かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:誕生日

12月20日 金曜日

かつおさんが出張から戻って来た。
といってもまた日曜日の夕方から出張先に戻るのだが。

色々報告や相談をしなくてはならないことがある。
とにかく急ぐのが茂&綿をお正月にどうするのかだ。
いぶきの森からは何度もお正月の予定が決まったら教えてくださいと言われていた。

何時連れて帰るのか?
何回連れて帰るのか?
外泊させるのか?

「正月いつ連れて帰るん?はよ決めて施設に言わないかんやん」

「おう。それが電話がかかってきまくって困ったんや!」

いつまで経っても返事をしないから催促の電話がかかってきたのだろう。

「マネージャーが「いつ連れて帰られますか?それに宿泊はいかがですか?」って言うんや」

「えっ?泊り?」

「そうなんや。向こうはやたら泊りをプッシュしてくるんや。いや~それはムリですって必死で断ったんや」

「ところで典さんは?帰ってくるん?」

か「アニキは帰って来ん」

「連絡あったんや」

「いや、直接会うて聞いたんや」

そうか出張の前半は関東だったっけ。

「アニキが帰ってくるんやったら泊りも考えたけど、帰って来んのに無理や!」

「そら、無理やな。でもマネージャーは何べんも泊りを勧めてきたんやろ。家に帰らせて一人にしても大丈夫やと思っとるってことやろ。マジ⁈」

「いや、泊りをと言われたんは1回だけや」

「えっ?さっき何べんも電話がかかってきてプッシュされて困ったって言うとったやん」

「いや~それくらい困ったってことでちょっとオーバーに言うてしもたんや~」

はぁ?
大事なところでウソを混ぜるな!!
何回も言われたのと1回だけ言われたのでは大違いじゃないか!
正しい情報を伝えろ!!
そのウソのせいで綿子さんの担当マネージャーがポンコツかと勘違いしたじゃないか。
草野さん失礼しました。
ポンコツなのはかつおさんでした。

で結局1月1日に二人を連れて帰ることに決めた。
この日は綿子さんの誕生日だからやはり1日がいいだろう。
で、二人を別々の日に連れて帰るのはなし、泊りもなしという結論に至った。
ちょっとはゆっくり休ませてください。
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10月12日 土曜日

今日は翔ちゃんがやって来た。
久しぶりに茂&綿に顔を見せに行くためだ。
という事で3時くらいから翔ちゃんとかつおさんとゆうくんと4人で面会に行った。
綿子さんは昨日入浴したそうなので時間を気にせず訪問できた。

まずは4階の綿子さんのもとへ。
エレベーターを降りると結構なボリュームで演歌が流れていた。
デイルームには人がいっぱいだ。
テレビの画面に演歌歌手が映っていた。
みなさんやっぱり演歌が好きなのね。
綿子さんも大好きだ。
歌うのも好きで昔は歌を習いに行ったりもしていた。
なので結構上手い。

せっかく楽しんでいるところだったのに悪いなぁ。
けど綿子さんはゆうくんに気づくとすぐ立ち上がり嬉しそうに寄って来た。

綿「来てくれたんか~」

そして翔ちゃんに気づくと「翔ちゃんも来てくれたんか~」と大喜びだ。
と、そこで気付いたのだが綿子さんが手にしていたのはシルバーカーだった。
とうとう歩行器は卒業したようだ。

それからみんなで部屋へ移動した。
今日は部屋は空だったので気兼ねせずにゆっくり話せた。
いつものようにゆうくんをベッドに乗せると、すぐさま寝返りをする。
綿子さんは「素早くなったなぁ」と目を細めていた。
そして翔ちゃんに向かって

綿「まさか翔ちゃんに会えると思わなんだわ。ありがとのぉ」

と言った。
そしてかつおさんに

綿「この子に私に年金から少しでも小遣いを」

と言いかけたところで

「おれ、この間誕生日やったんや」

綿「ああそうか。10月やの。そしたら私の年金から1万やっといてくれ、かつお」

「ありがとう!」

翔ちゃんさてはこれが目的やったな!

