かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:帰宅

今回のお弁当は近くの定食屋さんに頼んだものだ。
このお店、こちらの希望を色々取り入れたお弁当を作ってくれるので助かっている。
基本魚メインの店なのだが、茂&綿は生ものはNG。
なので刺身は入れないでほしいと頼んでいる。
それと量より質でお願いしますと伝え、後はお任せだ。
今回のお弁当もなかなか良かった。
メインはハマチの塩焼きに海老天。
副菜も豊富でどれも手作りで美味しかった。
ちゃんと量より質になっていたのだが、これでも茂&綿の二人にはかなり多い。

「これ多いから残してええからな。無理して全部食べんでええから」

いぶきの森からは、たくさん食べさせないでくださいねと注意を受けている。
なのでそう声をかけたのだが、二人ともキレイに完食してしまった。
マジかー!
絶対食べすぎやろ。
案の定、茂造さんは胃が痛いと顔をゆがめていた。
ま、美味しそうなものを前に、途中で止めることなんかできないよね。
次回からもっと少なくしなくては。

しばらく台所で皆で談笑していたが茂造さんが「もう寝るわ」と言い出したので部屋に連れて行った。
そしていつもなら横になるだけで眠ることはないのだが、今日は本当に寝てしまった。
いつもの独り言が聞こえてこないので間違いなく寝たと思う。
いっぱい食べたし、いっぱい頭を使って疲れたのかな?
けど助かるわ~。
綿子さんにも淡い期待を込めて「少し寝る?」と声をかけたが「せっかく皆がおるからええわ」と言う。
う~ん残念。
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ようやく皆が戻ってきた。

「さあ!ご飯や!」

待ってましたとばかり食べ始めた(笑)

「ちょっと待って。皆で乾杯しようで」

急いで皆に麦茶を配る。
翔ちゃんはビールだ。
で、綿子さんにもコップに半分くらいビールを注いだ。
茂造さんにはかつおさんが缶ごと渡した。
実はコレ、かつおさんがビールの空き缶に麦茶を入れておいたものだ。
皆がビールを飲んでいたら茂造さんも欲しがるのは容易に想像できたが、茂造さんには飲ませたくない。
なのでかつおさんが前もってフェイクのビールを作っておいたのだった。

「さすがにバレるやろ」

「いや大丈夫やろ。じいさんやったら分からへんわ」

そう上手くいくとは思えないけど…。

「ほれじいさん、ビールやぞ」

「おっ!ビールか!ええのぉ」

嬉しそうな茂造さん。
乾杯後、一口飲むと

「これビールか?」

「そうや」

「違うやろが」

ほらやっぱり。
茂造さんのことなめすぎやろ。

結局、茂造さんにも少しだけビールを注いであげたのだった。
次回からはノンアルを用意しておこう。
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8月14日 木曜日

今日はいよいよ茂&綿に二人を家に連れて帰る。
前に連れて帰ったのは1月だったから7カ月ぶりだ。
すっかり間が空いてしまった。
以前は月に1度は連れて帰ってあげたいと思っていたが、負担が大きくて無理だと悟った。

とにかく目が離せない。
段差だらけの家なので移動するときは付き添ったり見守ったりが必須だ。
普段段差のないフラットな施設で生活しているので、いくら我が家とはいえ心配だ。
本人たちはそんなこと思ってもないだろうから勝手に動こうとする。
なので目が離せない。
その上、綿子さんは隙あらばこっそりポケットに何やら忍ばせて施設に持ち帰ろうとするしね。

それと綿子さんは相変わらず茂造さんに自分が同じ施設に入所していることを知られたくないというのでその事にも気を遣わなければならない。
色々、面倒でついつい連れ帰るのを先送りにしてしまう。

今日は二人を一緒に車に乗せて連れ帰ることにした。
二往復なんてしてられないもの。
まずは綿子さんを連れ出し車に乗せて待っていてもらい、その後で茂造さんを連れ出して車に乗せる計画だ。
そして今回、綿子さんは『風車の丘』に入所しているという設定にする事にした。
『風車の丘』は以前茂造さんがショートステイで何度かお世話になった事がある特養だ。
そう設定した方が話しがしやすいだろう。
これまで茂造さんには綿子さんは病院に入院してるとか色々誤魔化してきたけど、家にはいないという事だけは理解してもらいたい。
家に帰っても誰もいないって分かったら帰りたいと言い出すことも少なくなるだろうと思うから。
なので積極的に綿子さんは施設に入ってるって言いたい。
もし「どこに?」って聞かれた時、スッと答えられるよう設定を明確にしたのだ。
かつおさんが迎えに行ったのだが、計画通り先に車に乗せた綿子さんに「ばあさんは風車の丘に入所しとることになっとるからの。じいさんと一緒なとこに居ることがバレたらイカンのやろが。」と伝えた。

