かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:翔ちゃん

5月4日 土曜日

今日も朝からせっせと洗濯だ。
昨日からいったい何回洗濯機を回した事だろう。
けどこの晴天を活かして冬物を片付けたい。

かつおさんは営農集団からお呼びがかかり農作業へ出かけて行った。
数くんは今日も仕事だ。
なのでうちにはわたしとハルちゃんとゆうくんと翔ちゃんのみ。
ところで今日はどうしても買い物に行きたかった。
ミルトンを買ったものの置き場がなく困っていた。
うちの台所は対面式なのでスペースが限られているのだ。
そこでワゴンを買ってそこにミルトンやそのほかのベビー関連の物を置くようにしようと思いついた。
これはいずれハルちゃん達がアパートに戻る時には持って帰ってもらおう。
なのでハルちゃんと一緒に買い物に行きたかった。
今日なら子守りがいる。
ずい分と頼りないが。
しかし明日もかつおさんは営農の仕事があるそうだし数くんも仕事だ。
やはりここは翔ちゃんに頑張ってもらうしかない。
翔ちゃんに赤ちゃんの抱き方をレクチャーし、午後1時過ぎ、授乳を終えたタイミングでダッシュで買い物に出かけた。
家から一番近いホームセンターでワゴンを探した。
なかなかいい感じのワゴンがあった。
普段なら他の店も回って出来るだけ安くていいのを探すところだが時間が無い。
これでいいじゃん。
上等、上等!
急いで支払いを済ませ家に戻った。
正味1時間。
バタバタだ。

家に戻るとゆうくんは寝ていた。

「大丈夫やった?」

「二人が出かけて暫くしたらグズグズ言い出して、抱いたら大人しくなったんやけど、しばらくしたらまたグズグズ言い出したんや。それでベッドに寝かせてルナシーを爆音でかけたら寝たんや」

はぁ?爆音⁈

ゆうくんの枕元には翔ちゃんのスマホがおいてありルナシーの曲が流れていた。
爆音と言うのは冗談で、枕元のクッションの隙間にスマホを差し込んでいたので音がこもりちょうど胎内音の様な感じになっていた。

翔ちゃんなかなかやるやん!!
ど素人やのになかなかうまい対応策を見つけたやん!

ハルちゃんは「へぇ~ルナシーかけたら寝るんや!ええ事聞いたわ!」と喜んでいた。
ちなみに曲は「ROSIER」だそうだ。
かなりロックな曲だ。

「マザーちゃうんや」

「あれはバラードやからあかん」

ロックのリズムが心地よいのか河村隆一の声が効くのかは不明だがゆうくんはよく寝ていた。
ゆうくん将来はロッカーになるかもね(笑)
my rosy heart ♪



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昨日の続き

そのうちまた茂造さんが名前の確認を始めた。
かつおさんを見て「お前は秀夫かの?」
「違う、かつおや!」
翔ちゃんを見ながら「誰かの?」

「翔平や」

「じいさんの孫やないか」

「ほうか。で、ナンボになるんや?」

「30や」

「そしたら嫁はおるんか?」

「いや、おらん」

「ええっ!!それはイカン!!30にもなってまだ嫁もろてないんか!」

わたしとかつおさんは大爆笑してしまった。
茂造さんは本気の説教モードだ。
翔ちゃんは勘弁してくれー!!といった顔をしていた。

「早よ、嫁もらわないかんぞ!!」

「頑張るわ」

「おう!そしたら手を出せ」

翔ちゃんが手を差し出すとガッチリ手を握り

「頑張れよ!!」

激励されたのだった。
この時ばかりはボケていない人のようだった。

その後かつおさんに向かって

「お前は嫁おるんか?」

「おるわ!ここにおるやないか」

「わたしや!」

「ほうか」

わたしの存在なんてそんなもんですよ。
分かってましたよ。

それにしても茂造さんにとって結婚して嫁をもらうという事は最重要事項のようだ。
あの年代の人の価値観を垣間見た気がした。

その後も和気あいあい、楽しく話をすることができた。
なかなか楽しい面会時間だった。
また会いに行こう。
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昨日の続き

