かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:痴呆

今日のおやつはカステラだ。
2切れ持って来たのだが、案の定、綿子さんは「ひとつ置いといて・・・」と言い出した。
「それはイカン!」とかつおさんが言う前に「置いとくはイカンのやろが」と言った。
おっ!ちょっとは進歩したじゃないか。
よろしい。

綿子さんがカステラを食べているとゆうくんがジッと見る。
先日のあんまんの皮はお裾分けして二人で仲良く食べたがカステラはさすがにゆうくんにはあげられない。
こんな甘いものまだ食べさせたことはない。

綿「これ少し分けてやってもええかな?」

「いやそれは甘いからやらんとって」

ゆうくんに見られ続けて食べづらそうだ。
せっかくならゆうくんにも食べられるものにしたら良かった。
残念。

話は変わるが4階の綿子さんの部屋に行った時のこと。
綿子さんの相方が代わっていた。
部屋の入り口に名前のプレートが貼ってあるのだが、ついこの間まで隣のベッドに居た人は痴呆がかなり進んでいるためか普通のプレートではなくA4サイズの紙に大きく名前を書いたものを貼ってあった。
それが無くなって違う名前の普通のプレートが貼ってあった。
その人は別の部屋に移ったようで別の部屋の入り口にA4サイズの名札が貼られていた。
しかもお花紙で作った花が貼りつけられてかなり目立つようにしてあった。
その部屋は本来二人部屋だけど一人で使っているようだ。
やっぱり自分の物と他人の物の区別がつかないからかな?
綿子さんのタンスも触られるのを防止するために向きを変えたり位置を変えたりしていたもの。
けど防ぎようがないから一人にしたのかな?
そんな気がした。

ま、とにかく相方が代わって良かった。
これで物が無くなる心配もないし、少しは話し相手になるかも知れない。
今度の人とは相性が良ければいいなと思う。
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3月31日 月曜日

今日もかつおさんがいぶきの森へ洗濯物の回収に行った。
帰って来たかつおさんが「今日は久しぶりに隣のおばあさんに会うたんや~」と話しだした。
隣のおばあさんとは綿子さんの同室の方、隣のベッドの方のことだ。

「あれはイカンわ~。だいぶボケとるわ」

何?何?何があったんだ?

「おばあさんがカーデガンを羽織ろうとしとったんや。けど全然ちゃんと着れんでグチャグチャで肩に引っ掛けとるだけで無茶苦茶変な格好やったんや。わしびっくりしたわ!」

「肩に引っ掛けとるって、プロデューサー巻きしたんちゃうん?」

軽くボケてみた。

「そんなんちゃうって!プロデューサー巻きにはほど遠い格好や。ただただ、どこにそでを通すのか分かってないって感じや。ほんまグチャグチャやったんやで。それでわしがビックリしとったら、ばあさんが「あれで着とるつもりなんや」ってボソッと言うたんや」

「あらあら」

「あれではばあさんの話し相手にはならんと思うたわ」

なかなか相方に恵まれない。
残念だ。
それにしても隣のおばあさん、やっぱりかなりの痴呆なのね。
痴呆が進むと服もまともに着られなくなるのか。
怖いなぁ。
ほんとボケたくないなとつくづく思う。
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茂&綿が入所しているいぶきの森は4階建てで、入所者の居室は2階から4階のフロアにあるのだが、やはり2階に入所している人が一番厄介な手がかかる人が多いようだ。
同じ痴呆の方でも4階の方がまだましな人が多いと思う。
3階は行くことがないのでよく分からないが。

そして2階の中でも特に厄介な人はスタッフの詰め所に近い場所が指定席になっているようだ。
もちろん茂造さんは詰め所に近い場所だ。
時々席替えをするが、茂造さんの場合は同じテーブルの右から左に移る程度でほぼ位置が変わらない。

そしてここ最近、茂造さんの近くの席にいる人たちがかなりクセ強さんになってしまった。
先日ブログに書いた新入りらしきおばあさんは相変わらず隣に座っているおばあさんとどうやったら家の人に迎えに来てもらえるかという話を大真面目にしている。
いい加減あきらめろよ!
真剣に相談にのっているおばあさんもやはりかなりきているのだろう。
他にも大声で「助けてください!」とか「ご飯を食べさせてください!」などと叫び続けているおばあさん。
頭にヘッドギアをつけているおばあさんもいる。
この人はじっとすることが苦手なようだ。
今日も両手でテーブルをバンバン叩いていた。
勝手に動いてケガをするからその予防でヘッドギアを付けているんだと思う。
そしてそのおばあさんの向かいに座っているおばあさんはいつも怒っている。
常に口がへの字だ。
「助けてください」と叫ぶ人には「うるさい!黙っとき!」
テーブルをバンバン叩く人には「やかましい!じっとしとき!」と叱りつける。
ま、言われた方は全く気にしてないから効果は無いのだが。
とにかく2階はヘビーだ。
スタッフさん達も大変だろうと思う。
見てるだけなら面白いんだけどね。
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12月24日 火曜日