「ハルちゃんも先月誕生日やったんや。それにおかんももうすぐ誕生日や」

綿「そしたらハルちゃんと好子さんにも1万ずつ渡してくれ」

「ありがとう」

あら、翔ちゃんのおかげで思わぬ臨時収入だ。
サンキュー!翔ちゃん。

「わしは6月が誕生日やったんや」

綿「・・・・」

華麗にスルーされたのだった(笑)

綿「翔ちゃん、なんぼになったん?」

「31や」

綿「もう早よ結婚せな!付き合いよる人はおるんか?」

「今はおらん。まあちょっと待ってくれ!2~3年の内には結婚するから~」

1万円の代償は痛かったようだ(笑)
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7月27日 土曜日

今日は茂造さんの92歳のお誕生日!!
おめでとう!!
という事で家に連れて帰ってお祝いを!
10時半ごろかつおさんと翔ちゃん(朝から駆けつけた)で茂造さんを迎えに行った。
わたしとハルちゃんとで茂造さんちで迎える準備だ。
今日のお昼ご飯には近所の食堂で鰻入りのお弁当を買ってきた。
それと大好物のショートケーキも用意した。
これでバッチリだ。

茂造さんは家に着くなり大きな声で「ここは覚えとる!」とか「あぁ思い出した!」と記憶の確認に忙しい。

「やっと家に帰って来れたが~。何年あそこで居ったんかのぉ?」

イヤイヤ、外出しただけで夕方には戻るんやで!
まさかもうずっとここにいるつもりじゃないよな?
恐ろしい事を言わないでほしい。

そしていつものようにわたし達の点呼が始まった。

Ⓐ「あんた誰な?」
「かつおや」
「あんた誰な?」
「好子や」
「あんた誰な?」
「翔平や」
「あんた誰な?」
「ハルや」
Ⓐに戻る

延々ループだ。
聞いたそばから忘れてしまう…。
ま、とにかくお昼にしよう。

テーブルに着いた茂造さんの前にお弁当を置くと「おお~美味そうや~」と目を輝かせた。
そして目の前に座っている翔ちゃんに向かって「ビール無いんか?」と言い出した。

「ない!」

「なんで用意してないんや!ビールか酒は無いんか?飲みたいが!」

まさかアルコールを欲しがるとは⁉
入所してからお酒は飲んでいないし、入所前もほとんど飲まなくなっていたのに。
それに飲ませるのは施設的にNGだろう。
実は目の前で翔ちゃんは缶ビールを飲んでいた。

「お前それ何飲んどんや?」

「ジュースや」

「ほうか。酒と違うんか」

騙されてくれた。
ホッとした。
そしてコップにお茶を注いでみんなで乾杯した。

「じいさん誕生日おめでとう!」

「わしの誕生日は7月17日や」

「いやいや違うやん。27日やが。今日やで」

「ほうか?」

相変わらず17日が誕生日だと思っている。
なかなか修正できないようだ。

茂造さんは黙々とお弁当を食べた。
時々「美味いのぉ!」と言う。
施設ではずっと喋りながら食べているらしいのに今日はどうしたんだ?
あまりの美味しさに口数が減っているのだろうか?
このお弁当、施設で食べている量に比べるとはるかに多い。
なので「無理して食べきらんでええからな。残してええんで」と声をかけた。
が、どんどん食べる。
食べすぎでは?大丈夫か?心配になる。
ほぼほぼ食べ終わったが鰻は残っていた。
もしかして鰻は嫌いだったのか?
けど心配は無用だった。
最後に美味しそうに食べた。
好きなものは取っておくタイプなのね。
そして完食してしまった。
これでいつものように昼寝に行くだろう。

