かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:老健施設

昨日の続き

「じゃあ今から散歩に行く?」

綿「行きたいなぁ」

「おう!それええのぉ」

「散歩に行ってもいいかスタッフさんに聞いてきてよ」

「よっしや」

やはり施設の外に連れ出すには一応許可を取らないと。
で、すんなりOKが出たので三人で散歩に出かけることにした。

綿子さんは嬉しそうにどんどん歩いた。
やはりかなり速い。
これじゃあ他のお年寄りはついて行けないだろう。
去年も腰の骨を折ったというのに本当に凄い。
90歳になってもこうも見事に復活するとは。
たいていの人は骨折したら寝たきりになるというのに。
恐るべし綿子さん。

30分くらい施設の周りを散歩した。
佐藤病院には自動車か自転車で来ていたので徒歩で巡ると初めて見る景色のようだ。
キョロキョロと辺りを見回している。

綿「上からしか見たことなかったから~。こんなかったんやのぉ」

今度上から眺めるときには違って見えるかもね。

綿子さんは元気そのもの、まだまだ歩けそうだ。
が、いきなりたくさん歩くのもどうかと思い切り上げた。
暑くなるまではこうして面会時に散歩に行くのもいいかも。
こうやって外に出たら無理に話題を探さなくてもいいし、綿子さんも嬉しそうだしWin-Winだ。
また行こうね。
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昨日の続き

あとは綿子さんにどんな服を用意したらいいかだ。
茂造さんのように入浴ごとに着替えるだけなら、女性の場合どんな服を着ているのだろう?
ちなみに茂造さんは以前はよく便を漏らしていたこともあり、ジャージのズボンをはいている。
足首がゴムになっているタイプだ。
これなら洗ってもすぐ乾くし、裾上げしなくて済む。
上は長袖のTシャツとかおじさん向けのスウェットやその上から羽織れる前ファスナーのフリースなどを着ている。
そのまま寝るのであまり襟が無いもの、伸縮性があるものを選んでいる。

綿子さんもジャージにしようか?
それもどうなんだろう?
他の入所者さんはどんな服を着ているのだろう?
草野さんに尋ねてみた。

すると「綿子さんならご自分で着替えが出来るようなので、普段着とパジャマを両方用意してもらったらいいかと思います」との事だった。
自分で着替えができる人にはなるべく生活にメリハリをつけるためにも夜はパジャマに着替えてもらっているそうだ。
なるほど、そうなのか。
じゃあ、いつもデイサービスへ行く時に来ていた服を持って来ればいいんだな。
それよりパジャマはもう必要なくなると思っていたので今回の入院時には新しいのを買わなかった。
手首やお腹周りが結構シミだらけになっていたが、もう少しの期間だけだからと新調しなかったのだ。
けどまだまだ必要なようだ。
新しいのを買いに行かなくちゃ。

「それでは24日にこちらに移って来た時のために、普段着を明日持ってこようと思うんですが」

「えっと、24日に移る予定だったんですが、こちらの都合で23日に変更になったんです」

えっ!そうなの?
ま、24日だろうが23日だろうがどちらにせよかつおさんは出張中だ。
立ち会う訳ではないのでどっちでもいい話だ。
今、佐藤病院にある荷物はスタッフの方が運んでくれるそうだ。

「まだ入居前ですが、明日普段着一式を持ってきますので預かってもらえませんか?」

「大丈夫ですよ。明日、出勤する者に伝えておきます」

「服以外の物は多分、今、病院に持って行っているもので足りると思いますが、不足があれば連絡ください」

「分かりました。こちらから連絡するときは奥さんに電話した方がいいですか?」

「そうですね。洗濯のこととか持ち物のことなんかはわたしに連絡下されば対応します」

「出張中は携帯がとれないことが多いんです」

今までは連絡は全てかつおさんに入っていたが、先日の件のように話がよく分からなくなる事も多い。
直接、話が聞ける方がありがたい。
なんだかサポートじゃなくてメインになりつつあるのがちょっと不満だが...。

草野さんも感じのいい方だし、なんだか安心だ。
綿子さんが楽しく過ごしてくれるといいなと思う。
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昨日の続き

そしてかっちゃん達に施設のことやお金のことなどを教えてもらった。
米さんが少し前まで入所していたグループホームのさくら苑は毎月15万円以上はかかっていたそうだ。
その他にも追加でちょこちょこ支払いが必要だったそうだ。
けれど老健施設のいぶきの森に移ってからは毎月10万円ちょっとで済むようになったそうだ。
茂造さんと同じくらいだ。
けれどグループホームは個室だったし、スタッフの方は丁寧にお世話をしてくれていたが、老健施設では相部屋だし、グループホームほど細やかに見てくれないと感じているそうだ。
やはりグループホームは高いだけのことはあるのだろう。

