かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:申し訳ない

4階では綿子さんはちょうど歯磨きの際中だった。
ラッキー!
サッサと部屋へ行き、着替えをしまう。
この間せっかく衣替えしたのに薄手のものは全て引き出しに入ったままだった。
念のために残しておいた冬物を着ているようだ。
ガックリ。
体調がイマイチの中、暑いだろうからと衣替えをしに来たのに…。
で、問題のダウンベストは見当たらなかった。
ま、いっか。
洗濯物の袋を拾い、さあ帰ろうとしたところに綿子さんがやって来た。

綿「いつも悪いなぁ」

もうええっちゅうに!

「いいえ。ほな」

とさっさとエレベーターに向かったのだった。

2階では茂造さんがちょうど食事を終えたところだった。
入れ歯を外し、入れ歯に残っている食べ物の欠片をきれいになめているところだった。
見ていて気持ちのいいものではない。
同じテーブルについている人たちに嫌がられているんじゃないかと思う。
けどこれは今更言っても治ないだろう。
周囲の方々申し訳ありません。

そして今日も便汚染なし!!
バンザーイ!!
やっぱり幅広テープのおかげかな?
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そういえば去年のお正月も綿子さんは佐藤病院に入院していて家で過ごせなかったよな。
まだコロナの制限もあっったし、年末にインフルエンザが流行したから、いぶきの森に入所中の茂造さんも外出禁止になって家に戻れなかったっけ。
おかげでゆったりしたお正月を過ごせたよな。

けど誕生日なのに病院で過ごす綿子さんが気の毒で誕生祝いにフラワーアレンジメントを届けたんだった。
お見舞いと言えば花だと何の躊躇もなく花を届けたが、あとで今どきの病院は花の持ち込みを禁止しているところも多いと聞いて驚いた。
あの時は断られなくて良かった。

いぶきの森ではどうだろう?
やはり先に確認しないといけないだろう。
以前、花を持って来ていいか聞いた事がある。
その時は綿子さんに花のお世話をさせるのが目的だった。
少しでも家に居た時のように過ごせたら、それに何かやるべき事があると生活に張りが出るだろうと考えてのことだった。
施設の方でも検討してくれていたが、その最中に骨折して花のお世話どころではなくなってしまい話が立ち消えになっていた。
が、その後、綿子さんがすっかり元気になった頃、鉢植えの花を用意してくれて廊下で育てるよう取り計らってくれた。
綿子さんはとても嬉しそうだった。
ほんとありがたい。
けどこのことからも部屋に花を置くのは難しいのでは?と思った。
一人部屋でもないし、だいいち花を飾る場所がない。
なのでやっぱりやめておこう。

花がダメとなると他に何を贈ればいいんだ?
食べ物は目の前で食べてしまうのを確認しないといけないのでスタッフにことづける事はできない。
かといって5分の面会をしてその間に食べさせるのも無理だ。
こちらは二重マスクにゴム手袋をしていても綿子さんがマスクを外すことになるんだから無理だ。
それにもしも綿子さんが感染していて発症していないだけかもしれないと考えると恐ろしくて嫌だ。

なら衣類でもと思ったが急なこと過ぎて買いに行く暇がなかった。
なので今回、何も届ける事が出来なかった。
申し訳ない。
ごめんね、綿子さん。
今しばらく待ってってね。
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昨日の続き

そそくさとデイルームを抜けガラス扉の外に出た。
エレベーターの前まで来て4階に行かなければいけなかったことを思い出した。
綿子さんとは1階のホールで面会したので持って来た着替えをタンスに仕舞わないといけなかったのだ。
エレベーターの上がるボタンを押して待った。
が、なかなか来ない。
ずい分待ってやっと来たと思ったら車イスに乗った人たちで一杯だった。
どうも入浴が終わって4階に戻っている最中のようだ。
こりゃ当分待たないといけないなぁ。
なのでかつおさんが階段で4階まで登って着替えを片付けてくることにし、わたしはベビーカーにのったゆうくんとここで待つことにした。

