお参りに行くとしたらかっちゃんちなのだが元旦早々訪問するのも憚られる。
それで30日に綿子さんだけ外出させて連れて行くことにしたそうだ。
かっちゃんにもアポをとったそうだ。
そしてお参りをした後、JAに連れて行くそうだ。
そこで定期を解約して普通預金に入れる目論見なのだ。

半月くらい前、いつものようにハルちゃんとゆうくんと一緒に面会した時のこと、綿子さんがこれまたいつものように「私の年金からこの子に何か買うてやって」と言った。
このセリフ毎回言うのだが、この日はそれに続いて「まだ年金残っとるやろが。ところでかつお、ここの支払いはどのくらいいるんや?」と言った。
かつおさんがどう答えようか?というような目でわたしを見る。

「毎月だいたい10万やな」

すると綿子さんは顔色が変わった。

綿「えっ!10万!そしたら私の年金では足りんやないか!」

綿子さんボケてもお金に関することは割と覚えている。
自分の年金が9万だということは覚えていたのだ。

綿「そんなにいるんか⁉」

いやいや、かなり安い方やで。

「じいさんの年金から補填するから大丈夫や」

綿「けどそんなにいるんやったら家に帰ろうか」

おいおい、何を言い出すんだ。

「何を言うとんや。家で居っても同じくらいいるやろが。ここやったらエアコンがきいて暑くも寒くもないし、風呂も入れてくれるし、食べる事も心配せんでええやろが。10万で全部してくれるんやで、ありがたいもんや」

綿「けど...10万...」

10万という額にかなりショックを受けたようだった。
毎回「私の年金からこの子に何か買うてやって」と言うけど綿子さんの年金は残ってませんから。
茂造さんが生きていて茂造さんの年金があるから何とかなってるんだからね。
「私の年金」はありませんから!

とまあこんなことがあったのだが、次の週にはすっかり忘れたのか、またも「私の年金からこの子に何か買うてやって」と言うのだった。
おいおい。

しかし少しは頭の片隅に残っているだろう。
なので「少しづつ貯金を崩していってるから定期では困るんや」と言って普通口座に移す作戦なのだ。
定期の解約は本人を連れて行くのが一番手っ取り早い。
うまくいきますように。
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綿子さんはたい焼きを食べ終え甘酒を飲み干すとまた正月の事を言い出した。

綿「かつお、正月は家に帰れるんやろが。姉さんの仏さん参りにも行きたいし、私、何日か泊まろうと思うんや」

「泊る?それはムリや!」

綿「そんな事ないわ。大丈夫や」

大丈夫な訳ないじゃないか。
そんなこと我々のサポートなしじゃ絶対無理じゃん!
3食の食べる事だって綿子さん一人ではどうにもならないじゃないか。
自分でタクシーを呼んで買い物に行くならいいがそんなこと絶対しないではないか。
それに今、綿子さんの家は住んでいた頃のように手すりがある訳ではない。
あれは介護保険を使ってレンタルしていたので入所したため返却しなくてはならなかった。
なのでトイレにも手すりはもうない。
段差だらけの家で危険がいっぱいだ。
なので家に連れて帰ったら目を離せないのだ。
泊りとなったら誰かあの家に一緒に泊まらないといけないじゃないか。
典さんが帰省して泊ってくれるならいいがまだ典さんの予定も分からない。
かつおさんは絶対嫌だと拒否っているので泊りはなしだ。
ほんと簡単に大丈夫と言わないでほしい。
お正月は家に連れて帰ってあげたいとは思うが泊りは絶対無理です!
勘弁してください。
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続き

携帯にハルちゃんから『〇〇方向へ向かって歩いています』とLINEが届いていた。
さすがハルちゃん気が利くよね。
その方向に歩いて行くと向こうから茂造さん達がむどってきているのが見え、無事合流できた。

わたしの顔を見るとかつおさんとハルちゃんが「じいさんと散歩するんは大変や!」と口々に言った。
よく話を聞くと茂造さんはちょっと歩いたら「疲れたが~。どこか座るとこないかのぉ」って言ったそうだ。
「そしたら部屋に戻る?って聞いたら「いや!戻らん!」って歩くんや。相当家に帰りたいんやろな。何回もそのやり取りしたんやで」
なかなか意思が固いようだ。

そうそう、わたし達が散歩していると同じように散歩しているご家族がいた。
おばあさんとそのお孫さんらしき女性とそのお子さんのようだ。
お子さんは幼稚園児くらいかな。
かわいい男の子だ。

「さっき茂造さんがあの人たち見て「あれ誰や?」って大声で言うて恥ずかしかったんや。失礼やん。急いで「すみません。ボケてるんで」って謝ったんや。そしたら「大丈夫ですよ。分かってますから」って。えっ?ってなっとったら「私たち隣の者です」って」

先日、茂造さんと相部屋になった方のご家族だったのだ。

「へぇ~、びっくりやな」

「だから茂造さんのこと知っとったんや」

この方たちもおじいさんのお見舞いに来て、ひ孫のためにちょっと外を散歩していたのだろう。
茂造さんもなんだか見覚えがあったから「あれ誰や」って言ってたのかな?
そしてなぜか茂造さんはひ孫くんと握手をしたそうだ。
やはりみんな子どもと触れあいたいのかな?
ゆうくんを連れて面会に行くと茂&綿以外の他の人達も嬉しそうに覗きに来たりするものね。
やはり子供は偉大だ!