それから茂造さんを迎えに行き、車に乗せたのだが、茂造さんは綿子さんを見ても誰だか分かっていなかったそうだ。
知らない人だと思っている様子だったそうだ。
やっぱりね。
綿子さんは自分の事が分からない茂造さんにショックを受けているようだったそうだ。
茂造さんを嫌って会いたがらないくせに、忘れられるとショックだとは複雑な女心だね。
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その後エレベーターに向かっているとデイルームで草野マネージャーに会った。
草野マネージャーがこの時間にいるのは珍しい。
しかも介護スタッフと同様に入居者さんのお世話をしている。
急に介護スタッフが休んだかなんかでピンチヒッターなのかな?
非常に珍しいことだ。
けど久しぶりにお会いできて良かった。

草野「綿子さんとっても喜んでましたよ」

初め何のことか分からなかった。
あっ、この間家に連れて帰った時のことか!
土曜日のことなのでまだ1週間も経ってないのに、今週は母の付き添いやらしたせいかすっかり忘れていた。

草野「なんべんもその時のことをおっしゃってましたよ。すっごく嬉しかったみたいです」

「そうですか。孫や妹さんとかも来てくれて賑やかだったんですよ~」

草野「またお願いします」

「はあ」

せっかくお会いできたのだが普段の様子を聞くことは出来なかった。
この時間スタッフさんの人数も少ないし、綿子さんに急ぐんやと言った手前、長話も出来ないから。
ちょっと残念。

その後、2階の茂造さんのもとへ。
茂造さんは食事を終えた後ですでにベッドに横になっていた。
タンスに着替えをしまっていると布団がぐしゃぐしゃなのに気付いた。
キレイにかけ直してあげると

「どうもありがとうございます」

絶対スタッフと間違えてるよね。
ま、それでいいし。
けどちゃんと丁寧にお礼を言うところが可愛いよね。
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1月25日 土曜日

今日はいよいよ綿子さんが外出して家に戻ってくる。
ついでに茂造さんも連れて帰ろうかとチラッと考えたが、今、茂造さんは『家に帰りたい病』が酷いので下手に連れて帰って悪化したら困ると思いやめた。
それに綿子さんも茂造さんがいない方が喜ぶだろう。

10時前、かつおさんがいぶきの森へ迎えに行き、そのままかっちゃんちへ米さんの仏壇のお参りに連れて行った。
わたしはいつもより早めに実家へ行き、両親を買い物に連れて行き、10時半ごろ戻って来た。
かつおさん達が戻る前にお昼ご飯の用意をしておかないと。

結局、今日のメニューのメインはウナギにした。
綿子さんの大好物だし、やはりごちそう感が出る。
他にごちそう感があるものとして思いつくのはお刺身やお寿司だが、生ものは施設の方からNGが出ているので出せない。
なのでやはりウナギにしようということになったのだ。
他にもかつおさんが得意料理のエビとアボカドのマヨネーズ和えとザク切りキャベツの豚肉巻きを作っていた。
わたしは粕汁を作った。
それと綿子さんの大好きな柿を使ってカブと干し柿の甘酢和えも作った。
あと一応白米も用意した。
うな丼とかうな重にして食べたいなら白米がいるから。

これらをどんどん綿子さんちに運び、小皿に取り分け食卓に並べた。
そうこうしているうちにかつおさんが綿子さんを連れて戻って来た。

「綿子さん、おかえり」

綿「あ~好子さん、ありがとなぁ~」

「食事の用意はまだできてないからリビングでゆっくりしとって」

ちょうどそこへハルちゃんがゆうくんを連れてやって来た。
ナイスタイミング!
綿子さんの相手はハルちゃんとゆうくんに任せ、わたしとかつおさんは台所へ。
せっせと準備をしているとリビングの方が賑やかになった。
麦さんが到着したようだ。
麦さんは出来立てほやほやの栗おこわを持って来てくれた。
この栗おこわ本当に美味しいのよ。
大きくて立派な栗がこれでもかってくらい入っている。

「いつもありがとうございます」

「いやいや、これしか出来んのや~。アホの一つ覚えでな~」

よく言うわ。
麦さんの料理はとても美味しい。
それに麦さんはかなり潔癖症なので安心して食べることができる。
昔は綿子さんの手料理もとても美味しくてお裾分けをもらったら喜んで食べていたのだけれど、だんだん恐ろしくて食べられなくなってしまった。
まな板はカビて黒ずんでいるし、雑巾のような台ふきんを使っているし、お皿や調理器具を洗う時に洗剤を使わないのを見ると気持ち悪くて食べられなくなってしまった。
麦さんもわたし達に「綿ちゃんには言えんけど、ここで出されたもんは食べとうないんや」と言っていた。
ハルちゃんと翔ちゃんも「ばあちゃんの作った唐揚げとポテトサラダは絶品やったよなぁ。もう二度と食べられんのか~」と嘆いている。
ほんとあの頃のポテトサラダがもう一度食べたいなぁ。

続く
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