「じいさん、寝るか?」

「おう、疲れたから寝るわ」

ベッドへ誘導し寝かせた。
やれやれ、やっと一息つけると思ったら茂造さんはすぐ起きてきた。

「どうしたん?」

「せっかくやからみんなのとこにおるわ」

マジか⁉
こんなことを言い出したのは初めてだ。
茂造さんをリビングに連れて行った。
そしてまたも点呼が始まったのだった。
一休みさせてくれ!!
ひとりでいけよ

続く

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7月22日 月曜日

今日の茂造さんの洗濯物の回収はかつおさんに行ってもらった。
それと27日の土曜日に茂造さんを外出させる件を畑田マネージャに伝えてもらった。

わたしが買い物をして家に戻ったらかつおさんはもう帰って来ていて洗濯を始めていた。
みると防水シーツも持ち帰っている。
あらら、また汚しちゃったのね。

「まいったが~。久しぶりにうんこを撒いてわややったんや!もうシャツは捨てようかと思うんや」

あちゃ~便汚染だったのかー。
しかも大量だったようだ。
お疲れかつおさん。

「それと27日OKや。畑田さんにちゃんと言うといたから」

「了解」

「畑田さんに27日はじいさんの誕生日やから家に連れて帰ってやろうと思うですって言うたんや。そしたら畑田さんがじいさんに「茂造さん、もうすぐ誕生日やな」って声をかけたんや。そしたらじいさん「そうや、わしの誕生日は7月17日や」って言い出したんや」

「えっ?そうなん⁈」

茂造さんが誕生日を間違えるとは珍しい。
茂造さんはよく独り言で自分の名前や住所や誕生日をつぶやいている。
声にだして確認しているように。
それで間違っているのは聞いたことがない。

「それで畑田さんが「えっ?誕生日は27日やろ」って言うたら「そうやったかの?」やって。

茂造さんも徐々にボケが進行しているのだろうか。
怖いなぁ。
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昨日の続き

持って来たおやつのスイカを出した。
綿子さんは「うわ~~!」ととても喜んだ。
寝たままでは食べずらいだろう。
ベッドを起こそうとスイッチを探したがない。
このベッドリクライニング機能はあるが電動ではなく手動タイプのものだった。
足元にレバーがあってそれをぐるぐる回すと上がったり下がったりする。
とりあえずゆっくり回してベッドを起こした。
けれど30度くらい起こすとイタタと言い出した。
これが限界のようだ。
これじゃやっぱり食べずらい。
つーかこれが限界

「かつおさん、食べさせてあげなよ」

「おう。ばあさん、わしが食べさせてやるわ」

かつおさんがスイカをフォークに刺して綿子さんの口元に運ぶ。

綿「うわ~これ美味しいわ~」

「そうやろが~」

綿「えっ?これお前が作ったんか?」

「そうや!わしの肥えがかかっとるから美味いやろが!」

綿「ほんまか!美味しいわ~!」

おいおい、冗談もほどほどにしないと真に受けてるじゃないか。
そしてスイカを食べながら綿子さんが言った。

綿「今度じいさんの誕生日に家に帰って皆でご飯食べるときに・・・」

おいおい!この状態で家に帰る気か⁉
無理でしょ!

「そんなん無理やろが」

綿「いやじいさんの誕生日は末やろが。それまでには」

「そしたらそれまでに治るようにがんばろな」

数くんナイス!

「ちゃんとここの人の言う事聞いてじっとしときなよ。勝手に動いとったらなかなか治らんで」

綿「そやな~」

目標があれば言う事を聞いてじっと出来るかもしれない。
数くんのおかげで話をうまく持っていけた。

綿「今日もゆうくんに会えるとは思ってなかったわ~。ありがとな~」

色々話をしながら食べるので結構時間がかかったがしっかり全部食べ切った。
食欲は落ちてないようで一安心だ。
食べ終わったのでベッドをもとに戻す。
かつおさんがハンドルをぐるぐる回した。
このベッド、手元にスイッチが無いから綿子さんが自分で角度を変えることができないじゃないか。
これではちょっと起き上がってお茶を飲んだりしたくてもできない。
不便だ。
けれど勝手に動かして事故があったらいけないからわざと足元にあるタイプなのかもしれない。
きっとそういう事なのだろう。

続く

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