かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:眠剤

それともう一つ、気になっていた綿子さんの薬のことを聞いてみた。

「先日、糖尿病の薬を止めるっておっしゃてたじゃないですか。あれって糖尿病のお薬だけのことで、他の高血圧や高脂血症とかの薬はまだ飲んでるんでしょう?」

大「いえ、高血圧の薬とか他にも色々飲んでた薬はもうずっと前に止めました」

「えっ?そうなんですか?いえね、この前、綿子さんが「もうなんも薬飲まんでええ様になったんや。もう退院してもええって事かのぉ」って言ってたんですよ。わたしはてっきり糖尿病の薬を止めるだけで他の薬は飲んでると思ってたから変だなと思いまして」

大「血圧も正常値ですし、他のものも飲まなくても大丈夫だったり、ずっと飲み続けるのも高齢者には良くないものもあったりで大分前に止めたんです」

「そうだったんですか。それは知らなかったものですから綿子さん何をボケボケ言うとんやろかと思ってました。それにしても凄いですね。食事療法でずい分健康になったんですね」

大「そうなんです。それで糖尿だけはなかなか数値が正常にならなくて薬が出ていたんですけど、それもやっと落ち着いたので。今は何も飲んでませんよ」

「えっと、眠剤もですか?」

大「はい」

ええっ!!!!
なんだって!!

「眠剤を飲まなくてもいられるんですか?あの綿子さんが⁉いえ、家にいた頃は眠剤だけは毎日忘れずに飲んでて、残りが少なくなると貰いに行かないとってうるさかったんですよ」

大「ここでは飲まなくても大丈夫みたいですよ」

これには本当に驚いた。
ほぼ依存状態だったのに、飲まなくても過ごせるようになるとは。
規則正しい生活をしてカロリー計算された食事をとるとこんなにも健康になれるのね。
けど痴呆だけはどうにもならないのね…。
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11月11日 土曜日

今日はかつおさんは営農集団の仕事へ出かけて行った。
わたしはいつものように実家の両親と買い物に行き、11時過ぎに家に戻った。
急いで保険証を持って佐藤病院へ行かなくては。
綿子さんの眠剤が残り3錠しかない。
電話で処方を依頼した。
佐藤病院は土曜日は半ドンだ。
なので急いで行かないと薬がもらえなくなってしまう。

焦りながら玄関の鍵を開けていると「好子さん!」と綿子さんに声をかけられた。
えっ?どこ?
誰もいないと思っていたのでとても驚いた。
全く視界に入って無かった。
綿子さんは我が家の庭の隅に置いてあるベンチにドカッと座っていた。
このベンチ、長年風雨にさらされてガタがきている。
グラグラしていて、いつ壊れてもおかしくない。
なのでオブジェとして置いてある。
綿子さんが勝手に座っているのを見つけるたびに「このベンチは壊れかけで危ないから座らないで」と言っているのだが気付くと座っている。
だからこそ隅の方に追いやったのに…。
ひっくり返っても知らんで。
キルポイントが増えた

綿子さんはわたしかかつおさんが帰って来るのを待っていたようだ。

綿「さっき麦さんが来たんや。それでかつおに渡してって栗おこわを預かっとるんや。すぐ持ってくるから待っとって」

「いや、すぐ出かけないかんのや。佐藤さんに薬をもらいに行くから。昼までに行かないかんから時間が無いんや。おこわは夕方にでも、もらいに行くわ」

綿「えっ?薬?もしかして私のな?」

「そうやで」

綿「私も一緒に行かんでええの?」

「眠剤だけやから大丈夫や」

綿「いや~いつも悪いなぁ。好子さんに手間かけて。悪いから私も一緒に行くわ」

「いやいや、ええから」

必死で断り、さっさと車を出したのだった。
なんで一緒に行かないかんのや。
そっちの方が手間やん!
勘弁してよ。

きっと暇で仕方ないのだろう。
けど暇つぶしに付き合う余裕は、時間的にも気持ち的にもありません!


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9月15日 金曜日

夕方6時過ぎ、綿子さんがやって来た。

綿「かつおはまだ戻らんのな?」

「まだやな。遅いみたいや。帰って来たら電気を見に行くように言うわ」

綿「そうな。いやそれより薬が無いんや」

「は?薬はカレンダーにして持って行っとるやろ?土曜日まではあるはずやで」

綿「寝る分の薬(眠剤のこと)がもう無いんや」

「それやったら自分の部屋にでも持って行っとるんやろ。ちゃんと1週間分持って行ったんやから、あるはずや。ように探してみて」

綿「いや、探したんや。探しても無いんや」

「そしたら2日分いっぺんに飲んだんやろ。そうやって飲んだらイカンから小袋に入れてカレンダーにしてあるのに、他の日のぶんを飲んだらイカンやん」

綿「まちごうて飲んだんやろか。でももう無いんや。あれが無かったら寝られんのや。寝れんかったらしんどうて、しんどうて」

仕方ない。

「しゃあないな。そしたら、これ」

ストックから一つ渡した。

「ちゃんとその曜日のとこのを飲むんやで。量は決められとるんやからな。ようけ飲んだら体に悪いんやからな」

綿「あ~良かった~。ほな、ありがとう」

聞いてるのか?
眠剤が手に入った途端、さっさと帰って行った。

あんなに眠剤がないと寝れないと言っているが、1週間分のお薬カレンダーを交換するとたいてい1、2回分は飲み忘れていて残っている。
飲まなくても寝れてるじゃん!!
きっと気持ちの問題なんだろう。


