かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:泣く

昨日の続き

いぶきの森に着き、エレベーターで4階に向かいながら

「綿子さん、今日も茂造さんに会いに行くって言うかな?」

「えっ?会いよるん?」

「あれ?言うてなかったっけ。そうなんや。このところ3回くらい会いに行っとるんや」

「えーーー!!」

かなりびっくりしていた。

「茂造さんは綿子さんのこと全然誰か分からんのやけどな。「綿子さんやで」って言うても「こんなん違う!」ってなかなかひどいんや(笑)けど綿子さんに茂造さんに会いに行く?って聞いたら「ほな行こうか」って言うんや」

「へ~」

本当に綿子さんの気持ちはナゾだ。
けど奥さんが旦那さんに会いに行ったって聞いてこんなに驚くのもよく考えると変だよね。
ま、世の中にはいろんな夫婦がいるよね。
旦那さんに絶対に会いたくないっていう奥さんも決して珍しいことではないのかもしれない。

4階に着き、エレベーターホール横が開いていたので綿子さんを連れてきてもらった。
綿子さんはゆうくんを見た途端、パッと顔がほころび、直ぐに泣き出した。
はい、いつも通り(笑)
そして「茂造さんに会いに行く?」と聞くと

綿「私がここに居るって知ったら4階まで押しかけて来るようになったら困るからええわ」

それは絶対にないって分かったんじゃなかったのか?
要は今日は会いに行きたくないのだろう。
きっとゆうくんとゆっくり過ごしたいのだろう。
素直にそう言えばいいのにね。

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なんとか車に乗り込みお店に向かった。
お店の駐車場で車から降り、車いすに乗る時もまた危なっかしくて気が抜けない。
まっすぐ立つのも難しい感じだ。
ホント足腰弱ってるなぁと感じる。
けどなんとか車いすに乗りようやく一段落。
そこへ麦さんが登場。
もちろん泣くよね~。
そしてハルちゃん一家&翔ちゃんが合流し、またも泣く。
忙しいねぇ(笑)

ようやく店の中へ。
お店は想像以上に良かった。
個室で広すぎず狭すぎず、ちょうどいい感じ。
部屋の窓からはきれいな庭が見えた。
料理は予約するために会席のコースと決まっていたので量が多いのではと思い一応タッパーを持参した。

まずはビールで乾杯!
綿子さんももちろん断らないよね。
こういう時しか飲めないものね。
みんなで和気あいあいと話も弾み楽しく会食。
ま、綿子さんにはほぼ聞こえてないみたいだったけど。
それでも楽しそうだった。

料理も結構おいしかった。
会席コースなのでお刺身もでた。
施設からは生ものは避けてくださいと言われていたが、綿子さんだけ刺身を食べるなとも言えず…。
うっかり忘れていたことにしよう。
量はやっぱり多かったが、綿子さんはほぼ完食していた。
大丈夫?
昨日、今日と食べ過ぎでは?

で、会食の終盤で一つイベントを!
典さんのサックスのリサイタルだ。
お店の方には事前に問い合わせ、ある程度ボリュームを落としてなら部屋で演奏してもよいと許可をもらっていた。
電子サックスはボリュームが調整できるそうで、問題なかったのだ。
という事でリサイタルがスタート。
綿子さんが典さんの方を向くように車いすの向きを変える。
この方が良く聞こえるだろう。
ところで電子サックスってボリューム調整できるだけでなく音質もソプラノやアルト、テナーと変えることができるそうだ。
凄いのねぇ。
で、それぞれの音質で全3曲の演奏会となった。
綿子さん良かったねぇ。

今日は綿子さんにとって大好きな人たちに囲まれ、茂造さん不在なのでイライラすることもなく、美味しいものを食べビールも飲み、典さんのリサイタルまで!
ホント最高の会になったのでは?
またこんな会が開けるといいね。

今回、外での会という事で茂造さん抜きになったんだけど綿子さんにしたら良かったのかなと思う。
家に帰れないおかげで茂造さん抜きの会。
なんか不幸中の幸い、怪我の功名って感じ。
けどやっぱり家で泊まりたいならリハビリをしっかりやって、せめて数歩は歩けるようにならないとね。
頑張って!
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そして4階綿子さんのところへ。

綿子さんは典さんが来ることは知らなかったのでびっくりして固まってしまった(笑)
そして次に泣くよね。
これはお約束!

