かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:疲れた

皆さま、あけましておめでとうございます

今日は綿子さんの誕生日。
茂造さんと綿子さんを家に連れて帰ってみんなでささやかなお祝いをしました。
もちろん外出です。
泊まりはなし!
だけどかなり疲れました(笑)
今日の話はまた後日ブログに書きますね。
とりあえずゆっくり休みたいと思います。
では、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ブログアイコン


↓ポチッと押して頂けると喜びます\(^^)/
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村


続き

携帯にハルちゃんから『〇〇方向へ向かって歩いています』とLINEが届いていた。
さすがハルちゃん気が利くよね。
その方向に歩いて行くと向こうから茂造さん達がむどってきているのが見え、無事合流できた。

わたしの顔を見るとかつおさんとハルちゃんが「じいさんと散歩するんは大変や!」と口々に言った。
よく話を聞くと茂造さんはちょっと歩いたら「疲れたが~。どこか座るとこないかのぉ」って言ったそうだ。
「そしたら部屋に戻る?って聞いたら「いや!戻らん!」って歩くんや。相当家に帰りたいんやろな。何回もそのやり取りしたんやで」
なかなか意思が固いようだ。

そうそう、わたし達が散歩していると同じように散歩しているご家族がいた。
おばあさんとそのお孫さんらしき女性とそのお子さんのようだ。
お子さんは幼稚園児くらいかな。
かわいい男の子だ。

「さっき茂造さんがあの人たち見て「あれ誰や?」って大声で言うて恥ずかしかったんや。失礼やん。急いで「すみません。ボケてるんで」って謝ったんや。そしたら「大丈夫ですよ。分かってますから」って。えっ?ってなっとったら「私たち隣の者です」って」

先日、茂造さんと相部屋になった方のご家族だったのだ。

「へぇ~、びっくりやな」

「だから茂造さんのこと知っとったんや」

この方たちもおじいさんのお見舞いに来て、ひ孫のためにちょっと外を散歩していたのだろう。
茂造さんもなんだか見覚えがあったから「あれ誰や」って言ってたのかな?
そしてなぜか茂造さんはひ孫くんと握手をしたそうだ。
やはりみんな子どもと触れあいたいのかな?
ゆうくんを連れて面会に行くと茂&綿以外の他の人達も嬉しそうに覗きに来たりするものね。
やはり子供は偉大だ!

そしてなんとかいぶきの森の前まで戻って来た。

「ここは佐藤さんか?」

「そやで」

いぶきの森と佐藤病院は隣接している。
佐藤病院にはよく通っていたので見覚えがあるのだろう。

「わし家に帰りたいんや」

「疲れたやろ。とりあえず部屋に戻ろうで」

「帰りたいんや」

ちょっと切なくなる。

「そうや、おやつ食べようで」

ベンチに座らせ持って来たプリンを食べさせた。
「おお~美味いのぉ~」と喜んで食べていたが「寒いのぉ」と言い出した。
すかさず

「食べたら部屋に戻ろう。部屋はぬくいぞ~」

なんとかだましだまし部屋へ連れて行ったのだった。
ふぅーーー!!
疲れたーー!!
ブログアイコン

↓ポチッと押して頂けると嬉しいな(*^ω^*)
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村



昨日の続き

そそくさとデイルームを抜けガラス扉の外に出た。
エレベーターの前まで来て4階に行かなければいけなかったことを思い出した。
綿子さんとは1階のホールで面会したので持って来た着替えをタンスに仕舞わないといけなかったのだ。
エレベーターの上がるボタンを押して待った。
が、なかなか来ない。
ずい分待ってやっと来たと思ったら車イスに乗った人たちで一杯だった。
どうも入浴が終わって4階に戻っている最中のようだ。
こりゃ当分待たないといけないなぁ。
なのでかつおさんが階段で4階まで登って着替えを片付けてくることにし、わたしはベビーカーにのったゆうくんとここで待つことにした。

はぁ~疲れたなぁ~と思いながらしばし休憩していると茂造さんの声が聞こえてきた。

「家に帰るんや!山田病院に行って腹が痛いのを診てもらうんや!」

声が大きいのでハッキリ聞こえる。
そして鍵のかかったガラス扉を開けようとガタガタいわせている。

ス「今日は土曜日やから山田病院は閉まっとるよ。月曜日まで待ってな」

「そんなことない!わし知っとるんや!前は開いとったわ!あんたが知らんだけや!」

ス「今は開いてないんよ」

「そんなことない!とにかく帰るんや!」

ガラス扉の前でまたも押し問答をしている。

ひえ~~!
わたしはベビーカーごと、茂造さんから見えない位置に移動した。
見つかったらややこしいことになりそうだ。

それにしてもスタッフさん達には本当に申し訳ない。
朝からずっとこの調子だったんだろう。
ああ言えばこう言う。
とにかく『家に帰ること』にとりつかれている茂造さんに何を言っても無駄のようだ。

