かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:知らん

ようやく親せきの二人のことについての話が終わり、茂造さんはまたかりんとう饅頭を食べ始めた。
さっきの会話中、興奮していたようで全然食べていなかった。
で、やっと食べ始めたと思ったら、今度は「わし、ゆうきや知らん」と言い出した。

「何を言うとんの。じいちゃんのひ孫やん」

「あんな大きんなったん、知らん!」

おいおい!
さっき「ゆうく~~ん」って言うとったやん。
訳分からん。

とにかく今日は良く喋るのでおやつが食べ終わらない。
さっさと食べてくれー!
ようやく食べ終わったので桃のジュースを勧めた。

「いらん!」

「そんなん言わんと。ちょっと飲んだら口がさっぱりするで」

茂造さんは渋々飲み始めた。
途端、

「これ甘いが!」

「そらジュースやからな」

「美味いが!」

「それは良かった」

「わしこれ牛乳かと思とったんや」

同じ紙パックだからそう思ったのだろう。
ジュースと気付いた茂造さんは「これは美味い!」を連発しながら飲み干した。

それにしてもやっぱり牛乳は飽きたのか飲みたがらないのね。
こりゃあスタッフさんも大変だ。

ようやくおやつを食べ終えたのでホールに連れ戻した。
帰ろうとしたらまたも「家に連れて帰れってくれんのか?」と言い出した。

「そやな。今日は無理や」

「いつになったら帰れるんや?」

「先生がええって言うたらや」

「ほうか」

やれやれ。
ようやく任務完了だ。
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9月26日 木曜日

今日も洗濯物の回収はかつおさんだ。
朝、いぶきの森へ持って行く着替えを畳んでいたら、靴下が1組と片一方だけのものがあった。
実は先週持ち帰った茂造さんの洗濯物の中には靴下が片一方しかなかったのだった。
一応、名前は書いてあるが片方だけ無くなるとまず出てこない。
なので諦めていた。
けど火曜日に回収した洗濯物の中に入っていたようだ。
良かった~。

火曜日はかつおさんが回収に行き、持ち帰って洗濯もかつおさんがしたのだった。
なのでわたしはこうやって畳む時まで気付かなかったのだ。

「かつおさん、こないだ茂造さんの靴下、片っぽ無いって言うとったやつ出てきたんやな。火曜日の洗濯物の中にあったんやな」

「えっ?そうなん?」

「は?かつおさん洗濯した時に気づかんかったん?なんぼなんでも干すときに気づくやろ!」

「そんなん知らんが。気にしてないわ」

マジか⁉
火曜日は茂造さんの洗濯物だけなので量は少ない。
基本ズボンとポロシャツと肌着のシャツとフェイスタオル1枚と靴下だ。
なのでそれ以外のものがあればすぐ気づくでしょ。
それなのになんで気が付かないかな?
嫌々やってるからとしか思えない。
あなたの親でしょうが!!
私は基本サポートのはずやで!
もっとしっかりやってください!!
まあ私も見る自信が無いが

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27日、金曜日。
昨日の鍵の事もあるので、かつおさんは朝早くから茂&綿の家へ行った。
結論から言うと鍵はちゃんと見つかった。
予想通り茂造さんのポケットに入っていた。
かつおさんはまず玄関横の鍵置き場の周りを探したが無かったそうだ。
そこで茂造さんに聞いてみた。

「じいさん、玄関の鍵知らんか?」

「知らん」

昨日も綿子さんに責めるように問われたのだろう「わしは知らんわ!」と怒り出したそうだ。
かつおさんは落ち着いて優しく

「でも昨日帰って来て玄関を開けたのはじいさんやろが?」

そう言われて少し記憶がよみがえったらしい。

「そうやったのぉ」

「ちょっと見せてくれ」

とポケットに手を入れると鍵が出てきたのだった。
(茂造さんはいつもダウンジャケットを着たまま寝ている)

「ほれみ、あったやないか」

かつおさんはサッサと鍵を元の場所に戻そうとしたが、また同じことが起きたら困ると思い茂造さんに
「ちゃんと元の場所に戻しとかないかんぞ」と優しく言って聞かそうとした。

「何やそれ?」

「何やって玄関の鍵やが」

「どこにあったんや?」

「じいさんのポケットやないか」

しばらく考えていたのか少し間が開いて

「かっ!」

と言ったのだった。
そしてちょっと照れくさそうに笑ったそうだ。
てへぺろ

かつおさんもだいぶ茂造さんの扱いに慣れてきたようだ。
茂造さんは責めるような言い方をしたり、怒りながら言うとすぐ反発して怒り出す。
けど優しく話しかけると割と素直に応じてくれる。
話し方一つだ。
綿子さんはそれが分からないのかできない。
なのですぐ茂造さんを怒らせる。
で、自分も腹がたつ。
そして負の連鎖になってしまうのだ。
頼むから巻き込まないでくれー。


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