かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:握手

引き続き11日のこと

かつおさんが茂造さんを車に乗せいぶきの森に向かって出発した後、数分遅れでわたしと翔ちゃんとゆうくんでいぶきの森へ向かった。
綿子さんに会うためだ。
わたしも綿子さんに会うのは久しぶりだ。
先月27日の退院日以来だ。

わたし達がいぶきの森に着くと、かつおさんはすでに茂造さんを2階に送り届け、4階で綿子さんと会っていた。
エレベーターをおりると二人が窓際で並んで日向ぼっこしていた。

早かったのねぇ。
という事は茂造さんはごねることなくスムーズに戻ったのね。

綿子さんはゆうくんと翔ちゃんを見てとても喜んだ。

綿「来てくれたんか~」

おっ!結構しっかりしてるやん。
翔ちゃんが「足、もう痛くないん?」と質問してもしっかり受け答え出来ていた。
入院する前の綿子さんのようだ。
かつおさんから、なんだかボーっとしていて覇気がないと聞いて心配していたのだが、そんな事は無い。
いぶきの森に戻って色々思い出したり、刺激を受けて良くなってきたのかな?
それとも今日は孫とひ孫が来てくれてテンションが上がているからか?
今日だけでないことを願う。

綿子さんの相手はみんなに任せ、わたしは綿子さんの部屋へ着替えを片付けに行った。
べッドの枕元にはアイルーが。
IMG_8980
やっぱり気に入ってるようだ。
良かった。

帰る時、かつおさんと翔ちゃんがデイルームまで綿子さんを送って行った。
すると別れ際綿子さんが「握手してくれ」と言い出したそうだ。
デイルームには大勢人がいるので二人はかなり照れ臭かったそうだが手を握ったそうだ。
すると「離しとないわ~」と言ってなかなか手を離してくれなかったそうだ。
あとでかつおさんが「勘弁してくれ~。ムッチャ恥ずかしかったわ~」とぼやいていた。
と言いつつもちょっと嬉しそうなかつおさんだった。
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続き

携帯にハルちゃんから『〇〇方向へ向かって歩いています』とLINEが届いていた。
さすがハルちゃん気が利くよね。
その方向に歩いて行くと向こうから茂造さん達がむどってきているのが見え、無事合流できた。

わたしの顔を見るとかつおさんとハルちゃんが「じいさんと散歩するんは大変や!」と口々に言った。
よく話を聞くと茂造さんはちょっと歩いたら「疲れたが~。どこか座るとこないかのぉ」って言ったそうだ。
「そしたら部屋に戻る?って聞いたら「いや!戻らん!」って歩くんや。相当家に帰りたいんやろな。何回もそのやり取りしたんやで」
なかなか意思が固いようだ。

そうそう、わたし達が散歩していると同じように散歩しているご家族がいた。
おばあさんとそのお孫さんらしき女性とそのお子さんのようだ。
お子さんは幼稚園児くらいかな。
かわいい男の子だ。

「さっき茂造さんがあの人たち見て「あれ誰や?」って大声で言うて恥ずかしかったんや。失礼やん。急いで「すみません。ボケてるんで」って謝ったんや。そしたら「大丈夫ですよ。分かってますから」って。えっ?ってなっとったら「私たち隣の者です」って」

先日、茂造さんと相部屋になった方のご家族だったのだ。

「へぇ~、びっくりやな」

「だから茂造さんのこと知っとったんや」

この方たちもおじいさんのお見舞いに来て、ひ孫のためにちょっと外を散歩していたのだろう。
茂造さんもなんだか見覚えがあったから「あれ誰や」って言ってたのかな?
そしてなぜか茂造さんはひ孫くんと握手をしたそうだ。
やはりみんな子どもと触れあいたいのかな?
ゆうくんを連れて面会に行くと茂&綿以外の他の人達も嬉しそうに覗きに来たりするものね。
やはり子供は偉大だ!

そしてなんとかいぶきの森の前まで戻って来た。

「ここは佐藤さんか?」

「そやで」

いぶきの森と佐藤病院は隣接している。
佐藤病院にはよく通っていたので見覚えがあるのだろう。

「わし家に帰りたいんや」

「疲れたやろ。とりあえず部屋に戻ろうで」

「帰りたいんや」

ちょっと切なくなる。

「そうや、おやつ食べようで」

ベンチに座らせ持って来たプリンを食べさせた。
「おお~美味いのぉ~」と喜んで食べていたが「寒いのぉ」と言い出した。
すかさず

「食べたら部屋に戻ろう。部屋はぬくいぞ~」

なんとかだましだまし部屋へ連れて行ったのだった。
ふぅーーー!!
疲れたーー!!
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昨日の続き

そのうちまた茂造さんが名前の確認を始めた。
かつおさんを見て「お前は秀夫かの?」
「違う、かつおや!」
翔ちゃんを見ながら「誰かの?」

「翔平や」

「じいさんの孫やないか」

「ほうか。で、ナンボになるんや?」

「30や」

「そしたら嫁はおるんか?」

「いや、おらん」

「ええっ!!それはイカン!!30にもなってまだ嫁もろてないんか!」

わたしとかつおさんは大爆笑してしまった。
茂造さんは本気の説教モードだ。
翔ちゃんは勘弁してくれー!!といった顔をしていた。

「早よ、嫁もらわないかんぞ!!」

「頑張るわ」

「おう!そしたら手を出せ」

翔ちゃんが手を差し出すとガッチリ手を握り

「頑張れよ!!」

激励されたのだった。
この時ばかりはボケていない人のようだった。

その後かつおさんに向かって

「お前は嫁おるんか?」

「おるわ!ここにおるやないか」

「わたしや!」

「ほうか」

わたしの存在なんてそんなもんですよ。
分かってましたよ。

それにしても茂造さんにとって結婚して嫁をもらうという事は最重要事項のようだ。
あの年代の人の価値観を垣間見た気がした。

その後も和気あいあい、楽しく話をすることができた。
なかなか楽しい面会時間だった。
また会いに行こう。
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