茂造さんはガラス扉の前でかなり粘っていたが、疲れたのかようやく部屋へ戻って行った。
やっとやー。
見ているだけでも疲れる。
スタッフさん達、本当にご苦労様です。
我々は役に立たなくてすみません。
ブログアイコン


↓ポチッと押して頂けると喜びます\(^^)/
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村







昨日の続き

「じいさん、来たぞ」

「おっ!迎えに来てくれたんか!ほな靴履くわ」

「いやいや、違う違う!家には帰らんぞ」

「なんでや!」

「おやつ持って来たから食べようや」

「ほうか、これ食べたら帰れるんやの」

何を言っても『帰る』につながる。
こりゃ大変だ。

とりあえずなだめてベッドに腰かけさせおやつを食べさせた。

「美味いのぉ~~」

おっ?ちょっと気がまぎれたか?
と思ったがそんなに甘くはなかった。
お菓子を食べ終わるとまた「家に帰るんや」と言い出した。
一応理由があるようだ。

「腹が痛いんや。山田病院に行って診てもらうんや」

「何を言うとんや。ここはお医者さんやないか。ここは佐藤さんやが。ここで診てくれるわ」

「いや、違う!」

「違わへんわ。それに土曜日やから山田病院はもう閉まっとるわ」

「そしたら澤田医院に行くわ」

澤田医院?
そんな病院とっくの昔に閉院しとるわ。
もうかれこれ40年以上も前のことだ。
やはり茂造さんは今、小学生か中学生だった時代の中にいるようだ。

「澤田医院はもうないから。それに今日は土曜日やから下戸も月曜にならな診てもらえんぞ。それまで寝てじっとしとき」

「いや、帰るんや。帰ったら治る」

今日はゆうくんのことは眼中にない。
ひたすら「家に帰る」ことに執着している。
すみません、スタッフさん達。
わたし達の手には負えません。

この後も何度も何度も「帰る!」、「それはムリ」、「なんでや!」を繰り返した。
「なんでや?」に答えたところで全く理解しないし、話がかみ合わないので理論的な説明は不要だ。
ひたすら「ムリ」で押し通すしかない。

やがて押し問答に疲れたのかようやく「もう寝るわ」と言った。

やったーー!!
やっと終わったーー!!
ふぅーーー。

茂造さんがベッドに寝転んだらすかさず引き上げた。

部屋から出ると

ス「ありがとうございました」

やりとりは全部聞こえていただろう。

「いえいえ、全然納得していないのでまた帰るって騒ぐんじゃないかな。申し訳ありません」

ス「お疲れ様でした」

ホント疲れたーーー!!
ブログアイコン


↓ポチッと押して頂けると嬉しいな(*^ω^*)
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村



昨日の続き

それにしても今日の茂造さんは全く寝る気配がない。
2か月ぶりの帰宅が嬉しいようでかなりテンションが高い。
寝そうにないので早々におやつのケーキを出した。
誕生日といえばケーキ!
でもホールケーキは食べすぎると困るのでショートケーキを用意した。
ケーキは茂造さんの大好物だ。

「おお~!!これはええ!!」

ハッピーバースデーの歌を歌う間もなく食べ始めてしまった。

「ちょっと待て!フイルム剥がさな!」

かつおさんがあわててフイルムを除けてあげた。
食べている時だけ静かだ。
飢えてんなあ…

あっという間に食べてしまい、「美味かった!!」と言うと、また大声で喋り続けた。
本当に今日は絶好調のようだ。
その分周りは大変だ。
無限ループの話に付き合うのは疲れる。

茂造さんの話の中で一つ印象に残った言葉がある。

「わし、できるだけ長いこと生きたいんや」

そうしみじみ言ったのだ。
この前向きな生存欲が長生きの秘訣なのかもしれない。

「やっと帰って来れたが~。一体何年あそこでおったんかのぉ?」

ひょっとして退所したつもりか?
また施設に戻る時にひと悶着あるのではと不安になる。
が、夕方4時前、かつおさんが「じいさん行くぞ」と言うと素直に車に乗り、あっさり施設に戻って行ったのだった。

ホント今日は驚きの連発だった。
茂造さんが喜んでくれていたようなので良かったが。
とにかく疲れたーー!


↓ポチッと押して頂けると嬉しいな(*^ω^*)
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村


↑このページのトップヘ