かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:綿子さん

わたしが米さんの訃報をかつおさんから聞いたのが午後6時過ぎだった。
かつおさんは出張先からの帰宅途中で訃報の連絡を受けたそうだ。
かつおさんから「駅まで迎えに来て欲しい。そしてそのまま麦さんちに向かい、麦さんを拾って米さんちまで連れて行って欲しい」と頼まれた。

夜8時頃、駅にかつおさんを迎えに行き麦さんを拾って米さんちに着いたのは8時半過ぎだった。
米さんちにはかっちゃんとゆきちゃんがいた。
米さんはとても穏やかな優しい顔をして眠っていた。
あまり苦しむことなく眠るように逝ったそうだ。
そう聞いてちょっとほっとした。

それからお通夜や葬儀の打ち合わせが始まった。
やはり家族葬にするそうだ。
日程等はすでに葬儀会社と決めてあった。
後はどこまで知らせるかなどの相談だ。
結局米さんの兄弟に知らせるのみとなったようだ。
で、その連絡は麦さんがするそうだ。
やはり兄弟のとりまとめ役。
頼りになる。

あとは綿子さんをどうするか。
近年、綿子さんの兄弟が亡くなった時はコロナもあったり入院してたりで葬儀に出たことはない。
が、今回は出ようと思えば出られるだろう。
外出の制限もないし、骨折後ずい分回復しているので何とかなるだろう。
わたしとかつおさんでサポートすれば大丈夫では。
本人だって葬儀に出たいだろうし。
なので葬儀には出席の方向で話をすすめた。
ゆきちゃんから「綿子さんはどうかな?仕上げまで居れるやろか?」と質問を受けた。
仕上げに参加するとなると料理の手配をしなくてはならないからある程度参加する人数を把握したいそうだ。
仕上げまでとなると長時間だ。
けど途中で帰らせる方が難しいだろう。
ま、何とかなるだろう。
という事で仕上げまで出席することとなった。

続く
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昨日の続き

あと他にも聞きたい事があった。

「あの~ここはお花とか持って来てもいいんですかねぇ?」

ス「お花ですか?」

「綿子さんお花が好きで、家にいた頃はよくお花を飾ってたんです。デイサービスにも持って行ったりしてたし」

ス「ここでもなるべくお家にいた時のようにできたらと思ってるんです。お花を飾ったりするのはいいんじゃないかなぁ」

「でもガラスや陶器の花瓶はダメですよねぇ。それにハサミとか持ち込んでもいいんでしょうか?面会が緩和されたので週に何度かはこうやってここに来ますので、週1くらいで花を持って来て、枯れた花は持ち帰ろうと思うんです。その間の管理を綿子さんにしてもらったらと思いまして。お水を入れ替えたり、傷んだところをカットしたりお世話をするのも綿子さんにとっていいんじゃないかなと思うんです」

ス「いいと思います!ハサミはスタッフの方でお預かりしてて、使う時に声をかけてもらったらお渡しするようにとか対応できますし、花瓶は割れる物はやはり危ないのでオアシスに挿すとかとかしたらいいんじゃないかな?いろいろ工夫すれば出来ると思いますよ。綿子さんにとっても、いい事だと思うし。けど私の一存では決められないので一度マネージャーと相談させてください」

「分かりました。よろしくお願いします」

ス「今なら紫陽花とかいいですよね」

「紫陽花と言えば、去年はうちの庭の紫陽花を綿子さんが大量に切って活けてたんですよ。家の中だけでなくてさくら苑にも持って行ったりして。庭の紫陽花が坊主のようになっちゃって(笑)」

ス「あら~(笑)」
ばらしちゃった

気さくで話しやすいスタッフさんだったのですっかり話し込んでしまった。
ほんと色々話せてよかった。
お花の件は何とかなりそうだし、楽しみだ。



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6月27日 木曜日

今日も仕事帰りにいぶきの森へ寄った。
今日は綿子さんのところへも行かなければならない。
ちょっと憂鬱。

まずは4階へ。
食堂には入所者さん達が勢ぞろいしていたが、まだ食事は届いてないようだ。
綿子さんも暇そうにキョロキョロしている。
絶対見つかるだろう。
毎回スタッフさんに盾になってもらったり、コソコソするのもなんだし腹をくくろう。
食堂を通り抜けながら綿子さんに向かって手をあげ、サササっと部屋へ向かった。
綿子さんはすぐに気付いた。
驚いたような顔をしたと思ったらすぐに立ち上がり追いかけてきた。
やっぱりこうなるよね。

