かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:恐怖

その後やっと全部食べ切った。

綿子さんは、しばらくウロウロ歩き回るゆうくんを眺めて目を細めていたのだが、急に思いついたように言った。

綿「もう薬飲まんでええようになったんや。もう退院してもええって言う事かのぉ」

はあ~?
退院だって⁉
そんな事できる訳ないではないか!
家に戻って一人でやっていけると思っているのか?
すっごく嬉しそうにそう言う綿子さんを見てゾッとした。
まるで自分の状態を理解していない。
あの段差だらけの家に戻ってどうやって一人で生活するんだ?
そうでなくてもパーキンソンっぽい症状が出てシルバーカーが手放せないのに、家の中でどうやって移動するの?
それに一人は怖いんでしょうが。
家に帰ったら何だかんだと襲撃されるだろう。
頼られるのが目に見える。

勝手に夢見るのはいいけどわたし達には言わないで。
想像しただけで恐怖だから。
ブログアイコン

↓ポチッと押して頂けると嬉しいな(*^ω^*)
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村


6月16日 金曜日

今日も綿子さんに食料品を買ってきた。
これで明日も買い物に連れて行かなくて済む。
かつおさんと綿子さんに届けに向かった。

納屋を抜けようとすると扉は完全に閉まっていた。
ヒナはまだ巣立っていないのに。
先日、「もうツバメが居らんようになったから扉は閉めないかん」と言っていたが、「ツバメ居るで。ヒナがかえっとるで」と伝えると、見に行って「ほんまや」と喜んでいたのに。

かつおさんが「ばあさん、納屋の扉は開けとけよ。ツバメが入れんやないか」と言うと

綿「いつも開けとるわ」

「今、閉まっとったぞ」

綿「そんなことないわ。いつも開けてやっとるわ」

「開けとる言うたって、これくらいやろが」

かつおさんが手で10㎝の間隔を作って見せた。
すると綿子さん

綿「そんなことないわ。いつもこれくらい開けとるわ」

と両手を広げた。
1m以上はある。
大嘘もいいところだ。

「何を言うとんや」

綿「いつもこれくらい開けとるわ」

真顔で言う。
冗談じゃなく、本気で言っているようだ。
マジで怖い。
嘘コケ



↓ポチッと押して頂けると喜びます\(^^)/
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村


引き続き20日のこと

わたしが家に戻って直ぐのこと。
かつおさんはわたしの顔を見るなり、ものすごい勢いで喋り始めた。

「ばあさん、進んどるわ」

「進んどるって、何が?ボケが?」

「そう」

「何があったん?」

「今日、みどり整形に支払いに行ったやん。そしたらばあさんがおったんや」

「えっ?おったって、待合室に?」

「そうや。晩御飯の時間やのに、病棟抜け出して降りて来とったんや。ほんでわしの顔見て、ニヤッて笑ったんや。怖かったわー」
エンカウント

「そんなに元気になっとんや。もう大分動けるようになったんやなぁ」

「いや、まだそんなに動いたらイカンって言われとるのに、勝手に動いとるらしいわ。部屋にポータブルトイレも置いてあって、そこでするように言われとるのに勝手にトイレに行っとるらしいわ。ばあさんを探しに来た看護師さんがそう言うとったんや」

「相変わらずやな」

「それで看護師さんが言うには「今はコロナが落ち着いてきたから、申し出てくれたら15分だけ面会できます」やって。そう言うから「これはセッティングですか?」って聞いたんや。そしたら「違います。勝手に降りてきてるんです」って」

「ほんま言う事聞けん人やなぁ」

「ほんでばあさん、わしに何を言うかと思うたら「銭くれ、150円しかないんや」やって」

「お金やどこで使うん?使うとこ無いやん」

「知らんわ。でも受付の前で、周りに人もおったから、もめるのもなんやから2千円だけ渡したんや」

「それでボケが進んどるって思ったん?」

「そうや、勝手にウロウロ徘徊しとるんやで」

「それ、かつおさんが来る頃を見計らって、お金貰おうと思って降りて来たんと違う?」

「えっ?そうやろか?」

「綿子さんの洗濯物を取りに行った看護師さんから、夕方かつおさんが来るって聞いたんと違う?」

「そうか!わしを待ち伏せしとったんか!」

「わたしはそうやと思うで」

「ばあさんならあり得るな!それやったらボケが進んどるんと違うわ。悪知恵が働いとるやん!」

「待ち伏せは得意技やからな!」

「そうや!間違いないわ!」

かつおさんは全く予想もしていない時に綿子さんが現れたので、恐怖で冷静な判断が出来なくなっていたようだ。
ボケが進んで徘徊しているんだと思い、心配していたのだった。
でもちょっと考えたら分かることやん。
大丈夫、ボケは進んでいません。