そして米さんの今後について尋ねてみた。

「特養が見つかったら移る予定なん?」

ゆ「いいや。このままいぶきの森でお世話になるつもりや」

「特養に移るようには言われてないん?」

かっ「特に何も言われてないな」

これを聞いて確信した。
やはりあまり面倒でない人はずっと置いておいてくれるようだ。
茂造さんもこのままいぶきの森にいられそうだ。
良かったー!!
けれど綿子さんはどうだろう?
あのみどり整形にも入院を断られるぐらいなんだから、いぶきの森でも『面倒な人』認定されるんじゃないだろうか。
そしたらどこかへ移れと言われそうだ。
最悪、家に戻ってくることになるかも知れない。
まだまだ安心はできないようだ。

結局、4人で長々と話し込んでしまった。
いろいろ、教えてもらえてよかった。
お互いまだまだ介護の日々は続きそうだ。
とにかく頑張っていきましょう。
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茂造さんが入所しているいぶきの森では、相変わらず面会は場所や時間が制限されている。
もちろん部屋に行くことは出来ない。
面会は1階のロビーだ。
なので他の入所者さんに会う事はほとんどないし、どんな人がいるのか分からない。
けれど洗濯物を取りに行った時、気になる名前を見つけた。
1ヶ月ほど前のことだ。
茂造さんと同じ2階の入所者さんの汚染物を入れるバケツのリストに「〇〇米子」と書かれていた。
えっ?これ米さん?
米さんはグループホームのさくら苑に入所しているはず。
同姓同名の人がいるのかしら?
気になったが確かめようもない。

先日、茂造さんが一時帰宅する際、いぶきの森へ迎えに行った時、思い切って畑田さんに聞いてみた。
プライバシーの問題とかあって教えてくれないかもと思いながら尋ねたのだが、驚くほどあっさり「そうです。親せきの米子さんですよ」と教えてくれた。
今、米さんは茂造さんと同じ2階に入所しているので、二人は顔を合わせているそうだ。
初め会った時、米さんは茂造さんのことが分かったそうだ。
しかし茂造さんは米さんを見ても誰か分からなかったそうだ。
けれど米子さんは自分の叔母さんであり、姉さんだということは分かっていたそうだ。
目の前の人と米子さんが結びつかないだけらしい。
家に帰って来た時と同じだ。
ところでなんで米さんがこちらに?
と尋ねたところ、米さんは足腰がずい分弱ってしまって、車いすの生活になっているので、さくら苑では対応が難しくなり、こちらに移ることになったと教えてくれた。
へぇ~
そういう事もあるのか。
それなら茂造さんもいぶきの森に当分置いてもらえるかも知れないと思った。

実は今年6月、介護認定の区分変更を申請し、要介護④となって以降、畑田さんから度々「特養は見つかりましたか?」と尋ねられるようになった。
えっ?
特養に移らないといけないの?
しかも特養は自分たちで探さないといけないの?
申請前は「もし要介護③がつけば選択肢が増えるから申請してみましょう」と言われていた。
要介護③どころか④がついて驚いたが、ここに居られなくなった時の保険程度に考えていた。
なのでいいところがあって紹介されたら特養に移ることも考えようと思っていた。
畑田さんの言葉にはかなり戸惑った。
けどわたし達には探すツテも無いし、なりよりここの方がいい。
何と言っても、以前から診てもらっている先生がいるし、近いし、安い。
なので「いいところがあったら教えてください」と、のらりくらり交わしていた。
けどお盆を過ぎたぐらいから何も言われなくなった。
そう言えばその頃から汚染物の洗濯物が激減した。
ほぼ0だった。
それに家に帰りたい病も大分治まったようだし。
要はあまり手がかからなくなってきたという事だろう。
そういう入所者さんには施設側も長くいて欲しいという事なんじゃないだろうか。
そう思うようになっていた。
佐藤病院の系列施設に特養はない。
なので特養に移るとなれば必然的に佐藤病院から完全に離れることになる。
やはりお客さんを手放したくはないだろう。
手がかからないのであれば長く置いてもらえそうだ。
米子さんの件でこの考えは確信に変わって来た。
足腰が弱って車いす生活になった人を受け入れるとは。
自宅に帰れる見込みなんか無いのに。
やっぱり今の状態の茂造さんならここにずっと置いてもらえるのでは?
そうだととてもありがたい。
そうだといいなと願っている。
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10月14日 土曜日

わたしはいつものように午前中は実家の買い物へ、かつおさんはさくら苑といぶきの森へ9月分の利用料を支払いに行った。
いぶきの森には午後から衣替えに行くからその時に支払えればいいのだが、土曜日は午前中しか事務員さんがいらっしゃらないので昼までに行かなければならない。
振込対応もしていないので二度手間だが仕方ない。