綿「好子さん来てくれたんやなぁ」

「洗濯物を取りに来ただけやから綿子さんはあそこで座っとったらええで」

綿「まだご飯来てないからええんや」

かつおさんから聞いた話と全く同じになった。
二人で部屋へ。

「これが洗濯してきたやつやから。こっちは持って帰るわな」

綿「面倒掛けてすまんなぁ」

「いえいえ」

綿「仕事の帰りやろ?忙しいのに悪いなぁ」

「いえいえ、今から茂造さんのとこにも寄って帰るんや」

綿「そうな。すまんなぁ」

「また来るわ」

綿「そしたらエレベーターのとこまで一緒に行くわ」

またも二人で並んで歩いたのだった。
悪いなぁと思うなら放っといてくれるのが一番なんだけどなぁ。
その方が早いし。
けどそんな事言えない。
週に一回だしお付き合いするとしよう。
ま、思ったよりはあっさりしてたから良かった。
これならそんなに苦じゃない。
案ずるより産むがやすしだね。
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6月8日 土曜日

今日の午前中、かつおさんはいぶきの森へ出かけて行った。
茂造さんの介護保険の新しい保険証が届いたので事務員さんに見せるためだ。
土曜日の午前中なら事務員さんがいるので見せに行くのはそこしかない。
それと茂造さんにアルバムを届ける&綿子さんにも先日の写真を届けるという用事があった。

受付で事務員さんに保険証を見せ、近くにいたスタッフさんにアルバム&写真をことづけてさっさと帰る予定だったのだが、運悪く綿子さんに気付かれてしまったそうだ。
ちょうど入浴日なので1階のホールにいたのだ。
衝立があるのでお互い見えづらいのだが、見つかってしまったのだった。
そそくさと帰ろうとしているとスタッフさんに呼び止められ「綿子さんが会いたいとおっしゃっています」と伝えられたそうだ。
かつおさんは仕方なく面会したそうだ。
目ざとさは衰えず

綿子さんは開口一番「私、いつ家に戻ったらええかのぉ?」と言ったそうだ。
このところこればっかりだ。
面会するといつもこのセリフが出てくる。
先日家に連れて帰っていた時にも同じことを言っていた。
そのたびにかつおさんが「家に帰ったら一人きりやぞ。一人でやっていけるんか?無理やろが」と言うのだ。
すると綿子さんは「そやのぉ」と言うのだ。
これが毎回のお約束のように繰り返されている。
けれどたまに綿子さんが「お前の世話になるわ」ということがある。
それを聞くとかつおさんは「そんなん無理や!わし出張でおらんからの!」と興奮する。
かつおさんは未だに家に居ても綿子さんの足音が聞こえた気がしてドキッとすることがよくあるそうだ。
とにかくストレスだったのだろう。
綿子さんが家に戻ったらと考えるだけで血圧が上がるようだ。
綿子さんも家に帰るのは無理だと半分は分かっているようで、どうしても連れて帰ってくれとは言わないが、顔を合わすたびに「いつ帰ったらええかのぉ?」と言われると地味にストレスになる。
なので会うのを避けてしまう。
負のループなのだ。
なので今日も会わずにさっさと帰ろうと思っていたのに目ざとく見つけやがってとブツブツぼやいていた。
かつおさんもいちいち真に受けないでサラッと交わしてほしいものだ。


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その後もとにかく家中のチェックに余念がない綿子さん。
しまいには洗濯機の中まで覗き込んでいた。
は?何のため?
とにかくまだこの家に執着があるようだ。
ここは私の家だ!という意識が強いのだろう。
ま、まだ入所して3カ月、もう少し時間が必要か。

会食後もまた自分の部屋へ行き、そこら中の棚を漁っていた。
そして「財布が無いんや」と言う。
財布をしまってあるところは分かるがお金を施設に持ち込まれては困るから出すわけにいかない。
そっと見守りながら気が済むまで探させていたら記念硬貨のセットを見つけたようだ。
実は綿子さんは記念硬貨と切手を集めるのが趣味だったようでそういった物がたくさんあった。
それは手を付けずにそのままにしていた。
そして見つけた記念硬貨のセットを翔ちゃんに差し出し「これやるわ。売ったら結構な値になるはずや」と言った。
そうか翔ちゃんに小遣いを渡したくて財布を探していたのね。
財布が見つからなかったので記念硬貨を渡すことにしたという事のようだ。
しかし翔ちゃんは「いや、ええわ」と断った。

綿「そんなん言わんと。結構価値があるんやぞ」

綿子さんはそう信じているようだが後で調べてみると『内閣制度創始100周年記念硬貨セット』はほとんど価値が付いていなかった。
ま、ここでも綿子さんのあげたがりが発揮されたわけだ。
翔ちゃんは綿子さんがしつこいので渋々受け取ったのだった。
流通量が多すぎて…

今回は翔ちゃんに渡すだけで終わったから良かったが、いぶきの森に持ち帰りスタッフに渡そうとしたら大変だ。
やはりお金や金目のものは全て回収しておかなくては。
次回までの課題だな。


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