それにしても綿子さんは全く人の言う事が聞けない。
勝手に病棟を抜け出すなんて以ての外やん。
退院したらまた振り回されそうで今から怖いなぁ。


↓ポチッと押して頂けると喜びます\(^^)/
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村



8日の日曜日。
やはり茂造さんはもうすっかり治っているようで熱もないし、症状もない。
一方、綿子さんはずっと微熱が続いている。
しんどいのかほぼ寝ている。
が、夕方いきなり我が家にやってきた。
「ピーンポーン」
かつおさんが激怒しながらドア越しに
そんなこともしらないの?

「家から出たらいかんって言うたやろが!用があったら電話せえって言うたやろが!」

綿「晩ごはんは?」

「今から持って行くわ!早よ家に帰ってくれ!」

綿「ほうか。ほな頼むわの」

やれやれ。
コロナに感染したと分かって以来、「絶対に外に出るな!用があったら電話しろ!」と何度も伝えているのに。
それにこの時もそろそろ夕飯を届けに行こうと準備している最中だった。
そう先、先、言われると腹が立つじゃないか。
かつおさんの口調はかなり激しかった。
それにしてもやはり心配は的中してしまった。
これで理解して大人しくしてくれるといいんだが。



↓ポチッと押して頂けると喜びます\(^^)/
にほんブログ村 介護ブログ 義理の親の介護へ
にほんブログ村


火曜日、翔ちゃんが帰って来た。
もうすぐ光三さんが施設に入所すると聞いて、一度会っておきたいからと出張先に向かう途中、我が家に寄ったのだった。
そしてかつおさんと一緒に光三さんちに行くため、うちでかつおさんの帰りを待っていた。

夕方わたしが帰宅すると翔ちゃんはすでに家に着いていた。

「お帰り!はやかったな」

「おう!それより聞いてくれ!さっき帰って来て、車庫に車止めて降りた瞬間にばあさんが来たんや!」

「ええっ!!」

「なんで俺が帰ってくるんが分かるんやろか?むっちゃ気持ち悪いんやけど!ばあさん絶対監視カメラかなんか仕掛けとんやで。パソコンや携帯は全然分かりませんってフリして実はバリバリ使いこなしとんやで!」

まあ冗談だが、本当にそうかも知れないと思ってしまうぐらい綿子レーダーのカンピューターは冴えている。
特に翔ちゃんに関しては超高性能になって冴えまくるのだ。
今日も翔ちゃんは急きょやって来たし、滞在時間は1時間も無いというのにすかさずキャッチするとは凄すぎる。

綿子さんは思いがけず翔ちゃんの顔が見れて嬉しかったのだろう。
翔ちゃんがかつおさんと光三さんに会いに行くため立ち寄ったと聞いて「私も一緒に行く」と言い出したそうだ。
翔ちゃんはゲッと思ったが無下に断ることも出来ず「そしたら行く前に声をかけるわ」と言い、家に入ったのだそうだ。

そしてその後30分ほどしてかつおさんが帰ってきた。
かつおさんは家に入るなり

「ばあさんが納屋の辺りでゴゾゴゾしよるんが見えたから急いで家の中に入ったんや。翔ちゃんが帰って来とんか?って聞かれたら鬱陶しいからな」

「もう会うたわ」

「えっ?!」

「車降りた瞬間に目の前に現れたわ」

「ええーーっ!!」

「やっぱりあの人パソコンもネットも使いこなせるんやで!」

そうかも知れない....

メンインブラック的な


↓ポチッと押して頂けると喜びます\(^^)/
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村


↑このページのトップヘ