はぁ~疲れたなぁ~と思いながらしばし休憩していると茂造さんの声が聞こえてきた。

「家に帰るんや!山田病院に行って腹が痛いのを診てもらうんや!」

声が大きいのでハッキリ聞こえる。
そして鍵のかかったガラス扉を開けようとガタガタいわせている。

ス「今日は土曜日やから山田病院は閉まっとるよ。月曜日まで待ってな」

「そんなことない!わし知っとるんや!前は開いとったわ!あんたが知らんだけや!」

ス「今は開いてないんよ」

「そんなことない!とにかく帰るんや!」

ガラス扉の前でまたも押し問答をしている。

ひえ~~!
わたしはベビーカーごと、茂造さんから見えない位置に移動した。
見つかったらややこしいことになりそうだ。

それにしてもスタッフさん達には本当に申し訳ない。
朝からずっとこの調子だったんだろう。
ああ言えばこう言う。
とにかく『家に帰ること』にとりつかれている茂造さんに何を言っても無駄のようだ。

茂造さんはガラス扉の前でかなり粘っていたが、疲れたのかようやく部屋へ戻って行った。
やっとやー。
見ているだけでも疲れる。
スタッフさん達、本当にご苦労様です。
我々は役に立たなくてすみません。
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9月21日 土曜日

木曜日、麦さんから「土曜日にお米を取りに行きたいんだけどいいかな?」と連絡があった。
もちろん!
「もしよかったら一緒に綿子さんの面会に行く?」と誘ったら、二つ返事で「行く!行く!」と言ってくれた。
という事で午後1時過ぎに麦さんがやって来た。
綿子さんと茂造さんに食べさせたいと麦さん特製の栗おこわを持って来てくれた。
が、かなり量が多い。
一応、木曜日に「栗おこわを持って行っていいか?」と尋ねられたので「少しなら」と返事していたのだが明らかに多い。

「麦さんこれちょっと多いわ。悪いけど減らしてもええかな?」

「ありゃ~これでも多いんな?」

「面会中に食べきれる量でないといかんのや」

「ホンマな。そら、これはいっぺんに食べきるのは無理やな」

「ごめんな」

麦さんには悪いがお茶椀1杯程度をタッパーに詰め直した。
やはり皆、美味しいものをたくさん持って行ってあげたくなる。
そうそう頻繁には行けないのもあるし。
けど食べきれる量にしておかないと危険だという事も分かる。
傷んでもいけないし、他の入所者にあげたりしてもいけない。
やはり目が届く範囲でしか食べさせられない。

さあ、準備できたから行こうか。

「ところでかつおさん、綿子さん何時ごろお風呂に入るって言うとった?」

「あっ!電話するの忘れとった!」

マジか!
今日は綿子さん達4階フロアの入所者さん達の入浴日だ。
入浴日は11時頃から1階のホールに降りてきて過ごすことになっている。
まず昼食を食べ、その後順番にお風呂に入るのだ。
30人近くいるので早い人は1時前からお風呂に入るし遅い人は3時過ぎになる。
なので前もって何時頃お風呂に入るのか聞いといてとかつおさんに頼んでいたのだ。
相変わらずボケボケのかつおさんは連絡するのを忘れていたらしい。

「今から電話かけるわ」

急いで電話をかけていた。

「まだ風呂入ってないって。今からすぐ行きますって言うといたわ」

慌てていぶきの森へ向かったのだった。
ほんまちゃんとしろよ!
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昨日の続き

「また今度ゆっくり面会に来るときに何か持ってきます。今日は会わずに帰ります。今までは洗濯物を取りに来てもサッと来てサッと取って帰るだけでよかったのでそんなに苦じゃなかったんですけどね」

畑「そうおっしゃる方が結構いらっしゃいます。お仕事をされてる方はやっぱり家に帰ってからもお忙しいでしょうしね」

「そうなんですね。わたしだけではないんですね(笑) やっぱり部屋まで取りに行くとなれば顔も合わせるし、そしたらすぐ帰れるかどうか」

畑「それだったらこちらでお預かりして詰め所で渡すのはどうでしょう?」

ス「いやいや、今日の昼間もそういう話が出てたんですけど、一人にそういう事をすると私も私もってなったら困るよねって話になって、特別対応は止めましょうという事になったんです」

畑「そっか」

「そりゃそうですよね。いや大丈夫です。なんとかしますので」

やはりわたしのようにシステムが変わって困ったなあと思っている人は多いようだ。
けどスタッフさんの手を煩わすのは申し訳ない。
ちょっと憂鬱だが何とかなるさの精神で頑張ろう。
そしてこれからはかつおさんにもしっかり洗濯ものを取りに行ってもらおうと思う。
憂鬱には変わり無し


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