食後は皆でリビングに移動した。
ゆうくんはこの家には滅多に来ないから色々気になってしょうがない。
あちこちウロウロ。
引き出しを開けてみたり、障子を触ってみたり、楽しそうだ。
綿子さんはそれを見て目じりを下げていた。
が、次第にゴゾゴゾと行動を開始した。
ゆうくんが開けた引き出しにハサミが入っていたのを見逃さなかったようだ。
引き出しからハサミとマジックを取り出した。

綿「これ、あそこに持って帰るわ」

「いかん、いかん!刃物は危ないから持ち込み禁止やからな!絶対持って行ったらいかんで!」

綿「いや、でも~」

「ハサミが使いたいときはスタッフに言うたら貸してくれるから」

綿「別に危ないことないのに」

「ばあちゃんが大丈夫でも他の人は分からんやん。あそこはボケた人もようけ居るから。ばあちゃんとタンスから勝手に取って使うかもしれんやろ」

「そうやがな。だから禁止されとんや。お花を活けるときに使っとるハサミも1回、1回持って行って、持って帰っとるのもそういう訳やがな」

綿「はあ~~」

体全体でため息をつく。
が、ハサミはダメですから!

綿「ほなこれだけ持って帰るわ」

「いや、マジックやってスタッフに言うたら貸してくれるで」

綿「皆も持っとるのに」

そんなもの持って行ってどうする?
綿子さんが握っているのはマッキーの太いやつだ。
それにマジックを持って行ったところで紙が無いのに。
持って行くならノートとボールペンにすればいいのに。
綿子さんは持って帰ると譲らない。
面倒くさくなって取り上げるのはあきらめた。
ま、マジックなら危険はないだろうからそのうちこっそり回収しようと思う。

その後も爪切りを引っ張り出してきて「これ持って帰るわ」と言い出す。
それも刃物だからダメだってば。
とにかく何か持って帰りたくて仕方ないのね。
勘弁してよ。
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