かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:忘れる

さあ次は2階の茂造さんのところだ。
実は翔ちゃんは茂造さんの面会は渋っていた。

「ばあさんは俺のこと分かるからええけど、じいさんは行っても俺のこと分からんのに行ってもしゃあないやん。行く意味ある?」

そりゃそうだ。
面会に行って喜んでくれるなら行く気ににもなるが誰か分からないし、翔ちゃんだと説明しても1分後には忘れるものね。
けどいつもお腹を空かせている茂造さんにおやつを食べさせたいから行くんです!

そうそう先日、茂造さんがおかしかったことを翔ちゃんに話した。

「へぇ~じいさんってそっちの方は全く興味ないんやと思っとったわ。そんなエロ話とかも一回も聞いたことないし」

そういえばそうだ。
茂造さんが下ネタやエロ話をしてるのを見たことも聞いたこともなかった。
だからこそこの間は本当にびっくりした。

「ほんま、ボケるって怖いなぁ。俺、長生きはしたいけどボケるのは絶対にイヤや!」

同感です。
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昨日の続き

綿子さんがドーナツを食べている間に洗濯物をチェックした。
やっぱり濡れたタオルが入っている。
バスタオルも使っているのでやっぱりお風呂に入ったのだろう。
そしてタンスの棚には先日見た瀬戸内寂聴の本が置いてあった。
もう読んでしまったのだろうか?

「綿子さん、この本読んでしもたん?」

綿「それなぁ、ここの人が退屈なやろって持って来てくれたんやけど読む気にならんのや。もう返そうと思っとるんや」

やっぱりか。
こうなるような気はしてたよね。

「ところで綿子さん、ここに濡れたタオルが入っとるからやっぱりお風呂に入ったんと違う?」

綿「そうやったんかなぁ」

そういえば昨日かつおさんが言ってたっけ。

「ばあさん、コルセットが痛いからか勝手に除けてしまうんやってスタッフの人が言うとったわ。見つけたら除けたらいかんでって言うて付け直してくれとるんやって。けどばあさんは自分が除けたこと憶えてないんやって。スタッフさんが言うには昨日のことなんかほとんど忘れとるんやって」

そんな事を言っていた。
やっぱりボケが進んでいるのかな。
今日だって昨日か今日、着替えたことを憶えていない。

昨日かつおさんからその話を聞いた時は

「へぇ~、でもかえってええんと違う。綿子さんがボケとるってスタッフさん達がしっかり認識してくれて。それなら要支援に戻る心配も無くなるやん」

そう言ったのだった。
実は綿子さん、いぶきの森の入所者さんの中では優等生で、たまにボケボケ言う事はあるが足腰もしっかりしてスタッフさんのお手伝いができるので次回の介護認定では要支援になるかも知れないと言われていたのだ。
要支援になったらここを出なくてはならない。
それは非常に困る!!
そんなことになったらどうしようと思っていたのだ。
なので今回、結構ボケてることが皆に伝わって良かったと思ったのだが、もしかすると以前よりかなり進行したのかもしれない。
退所の心配はなくなったがこれはこれで心配だ。
ランクダウンすると困るのだ


帰りにスタッフさんに確認したらやっぱり昨日お風呂に入っていた。
ヤバいなぁ。

綿「ずっとテレビつけとるのもあれやからなるべく消すようにしとるんや」

イヤイヤ、しっかりテレビを見て刺激を受けてくれ!

「どれだけ見ても料金は一緒やからな。我慢せんでええで!」

頼むからテレビを見てください!!


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そして火曜日の夕方は綿子さんと買い物に行った。

このところ月曜から土曜まで宅配弁当を2個ずつ取るようになったので火曜日の買い物は行かなくて済むようになっていた。
火曜日か水曜日にパンと果物とちょっとしたお菓子を届ければよかった。

しかし先日の日曜日、昼前に「夕食にお寿司を持って行くから」と伝えたら「買い物に行くん?」と尋ねられた。「そうや」というと「うちも買わんといかんもんが色々あるんや」と言い出した。

「えっ?昨日、かつおさんと買い物に行ったやん」

と言うと

綿「へっ?」

すっかり忘れていたような顔をする。

綿「あっ、そうやったな。ほんだけど足らんもんがあるんや」

「そしたら買ってこようか?」

綿「いや、好子さんがよかったら、また火曜に車で連れて行ってもらえたらと思うんやけど」

「ほうな、そしたら火曜日買い物に行くんな」

ということで久しぶりに火曜日の買い物が復活したのだった。

そして当日、急いで会社から戻り、綿子さんを迎えに行くとパジャマのままだった。
わたしの顔を見てポカンとしている。
綿子さんは買い物に行くことなどすっかり忘れていたのだ。
お前が行きたかったんちゃうんかい

なんやねん!!

自分から連れて行ってと頼んどいて忘れるとは!

「そしたらまた今度にする?それに肩も痛いんやろ。いる物、言うてくれたら買うてくるで」

綿「いや、急いで着替えるわ!」

やっぱり行くんかい!

わたしも忘れればよかった....。


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昨日の続き

そして火曜日、仕事が終わると急いで家に帰った。
洗濯物を取り込んで、急いで綿子さんちに向かう。
ちょうど綿子さんがこちらに向かって来ていた。

楽しみに待っていたんだなと思ったのだが全然違っていた。
綿子さんをよく見るとパジャマのままだ。

「綿子さん、買い物行かんの?」

綿「えっ⁉」

「火曜日に一緒に買い物に行こうなって約束したやん」

綿「あっ今日やったんかな。いつやったか忘れてもうて」

「そしたら今日はやめとく?」

綿「いや、行く!急いで支度するきんちょっと待っとってくれる?」

「ええよ」

なんや忘れとったんかい!

ホントあんなに喜んどったのに忘れるとは....
まっ初回だから仕方ない。
だんだん慣れると覚えられるでしょ。

そして着替えてスーパーに向かう車内では

綿「うわー良かったー。ほんま良かったー」

と何度も繰り返している。

そしてスーパーに着いた。
このスーパーは手作りのお惣菜がたくさん並んでいてしかも安い。
綿子さんはまず果物をカゴに入れ、その後は一目散にお惣菜コーナーへ向かった。
そしていつものようにあっち行きこっち行きとスーパーの中をさまよっていた。
どこへ行ったのか探すのが一苦労だ。
やっと見つけた時にはレジに並んでいた。

今回はお惣菜や果物の他にも冷凍の魚も買っている。
上出来だ!
しかしパンは菓子パンが2個しか入っていない。

「綿子さん、パン2個しかないけど大丈夫?」

綿「パンはまだ3~4日分あるから大丈夫や」

えーーーっ!!

初めの話と違うやん!
日曜にパン買って来てって言いよったやん!

深く考えるのはやめよう....
半分は聞かないのがコツだ


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昨日、羽毛布団を焦がした茂造さん。



危ないので電気ストーブ2台は回収しておいたが、これではやっぱり寒いかもとファンヒーターを持って行った。

「じいさん、このストーブやったら風が出て部屋全体が温くなるきん布団のそばに持ってこんでええやろ」

と部屋の隅に置いてあげた。

「昨日みたいに布団焦がしたらあかんで」

「なに言いよんや」

「なにって、昨日布団焦がしたやないか」

「わし知らん」

マジか!?

本当に忘れてるのか?
それともとぼけてるのか?

それにしても昨日「死ね!」と言い合って険悪になって別れたのに、今日はケロッとしていたそうだ。
そのことも多分もう忘れたんだろう。
幸せな人だ......

幸せ生活

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