で、いぶきの森で支払いをしていた時のこと。
スタッフさんから「今日、衣替えにいらっしゃるんですよね。そのときに、茂造さんを外に散歩に連れて行ってあげてください」と頼まれたそうだ。
『家に帰りたい病』もずい分良くなっているので、家族との交流も大事なのだそうだ。

「それ、わたしも行って大丈夫?」

「大丈夫やろ」

「また、綿子さんと間違って騒いだりせんやろか?」

「さあ?なんとかなるやろ。一緒に来てよ」

不安を抱えながらいぶきの森へ向かった。

1時半の約束で、5分前に着いたのだが、すでにロビーにタンスが運ばれてきていた。
さあ、早速取り掛かろうと思っていたら、階段から茂造さんが降りてくるのが見えた。
両脇にスタッフさんが付いている。
えっ?どういうこと?
茂造さんは散歩に行く気マンマンで現れた。
てっきり衣替えを終わらせてから散歩に行くのだとばかり思っていたのだが違っていたのだ。
そこでかつおさんが茂造さんと散歩に、わたしが衣替えをする事にした。

せっせと夏物を取り出し、棚を拭いているとスタッフさんに話しかけられた。

ス「ありがとうございます。ところで茂造さんをたまには家に連れて帰ってあげて欲しいんですが、どうでしょうか?一泊とか」

「えっ?外泊ですか?いや~それはちょっと難しいと思います。おしっこも出なくてバッグを下げているようですし、なにかトラブルがあっても対処できないんで。それに綿子さんが嫌がると思うんです」

ス「綿子さんねぇ」

いぶきの森も綿子さんがデイサービスにで通うさくら苑も佐藤病院が経営していて隣接している。
いぶきの森スタッフさんもさくら苑の利用者の事もある程度は分かるようだ。
それに綿子さんはこのいぶきの森でショートステイをしたこともあるので知っているようだ。

「綿子さんは茂造さんが入所してせいせいしているようなんです。一人の生活を満喫してイキイキしてまして。ここ3カ月で3キロも太りましたし。今まで茂造さんのことが嫌で仕方なかったみたいで、今日も一緒に行く?って声をかけたんですが「いや、ええ」ってキッパリ断られたんです」

ス「あら~」

「そんな感じなので家に連れて帰っても面倒は見ないと思うんです。でもわたしとしては以前から連れて帰ってあげたいなとは思ってたんです。なので、泊りではなく外出じゃダメですかね?午前中に連れて帰ってお昼を食べて、夕方こちらに送ってくるぐらいなら何とかなるかなと思うんですが」

ス「ぜひそれでお願いします」

「でも一度家に連れて帰ったら、また『家に帰りたい病』がぶりかえして、こちらにご迷惑をおかけするんじゃないかと思って。それも気になってたんです」

ス「それは大丈夫です。多少、不安定になるかも知れませんが任せてください。その辺はご心配頂かなくても大丈夫ですから。それよりぜひお家へ連れて帰ってあげてください」

「分かりました。主人と相談して日程を決めますね。ほんとにねぇ、夫婦の仲が良かったら連れて帰るのも、もうちょっとスムーズに運ぶんでしょうけど。とにかく綿子さんの拒否が強いもので。なかなか難しくって」

ス「そうなんですね。仕方ないですね。では、外出だけでもご検討ください」

「分かりました。今後もどうぞよろしくお願いします」

スタッフさんは2階のフロアへ戻って行った。
すっかり話し込んでしまったので、衣替えが全く進んでいない。
早く入替えなくっちゃと思っていたら茂造さんたちが散歩から戻って来た。
衣替えが終わったらスタッフさんを呼び出すことになっていたがまだ終わっていない。
茂造さんをロビーのソファーに座らせ、急いで整理したのだが「もうベッドで寝たいが~」と言い出してしまった。
とりあえずスタッフさんを呼んだ。
急ピッチでタンスの整理をし、スタッフさんが2階から降りてくる前になんとか終わらせた。
ふぅ~~~。

忙しすぎてなんだか頭の中がグルグルする。
また一つ難問が降ってきた。
茂造さんを家に連れて帰るとして、いつ、何時から何時まで?
家に滞在中、どこでどう過ごしてもらう?
それに綿子さんにいつ、どう伝える?
実はかつおさんは茂造さんを連れて帰るのには後ろ向きだ。
きっと大変だという事が目に見えているからだろう。
けど、スタッフさんからお願いされたし、やはり少しでも自分の家で過ごさせてあげたいじゃないか。
かつおさんのお尻を叩いてしっかり決めていかないと。
それにしても忙しい....。
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