昨日は仕事を休んで病院へ行ったり買い物に行ったりバタバタしていていぶきの森へ寄るのをすっかり忘れていた。
なので今日、仕事の帰りに寄った。
ま、今日は茂造さんの洗濯物を回収するだけだから楽勝だ。

受付カードを記入しエレベーターに向かっていると仕事を終えて帰ろうとしているスタッフさんに会った。
4階担当の顔見知りの方だった。

「いつもお世話になります」

ス「あっ、ちょうどよかった。綿子さん、今日お風呂に入ったので洗濯物があるんですよ。いえ本来なら今日は3階の人たちの入浴日なんですけどね、今、3階は感染対策で入浴が中止になってまして。それで4階の人たちが今日入浴することになったんです」

「あらそうなんですね。そしたら4階にも寄って帰ります。ありがとうございます」

ということで綿子さんのところにも寄らなければならなくなった。
じゃあ先に4階へ行こう。

エレベーターを降りデイルームをサッと抜けた。
部屋に入り洗濯物を回収しさっさと帰ろうと思ったが、一応タンスの中を覗いておこうと思い直した。
扉を開けるとまたも見知らぬ服が入っていた。
おいおい、また?
取り出して名前を確認したらやっぱり同室の方の名前が書いてあった。
土曜日に会った時にも感じたが、やはりかなり痴呆が進んだ方なのだろう。
綿子さんが間違えたのではなく、隣のおばあさんが綿子さんのタンスに入れているのだろう。
間違いないと思う。

そしてこの服はやはりスタッフに届けることにした。

「これ綿子さんのタンスに入ってたんですけど隣の方の物のようなんです。返しといてもらえますか」

ス「あら~すいません。勝手に入れちゃったんでしょうねぇ」

この口ぶりからもやはり犯人は隣のおばあさんのようだ。
この間は綿子さんがもうろくしたのかと思ったが違ったようでホッとした。

帰りにデイルームの綿子さんが座っているであろう場所をちらっと見てみた。
この間スタッフさんに教えてもらった位置に綿子さんは座っていた。
が、うつむいて覇気のない顔をしていた。
なんだか元気がなくて急に歳を取ったように見えた。
スタッフさんに席を聞いて無かったら綿子さんと気付かなかったかもしれない。
米さんが亡くなったダメージがきてるのだろうか?
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鬼門のおやつタイムが終わり、しばらくゆうくんを囲んで談笑していた。
部屋はふだんドアを開けっ放しにしているのだが、今日はスタッフさんがエアコンをつけてくれたので閉めていた。
けどここはやはり老健施設。
引き戸の大きなドアにはガラスをはめ込んだ小窓があって外から部屋の中が見えるようになっている。
その小窓から中を覗き込んでいるおばあさんがいるのに気付いた。
もしかして同室の方かな?
リハビリが終わって戻って来たのかな?
急いでドアを開けて「こちらの部屋の方ですか?」と尋ねた。
おばあさんは何やらもごもご言っているが何を言っているのか分からない。
部屋に入って来るわけでもなく入り口に立ったまま、もごもご言うだけなのだ。

「綿子さん、こちらの方って同室の人?」

綿「ああ、そうや」

やっぱり。

「すいません、どうぞ入ってください。私たちはもう帰りますので」

おばあさんはやはりもごもご言うだけで会話にならない。
結構、痴呆が進んでいるようだ。

わたし達は急いで帰る準備をした。
ゆうくんを先日のように綿子さんのシルバーカーのカゴに入れた。
綿子さんが嬉しそうにシルバーカーを押して廊下に出た。
するとさっきまでもごもごと何を言っているのか分からなかったおばあさんがシルバーカーの前にしゃがみこんでゆうくんを見た。
そしてニコニコ笑いながら「あら、可愛い~」と言ったのだ。
そして「ほら!ほら!」と手をたたいてゆうくんの気を引こうとする。
「この子女の子?」
「いえ、男の子です」
「ほうな~」
ちゃんと会話出来るじゃないか!
さっきまでの様子とは大違いだ。
別人かと思うほどだ。
おばあさんはそのままゆうくんの前から動かず何度も「可愛いなぁ」を連発していた。
綿子さんが「ありがとうございます」と返していた。
これをきっかけに仲良くなれればいいなと思う。
それにしてもやはり赤ちゃんは偉大だ。
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