かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(93歳)と綿子さん(91歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:重症

茂造さんは今日もデイルームにいた。
声をかけて部屋に誘導する。
向いの席に相方がいない。
どこだろう?
つい探してしまう。
頼むからおやつが終わるまで部屋に来ないでね。

今回の相方さんはとにかくじっとしていられない方のようだ。
あっちウロウロこっちウロウロ。
部屋に入ったかと思えばすぐ出て行く。
かなり重症だよね。
家の人も大変だったろうとつい同情してしまう。
滅多に面会に来ないのかまだ一度もお会いしたことはないのだが。

部屋に入りベッドに腰かけさせるとさっさとおやつのスイカを出した。

「お~美味そうや~」

おっ?
今日は「美味い」じゃなくって、「美味そう」って言った⁉
で、あっという間に食べてしまった。
そして茂造さんにもピーナッツおこしを。
これまたボリボリとあっという間に食べてしまった。
しっかりあごを使うからか満足したようだ。
しかし今日も何度も「いつ家に帰れるんや」を繰り返していた。
ホントそこだけはぶれないねぇ。
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茂造さんはいつものようにベッドに寝転び、目を瞑って独り言中。
その横で着替えをタンスにしまっていたら、突然目が開いて「来てくれたんな」と言った。
えっ?
いつもは全然気づかないか気付いても反応なしでこんな事言ったこと無かったのに。
ビックリして思わずしどろもどろになりながらも「服、ここにしまっとくわな」と言って、スタッフか誰か分からないような返事をした。
すると茂造さん

「連れて帰ってくれるんやろ」

なんで今日に限ってわたしが家のもんだと分かるんだ!
いつもスタッフ扱いのくせに。
まいったなぁ。
とりあえず「今日は無理や。また今度な」と言ってそそくさと退散したのだった。
追いかけてはこなかったのでホッ。
あ~ビックリした。

そうそう、今日は茂造さんのタンスに見慣れないセーターがあった。
茂造さんの物じゃないのは確実。
セーターなどざぶざぶ洗えないものはラインナップに無い。
いつ便汚染になるか分からないもの。
名前を探したがどこにも無かった。
なので詰め所にいたスタッフさんに渡した。

ス「あ~〇〇さんのやな」

相方のものだった。
やはりあのおじいさんも重症のようだ。
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昨日の続き

午後4時、今度は翔ちゃんと快世病院の駐車場で落ち合って、かつおさんと3人で綿子さんの面会へ。
ハルちゃんとゆうくんは行かなかった。
というか行けなかった。
快世病院では子供の面会はご遠慮くださいということで、入れないのだ。
ゆうくんを見せるのが一番の薬になるとは思うが、病院の方針だから仕方ない。

今日の綿子さんはずい分元気になっていた。
翔ちゃんの顔を見つけると「来てくれたんか~」と涙を流した。
その声に張りがある。

「おう、ばあさん、大変やったのぉ」

綿「ありがとのぉ。昨日と今日と手術したんやが」

「違うで、手術したのは昨日だけやで」

綿子さんはポカンとしている。
大丈夫か?

「ばあさん、ここどこか分かっとるんか?」

綿「いぶきの森やろが」

「違うぞ!ここは快世病院や」

綿「えっ?」

えっ?ってこっちの方がえっ?やで!
もう麻酔は完全に切れてるはずだ。
部屋の雰囲気もいぶきの森とは全然違うのに分かってないとは!

それにしてもこの部屋、大分ヤバい。
4人部屋だが皆高齢のおばあさんばかり。
一人でベッドから下りられる人はいない様だ。
で、ずっと「う~~~~、う~~~~~」と唸っている人。
わたし達をジ―――ッと凝視する人。
なんだか目がすわっていて不気味な人。
なんかまともじゃなさそうな方ばかり。
そりゃあ精神科病棟だものね。
精神病を患っているか、綿子さんのように痴呆の方か、痴呆だとしてもかなり重症のようだ。
こりゃあ綿子さんの話し相手になりそうな人はいないじゃん。
歩けない綿子さんは一日中ベッドの上で話し相手もいないとなると、とても退屈だろう。
こりゃテレビを契約するしかないようだ。
様子を見てそのうちにとは思っていたが、急いだほうがよさそうだ。
少しでも刺激になってほしい。
このままじゃ痴呆がどんどん進んでしまいそうだ。
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11月25日 火曜日

退社後、洗濯物の回収にいぶきの森へ。
今日は茂造さんの物のみだ。

茂造さんはデイルームにいた。
晩御飯は食べ終わったようで、歯磨き中だった。
が、向かいの席のばあさんの前にはまだたっぷり料理が並んでいた。
この間かつおさんが言ってた光景と同じやん。
このおばあさんは食が細いのね。
で、気付いたのだが、このおばあさん、以前から大声で「助けてください!」を連呼していた人だ。
かなり痴呆が進んでいると思われる。
そして足腰も悪いのか車椅子だ。
結構手がかかる部類の方だと思う。
そしてこのボケた二人の会話が何気におもしろい。
お互い相手に向かってしゃべるのだが、かみ合っていない。
が、なぜかたまにかみ合って会話が成立する。
不思議だなぁ(笑)
とにかくボッチじゃなくなって良かったね。
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5月24日 土曜日

今日は久しぶりにハルちゃんとゆうくんも一緒に4人で茂&綿の面会へ行った。
このところゆうくんが体調を崩すことが多くてなかなか一緒に行けなかった。
今日はやっとだ。
きっと二人とも喜ぶだろう。

午後2時過ぎにいぶきの森に着いたら綿子さんはちょうど入浴中だった。
なので先に茂造さんのところへ。

茂造さんはデイルームの指定席に座っていた。
わたし達に気づくと開口一番

「家に連れて帰ってくれ!」

と言った。
おいおい!いきなりそれかい!
軽くスルーして

「茂造さんこんにちわ。ひ孫が来たで!」

「おぉ~ゆうきか~。それよりわし帰りたいんや」

う~~ん、こりゃかなり重症だ。
ヤバいなぁ。

「まあまあ、とりあえず部屋に行こうで」

なんとか部屋に誘導しベッドに座らせた。

「わしもう生まれたところに帰りたいんや」

「ほうか。でも帰ってどうするんや?帰ってもオカンは居らんし一人やぞ」

「かまん!お前、帰る時わしも一緒に車に乗せてくれ」

「それはできん!」

「車に乗せてくれんでも歩いて帰るんや!」

「家に帰るには先生の許可が下りんと無理やで」

「なんでや!わしが帰りたいんやからええやないか!!」

アカン、話にならない。
いつもなら「ほうか」と引き下がるのに今日は何を言っても反論してくる。

「そうや、おやつ食べようで」

今日のおやつはモンブランだ。
茂造さんはおやつを食べながらも「これ食べたら家に帰るんや」と言い続ける。
いつものように「美味い!」とは一言も言わない。
それにいつものようにフイルムを舐めたりもせず、食べ散らかして「もうええ!」と突き返してきた。
ひえ~~!!
今日はゆうくんの効果もほぼなし。
たまに「お~歩いとるんか~」という事もあったがまたすぐ「家に連れて帰ってくれ!」に戻る。
今日はハルちゃんがゆうくんの写真をプリントして持って行ったのだがこれにもあまり興味を示さず、とにかく『家に帰る』にとりつかれていた。

もうお手上げだ。

「そしたら帰ってええか先生に聞いてくるわ」

ハルちゃんとゆうくんを連れ、茂造さんの部屋を脱出した。
かつおさん、後は頼んだ!
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