そしてなんとかいぶきの森の前まで戻って来た。

「ここは佐藤さんか?」

「そやで」

いぶきの森と佐藤病院は隣接している。
佐藤病院にはよく通っていたので見覚えがあるのだろう。

「わし家に帰りたいんや」

「疲れたやろ。とりあえず部屋に戻ろうで」

「帰りたいんや」

ちょっと切なくなる。

「そうや、おやつ食べようで」

ベンチに座らせ持って来たプリンを食べさせた。
「おお~美味いのぉ~」と喜んで食べていたが「寒いのぉ」と言い出した。
すかさず

「食べたら部屋に戻ろう。部屋はぬくいぞ~」

なんとかだましだまし部屋へ連れて行ったのだった。
ふぅーーー!!
疲れたーー!!
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続き

綿「この後、じいさんのとこも行くんか?」

「そうや」

綿「じいさんもゆうくん見たら喜ぶやろが」

「おう。そろそろ行くわ」

そう言っていたらちょうど黒田さんが上から降りて来た。

黒「あら~~ゆうくん来てたの~。いらっしゃい!綿子さん良かったなぁ~」

綿「ほんまに。こうしてよう連れてきてくれるんや~」

黒「ひ孫に会うたらパワーもらえるやろ~」

綿「そうや!」

黒「茂造さんのところにも行くの?」

「これから行こうとしていたところなんです」

黒「今日も家に帰る病が酷いのよ~。朝から何べんもガラス扉の所でガチャガチャやってるんよ」

「えっ⁉今週もですか?先週も家に帰る病が凄かったのに。そしたら今日は会わない方がいいですかねぇ?」

黒「どうだろ?ちょっと2階のスタッフに聞いてみるわ」

黒田さんは階段を駆け上って聞きに行ってくれた。
しばらく待っていると戻ってきて

黒「できれば外に散歩に連れて行って欲しいって。ちょっと外の風にあたってクールダウンしてくれたらって」

「分かりました」

そこでかつおさんが2階まで茂造さんを迎えに行き、ハルちゃんとゆうくんと4人で散歩へ向かった。
わたしは二人が部屋にいないうちに着替えを片付けに行ってから追いかけることにした。
綿子さんは茂造さんが降りてくると聞いてそそくさとホールに戻って行った。
いつも別れ際に涙ぐむのが地味に鬱陶しいんだけど今回は慌ただしくてそれもなくちょっとラッキー!。
毎回こうだといいな。
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昨日の続き

そそくさとデイルームを抜けガラス扉の外に出た。
エレベーターの前まで来て4階に行かなければいけなかったことを思い出した。
綿子さんとは1階のホールで面会したので持って来た着替えをタンスに仕舞わないといけなかったのだ。
エレベーターの上がるボタンを押して待った。
が、なかなか来ない。
ずい分待ってやっと来たと思ったら車イスに乗った人たちで一杯だった。
どうも入浴が終わって4階に戻っている最中のようだ。
こりゃ当分待たないといけないなぁ。
なのでかつおさんが階段で4階まで登って着替えを片付けてくることにし、わたしはベビーカーにのったゆうくんとここで待つことにした。

はぁ~疲れたなぁ~と思いながらしばし休憩していると茂造さんの声が聞こえてきた。

「家に帰るんや!山田病院に行って腹が痛いのを診てもらうんや!」

声が大きいのでハッキリ聞こえる。
そして鍵のかかったガラス扉を開けようとガタガタいわせている。

ス「今日は土曜日やから山田病院は閉まっとるよ。月曜日まで待ってな」

「そんなことない!わし知っとるんや!前は開いとったわ!あんたが知らんだけや!」

ス「今は開いてないんよ」

「そんなことない!とにかく帰るんや!」

ガラス扉の前でまたも押し問答をしている。

ひえ~~!
わたしはベビーカーごと、茂造さんから見えない位置に移動した。
見つかったらややこしいことになりそうだ。

それにしてもスタッフさん達には本当に申し訳ない。
朝からずっとこの調子だったんだろう。
ああ言えばこう言う。
とにかく『家に帰ること』にとりつかれている茂造さんに何を言っても無駄のようだ。

茂造さんはガラス扉の前でかなり粘っていたが、疲れたのかようやく部屋へ戻って行った。
やっとやー。
見ているだけでも疲れる。
スタッフさん達、本当にご苦労様です。
我々は役に立たなくてすみません。
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