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※結構飲み残しがあるんです

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7月29日 土曜日

朝、8時過ぎ綿子さんがやって来た。

「なんや?おかん」

綿「昨日、全然寝られんかったんや。薬も飲んだんやけどのぉ」

「ほうか。それやったら仕方ないのぉ」

綿「寝られんかったからしんどうて、しんどうて。だから佐藤さんに連れて行ってくれんかのぉ」

「アホ言え!病院行ったって一緒やわ。2日前に薬も貰ってきたのに」

綿「寝られんかったらどれだけしんどいかお前には分からんのや!」

「そしたら今から寝たらええやないか。今日はデイも無いし。エアコンつけたら気持ち良ーく寝れるわ」

綿「そんなんと違う!」

「違う事ないわ。普通の人でもこんなに暑かったら寝苦しいて寝れんのに。エアコンつけたら寝れるわ」

綿「もうええ!」

「ええんやったらええが!」

ケンカ別れとなった。

眠剤は2日前に貰ってきたばかり。
それを飲んでも寝られないと言われても病院だって困るだろう。
ま、佐藤先生なら優しく話を聞いて
「そうですか。それはしんどいでしょうねぇ。でもこれ以上はお薬を出せませんからねぇ。適度に体を動かして、あまり気にしない事ですね。せっかく来たのでビタミン剤でも打って帰ったらいいですよ」
とでも言うだろう。
結局電気代より高くつく。
かつおさんは2時間は取られるだろう。
本当に勘弁してほしい。
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6月10日 土曜日

今日は綿子さんを佐藤病院へ連れて行った。
みどり整形を退院してからまだ一度も受診していなかった。
先々週は眠剤だけ処方してもらったのだが「一度、本人を連れてきてください」と言われていた。
その眠剤がもうなくなるので、また処方してもらうためにも一度連れて行く必要があったのだ。
いろいろ気になることもあるのでわたしも同行する事にした。

朝8時半過ぎ、かつおさんが綿子さんに電話をかけ「9時に佐藤病院に行くからの。着替えて出かける準備しとけよ」と伝えた。
45分頃迎えに行くとちゃんと準備が整っていた。

「久しぶりに佐藤先生に診てもらおうな。先生からも一度診せてくださいって言われとったんや」

綿「そうな。良かったわ~。もう薬がないからどうしようかと思っとったんや」

薬がないって?
何を言ってるんだ?
薬は全部わたしが管理して、1週間ごとにお薬カレンダーにして届けている。
残りがいくつあるかなど、分かるはずも無いのに。
以前は眠剤だけは綿子さんが握っていたのだが、残数が把握しにくいのと、ボケが進んできたので、間違えて何度も飲むのを防止するために眠剤もわたしが管理する事にした。
なので残りの数は分からないはずなのだ。
いちいち説明するのも面倒なので、適当に話を合わせる。

「そうな。そら、良かったわ。先生に診てもらってお薬もらってこうな」

綿子さんは「さあ、行こか」と椅子から立ち上がるのだが、よろよろと倒れそうになる。
庭に出るまでに3度よろっとした。
そして相変わらず「腰が痛うていかんのや~」と言う。
ひとりの時はよろけることもなくスタスタ歩いとるやん!
そう思っているが口には出さない。

綿「病院の帰りに買い物に寄るんな?」

「寄らへんで。綿子さん、こんなによろよろしとるし、腰も痛いのに買い物や行けんやろ。また適当に買ってきてあげるわ。もっとしゃんと歩けるようになったら一緒に買い物に行こうな」

綿「そうな」

不服そうな顔だが、反論できないようだ。
しめしめ。
しかし、病院に向かう車の中で
「もう食べるもんが無いんや。梅干ししか無いんや」
と言い出した。

「そんなことないやろが」

綿「いや、それしか無いんや」

「そしたらお昼までに何か買って届けるわ」

綿「そうな」

どうも買い物に行きたくなってきたようだ。
一時よりは元気になったのだろう。
けど、わたし達の前でよろよろしている間は買い物には行けませんよ。
その『弱ってますアピール』をしている間はしっかり乗っかりますからね。
元気になってきた証拠かも

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