午後2時半過ぎ、翔ちゃんとハルちゃんがやって来た。
久しぶりに茂造さんの顔を見に来てくれたのだ。
翔ちゃんは夏に一度いぶきの森へ面会に行ったことがあるが、ハルちゃんは茂造さんが入所して以来会って無かったので7か月ぶりだ。

二人が来てくれたことだし、そろそろ起こしてケーキを食べさせようと部屋に向かっていたら、ちょうど茂造さんが起きてきた。
翔ちゃんとハルちゃんを見ても誰か分からないようだった。
翔ちゃんに向かって「秀夫か?」と言う。
茂造さんの口から出るのは、兄弟の名前が多い。
子供の頃のことの方が記憶に残っているのだろう。

リビングのソファーに座りみんなでケーキを食べた。

「おお、美味げなのぉ」

真っ先に食べ始めた。

「美味いのぉ!」

やっぱりケーキは大好きなのだ。
用意してよかった。

そしてケーキを食べ終えるとまた始まった。

「お前はかつおか?」

「翔平やで」

「あれは誰や?」

「ハルちゃんや」

「おお!ハルちゃんか!」

「あれは誰や?」

「かつおさんや」

「かつお言うたらわしの息子かのぉ?」

「そうやで。よう分かっとるやん」

ほめると嬉しそうな顔をする。

「これ誰や?」

「好子や」

「あれ誰や?」

「翔ちゃんや」

「翔ちゃんはわしの息子や」

「違うで、孫やで」

「もうわしの頭はバカになってしもうてイカンが」

昼と同じで名前の確認作業ループが延々続いた。
そしてハルちゃんを見て

「これ誰やったかのぉ。そうやチョコや!」

皆きょとんとした。
何を言い出したんだ?
けどハルちゃんを見て気付いた。
ハルちゃんが着ていたトレーナーに大きく羊のイラストと『チョップ』と文字が書いてあったのだ。
IMG_4390
チョップがチョコに見えたようだ。
みんな大爆笑だ。
本人はボケで言っているつもりはないのだけれど面白くてたまらない。
さすが茂造さん!
笑わせてくれるぜ!
そしてこれ以降、いくら訂正してもハルちゃんは『チョコ』になってしまった。

今回、半日程度だが家に連れて帰って、色々刺激も多かったのではないかと思う。
きっと施設ではこんなに会話をすることもないだろう。
少しでも茂造さんのためになったのなら連れて帰って良かったと思う。


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金曜日の早朝、翔ちゃんがやって来た。
「今日は大阪に出張で明日の午後に帰って来るので車を置いとかせてほしい。
そして3連休なので土、日に泊っていくわ」との事だった。
大阪には電車で行くとの事で駅まで送っていった。

そして夕方、デイサービスから戻った綿子さんのレーダーに翔ちゃんの車が引っかかった。
さっそく我が家にやって来た。

綿「そこに白い車が止まっとるけど誰か帰って来とるんな?ハルちゃんか翔ちゃんが帰って来とるんかと思うて」

翔ちゃんの車やって分かっとるくせになぜ翔ちゃんの名前を最後に出すんや。
ストレートに「翔ちゃんが帰って来とんやな」って言えばええやん。
いちいちムカつく。

「ああ、あの車な。翔ちゃんが大阪に出張に行くから置いとかせてって止めとんや」

綿「ほうな出張な」

「だからおらんで」

むっちゃがっかりした顔をして帰って行った。
「明日の午後帰ってくるで」と言うとまた襲来されて面倒くさいことになるのが目に見えているので伝えなかった。

嘘はついてないが必要最低限しか情報は出さない。

翔ちゃんが帰って来るのはわたしも嬉しいが、綿子対策が面倒くさいのであった。
歩くデッドのやつ


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