綿「典夫、来てくれたんか~。いつ来たんや」」

「さっき着いたところ」

綿「いつまでおるん?」

絶対聞くよね。

「明後日や」

綿「ほうか。ほな今日は私も一緒に帰るわ」

無茶言わないでください。
やはりお昼にランチを食べに連れ出すことにして良かった。
そうじゃなきゃどうなっていた事か。
ちょっと顔を出してさようならでは納得しなかったんじゃないかなと思う。

さあ、出発しよう。
車いすを押して近所の喫茶店へ。
もちろん先日の気持ちのいい対応をしてくれた喫茶店だ。
今日もお気遣いいただいて「どうぞこちらを使って」と2テーブル分を使わせてくれた。
ありがたい。
席に座り、ようやく落ち着いて話しができる。

「ここの2階で同窓会の2次会したことがあったわ」

「そうや、昔2階にカラオケがあったのぉ」

兄弟で会話が弾む。
綿子さんはやはりあまり聞こえていない様だ。
けれど周りが楽しそうに話しているだけで嬉しそうだ。
で、相変わらずボリューム満点のランチが運ばれてきた。
わたしがご飯半分をかつおさんに食べてもらおうとしていると、綿子さんも半分典さんに。
そしておかずの4分の1をかつおさんに。
さすがに綿子さんには多すぎだものね。
で、食後にコーヒーも飲んで大満足!
良かったね綿子さん。
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会話はあまり続かない。
とにかく耳が悪くなったようで、わたしとかつおさんが喋っていても聞こえていないようだ。
しっかり目を見て話しかけてようやく通じる感じだ。
店内に演歌が流れていたんだけど「この曲知っとる?なんて曲?」と尋ねてもポカンとしている。
「演歌が流れとるけど聞こえとる?」と聞くと「聞こえん」
やっぱり相当悪くなってるようだ。
これじゃ痴呆もどんどん進むかも。
けどどうしようもない。

綿子さんに聞くと、施設ではコーヒーが出ることは無いしパンも出ないそうだ。
家に居るときは毎朝パンとコーヒー(+果物)だった人なので今日はとっても嬉しかったようだ。
コーヒーを飲みながら感激して何度か泣いた。

サンドイッチの残りが少なくなると綿子さんの手が止まった。

「綿子さん、もうお腹いっぱいで食べられんの?もう欲しくないん?」

綿「いや、食べよう思ったら食べられるけど、皆食べんの?」

「ええで、遠慮せんと食べてよ。わたしらはいつでも食べられるから」

綿「かまんの」

と言って残り全部食べたのだった。
やっぱり遠慮してたのね。
やっぱ茂造さんとは違うよね。
まだまだ周りに気が遣える。
そう言うところを見るとちょっとホッとする。

そうそうかつおさんはコーヒーを飲んだあとレモンスカッシュも注文した。

「こういういかにも『ザ・昭和』って喫茶店に来たらレスカが飲みたくなるやん!」

だそうだ。
このレスカも手作り。
搾りたてのレモンに炭酸、好みでシロップを入れる。

「美味い!」

それは良かった。
しっかり自分も堪能してますやん。

帰りにレジでお店の人に「ありがとうございました。美味しかったです」と伝えていると、綿子さんも「ありがとう」と言っていた。
お店の方も「いいえ、こちらこそ。またどうぞ。お大事になさってね」と言ってくれた。
本当に気持ちよく過ごせる店だ。
こんないい店が近くにあって良かった。
また綿子さんと行こうと思う。

ところでコーヒー3杯、ミッスクサンド、レスカの合計金額はちょうど2000円。
やっぱ安い!
ほんといいお店です。
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4月6日 月曜日

今日はゆうくんの通う保育園の進級式があった。
この春から数くんの職場が遠方になり、わたしやかつおさんがお迎えに行くこともありそうなので、園の様子や送迎の仕方やルールを覚えるためについて行った。
『式』と名が付いているので一応オフィスカジュアルっぽい服で行ったのだが、式などなかった。
普段子供たちが過ごす保育室で配布されたプリントを先生が読み上げるのを聞き、その後役員決めがあり、それが終わると解散となった。
ちなみに役員決めは、やりたいと手をあげる人がいて即行で決まった。
なので1時間もかからず降園となった。

それで久しぶりにハルちゃん&ゆうくんといぶきの森へ茂&綿の面会に行った。
途中、コンビニでおやつを買ったりしていたので施設についたのは10時半頃だった。

まずは4階、綿子さんのところへ。
綿子さんはデイルームで車いすに座ったままこっくり、こっくり。
一昨日もそうだったよね。
スタッフさんによるとこの時間はよく寝ているそうだ。
寝るんだったらベッドで寝れば、お尻にもいいと思うんだけどなぁ。

「綿子さんこんにちわ!」と声をかけるとポカンとしている。
誰だか分かっていないようだ。
「誰か分かる?」と問うと困ったような苦笑いになった。
マスクをちょっと取って

「わたしやで。いつもと違う服装やから分からんのかな?」

綿「あ、好子さんな」

やっと分かってくれたのだった。

車いすを押して日向ぼっこスペースへ向かっていると、ゆうくんとハルちゃんを発見。

綿「お~~来てくれたんか~」

満面の笑みだ。
ゆうくんが来るのは3週間ぶりだものね。
とても嬉しそうだ。

おやつはかりんとう饅頭と桃のジュースだ。
美味しいわ~と喜んでくれた。
ゆうくんにはビスコ。
「一つひいばあちゃんにもどうぞして」と言うと「どうど」と言いながら綿子さんに渡しに行った。
綿子さん大感激!!
今までだったらなかなか渡さなかったのに今日は素直に渡していた。
ゆうくんも成長したね。

綿子さん、とにかく今日はとっても嬉しかったようだ。
別れ際にエレベーターの前で泣いたのだった。
一昨日は泣かなかったよね。
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